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12月4日(金) カラスザンショウ

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雑木林のなかをキョロキョロしながら歩いていて、思わず「ヤッタ!」と声を漏らしました。やや過剰な反応のその裏には、夏の悲しい思い出があったのです。
とある公園で、真夏にカラスザンショウの花を撮影した2~3カ月もあと、そろそろ実の時期だろうとその木の下に出かけました。なにもありません。「もしや」の不安は的中で、カラスザンショウは雌雄異株でした。そう知ってから夏の写真を調べ直すと、小さな花からはこれ見よがしに雄シベの葯が飛び出していました。
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そんな失敗からの再捜索でめでたく雌株に遭遇したわけで、多少のハシタナイ声は勘弁してもらえるでしょう。樹上にはまだ青い実(↑)もあり、地上には枯れきった実(↓)が落ち、そして一枚目写真のとおり、枯れ切る前の実は赤紫の殻や柄も鮮やかに、黒々と輝く種を陽光に光らせていました。
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去年は地上に落ちていたこの実を拾ったものの、空を見上げてもほかの木に隠れて、実をつけた枝は撮影ができませんでした。雄株の下でしきりに首を傾げたり、実の枯れ枝を片手に悔しがったりという過去と決別できたこの日を「カラス記念日」などと名づけ(注)たら、俵先生に怒られるでしょうか。

<補注> 10年後、本当の「カラス記念日」が訪れました。(2019年11月30日

2008年のきょうコシアブラ> 2007年のきょうハンノキ> 2006年のきょうセンニチコボウ> 2005年のきょうフユイチゴ> 2004年のきょうカラスウリ

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