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10月31日(土) エノキ

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街道筋で三本榎などという地名を見かけることがあり、そこに本当にこの木があればうれしいのに、もはや有名無実となっている場所も少なくありません。
里程標になったり、木陰を提供したり、昔の暮らしには密着していたはずで、いまの季節、もしかしたら疲れた旅人がこの実で糖分補給をしたかと思いを巡らせます。もっとも、たかだか5㎜ほどのサイズで、なかの種は大きく、さらにパサつく食味ときては、いかに甘味に乏しい時代でも、これは鳥さん専用だったはずです。
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たまたま、大枝が払われた木もありました。真っ黒な木肌とは裏腹の材の白さです。狂いやすいせいであまり高級なものには使われなかったみたいで、どうにも傑出した美点を見出しにくい木です。よく言うところの「隣のお姉さん」的な存在に思えます。

<補注1> 春の花はとてもわかりにくい姿です。(2004年4月17日
<補注2> 意外な場所にエノキが生えていました。(2021年7月11日

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10月30日(金) ニワナナカマド(チンシバイ)

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北の国ではそろそろ七竈(ナナカマド)の葉や実が美しく色づいているころでしょう。それなのに、ああそれなのに、同じ七竈でもこちらのニワナナカマド、ここ埼玉の地ではウンでもスンでもなく青々としたままです。
おっと、そんな恨み節がきょうのお題ではありませんでした。逆に、これでも自分にとってはヤッター写真であって、いままで花のあとを確認できなかったのに、立派に結実することがわかったのです。本来の七竈とは似ても似つかない実の形でした。
バラ科という大きな括りならふつうの七竈と仲間であり、その名前を借りてはいるのに、こちらはどうやら純白の花の美しさにだけ、木の魅力を凝縮したようです。天はなかなか安直には二物を与えてくれません。

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10月29日(木) アツバキミガヨラン

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きのうのキミガヨランでは、対比するアツバキミガヨランを増補版にリンクさせたように、こちら(ブログ)にはアツバキミガヨランが未掲載でした。
そこで、キミガヨランと同じ角度で撮った今年のアツバキミガヨランです。花ではまったく区別はつかないのに、葉の厚みが違って、その気で見れば分厚いのがわかります。もちろん、触ればすぐに納得です。きのうの比較写真の指の具合(力の入り方の違い)は決して演技ではありません。
なお、言葉で補足すれば、アツバは葉肉が厚いのに加えて縦方向に畝(うね)があり、これで葉がしなわない構造になっています。対してキミガヨランは葉もやや薄く、畝がないので、容易に曲がります。

<補注> アツバキミガヨランを再掲しました。(2013年12月17日

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10月28日(水) キミガヨラン

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わりと寒くなっても、背の高い茎にボンボンと咲く白い花を見つけることがあります。かつて、潮岬の灯台では真冬にこの花を見ました。
やたら硬い葉の先端は鋭く尖っていて、下手に触ろうものなら手の皮くらいはブスッと突き破ります。かなりの凶器です。
と思って触ったら、腰がありません。いままで見てきたのはアツバキミガヨランで、今回のこれは厚葉ではないただのキミガヨランでした(葉の比較↓)。名前の作りからすれば出会う順序があと先だったものの、これでようやく両方を知ることができました。
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10月27日(火) ツヅラフジ(オオツヅラフジ)

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中越大地震から5年だそうで、たまたまあの年、被災した現地で白い粉をふいたような青い実に初めて出会ったので、ものすごく強い印象があります。
そのとき見たのはアオツヅラフジでした。その奥深い濃紺色が夕方の空気に溶け込みそうで、一瞬、震災を忘れるほど神聖な存在に思えたものです。あれと比べると、このツヅラフジ(別名:オオツヅラフジ)の稔りはやや豪華すぎです。
もっとも、実よりは葉の違いが見分けポイントです。アオツヅラフジに比べてこちらは大振りで葉脈の数もやや多く、形の変異が大きいようです。写真には、心形だけでなく切れ込みのある葉も写っています。

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10月26日(月) ムクロジ

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きのうの柿のようにおいしくはなくても、大好きな実です。いまの時期、まだ緑っぽさを残したものからすでに透明になりかけたものまで一緒に見ることができます。
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それらの実の中身を確かめてみたら、意外でした。外皮が緑ならなかの種も未熟で小さいのかと思ったら、完熟品と同じです。緑の皮にまだ残っている水気も、これから寒風に晒されて、すべてがアンチークセルロイドのように変わっていきます。

<補注> 冬の美しい実を載せた2006年の記事に、それよりも前のムクロジ記事へのリンクがあります。

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番外編 : さつまいもの花

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お皿に梅の花が4輪…、ではなくて芋の花…、ではなくて花型の焼き芋(輪切りにしただけ)です。日曜日のおやつでした。
種子島で穫れる「安納芋」です。味は…、そりゃやっぱり芋でも、ちょっとクリームっぽく、とても甘みがありました。調べたら、ネットではかなり人気のようでした。

<補注> 本当のサツマイモの花を記録できました。(2014年10月21日

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10月25日(日) カキノキ

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成り物には目がなくて、どこでもつい手が出てしまいます。☆\(- -; 
ところが、柿の場合は去年の「謎の黒柿」も含めて、たぶん百戦百敗、口に入れたとたんから、数歩離れたあとまで、「ウゥゥ」の連続でした。
これだけ美しく陽に輝いてはいても、甘い印のゴマは見えないし、「どうせまた」と思いつつ、完熟で落下していたものをいただいてみました。甘ぁ~い。これまでの悲しい体験のせいで、あとから襲ってくるあのエグみに身構えているのに、来なぁ~い。ただただ、トロリと甘ぁ~いだけです。初勝利!!
あんまりうれしいので、品種を調べてみたのに、わかりません。甘柿だけ見ても、素人目にはどれがどれやら…。君の名は?と言いたい気持ちがわかりました。

<補注> 花の様子はこちら、紅黄葉の様子はこちらです。

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10月24日(土) ゴマ

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本格的なゴマ農家なら機械でウィーン!であろうところを、家庭菜園的に作ったゴマを庭先で干しているのを見かけました。
新聞紙の上で割れた莢からゴマの実がこぼれ出しています。埼玉で栽培されるのは金ゴマが多いと聞いたことがあるのに、これはどうやら白ゴマです。
数年前の夏、すでに実がついているのに花も咲いている様子を他所で見ました。ただ、あれが白・黒・金のいずれだったかは不明のままです。

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10月23日(金) マユハケオモト

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近所の美容室の入り口にありました。あまりにも不思議な形で、よほど珍しいものかと思ったら、翌日、別の街でも見かけました。いまが花どきのようです。
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マユハケは眉刷毛で、はいはい、こんなお化粧道具って、役者さんのメイクシーンで見た気がします。オモトは万年青で、葉の感じが少し似ています。
ところが万年青はユリ科なのに対し、こちらはこともあろうにヒガンバナ科でした。どこをどうヒネればあのヒガンバナと親戚になるのかと首をヒネります。たぶん、この派手ハデしい雄シベがそのつながりの糸口なのでしょう。

<補注1> およそ1カ月後、実を結んだ姿を収録しました。(2009年11月28日
<補注2> 同属(ヒガンバナ科マユハケオモト属)の仲間には、花色がオレンジのセンコウハナビがあります。(2017年8月26日
<補注3> 「一面マユハケだらけ」状態を撮影できました。(2020年1月12日

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10月22日(木) オキナワスズメウリ

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世のなかにはとんでもないものがあって…と言うと沖縄の人に怒られそうです。しかし、あの可憐な白いスズメウリの実が、いやはや、驚きの色です。
とは言え、とんでもなくかわいいです。この近辺でも花は遅くまで咲くようなので、次は花のクリーム色も加えたトリカラーの撮影を狙いたいものです。
おっと、先にふつうのスズメウリを見ていたから「とんでもない」のであって、かたやスズメウリ属、こなたオキナワスズメウリ属と属違いです。もし出会う順番が入れ替わっていたら、スズメウリの方に「なんと愛想のない」と毒づいていたことでしょう。

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10月21日(水) ミゾソバ(白花)

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このブログを始めた5年前は「これなんですかァ」と不安な記事だったのに、その翌年はもうエラそうに「いかにも野辺の草」などと書いていて赤面です。
そんな過去があって登場3度目のミゾソバを、今回は紅白で決めてみました。近くの河原では、ピンクと白だけでなく、花びらの先端部だけがうっすら色づいたものまで交えて、3種仲良く咲きそろっていました。
さて、話は白のミゾソバで、調べてビビリました。手元の図鑑にはその説明が見当たらず、Webに頼ったら、多くは「ミゾソバ」扱い(呼び分けなし)でした。ただ、一部にはPersicaria thunbergii f. vadicans(注)として品種扱いも見られます。
学名を勝手につけるわけではあるまいし、品種扱いの根拠はあるのでしょう。ただ、ここは気楽に「ただのミゾソバ」派に与(くみ)してお茶を濁すことにしておきます。

<補注> この記事を書いた当時(2009年)は白花のミゾソバを品種扱いするサイトは国内外で超マイナーでした。しかし、いま現在はYListではf. viridialbaがシロバナミゾソバの標準学名とされ、シノニムとしてf. viridansをあげています。
また、別の参考サイトではf. albifloraとされていたり、本文にあげたf. vadicansをシロバナミゾソバとするサイトもあります。
これらの違い(または共通性)がまったく理解できない素人としては、12年前のまま、これを「ミゾソバの白花タイプ」という扱いにしておきます。(2021年秋)

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10月20日(火) アオノリュウゼツラン

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あれからあの人、どうしているだろう…と心の隅に引っかかるものがありながら、なかなか会いに行けなくて、ようやく訪ねてきました。1年2カ月ぶりでした。
ううう、やっぱりこんな儚い姿におなりになって。いやいや、まだまだ虫の息くらいはおありになるのでは。かくかく、悶々。
残念ながら脈を取ってみることはできなかったものの、やはりあの噂はウソではなかったようです。見送る気持ちで、辞世を代詠してみました。

一生一度の花をつけ 朽ちて枯れ果て見る夢は あの夏の日の皆のざわめき

<補注1> 花のあとで実をつけた様子を見ました。(2016年2月6日
<補注2> 同じように一生に一度だけしか開花しない性質の植物には、スノーバナナサゴヤシ、あるいはプヤ・アルペストリスがあります。

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10月19日(月) エノキウツギ(ウオトリギ)

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濃い赤色の実が陽光に輝いていて、目を見張りました。株立ちの灌木なので、無理な姿勢を強いられることなく、この宝石のような実を眺めることができます。
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実同士が合着した形は、あの危ないヒョウタンボクとよく似ているので、ちょっと未練は残ったものの、味見はパスしておきました。
あとで調べると、ウオトリギ(注)は「魚捕木」でした。「やっぱりね」と一人で悦に入っていたら、「魚捕りに使うことは知られていない」のだそうで、いったいどういう経緯でこんな名前になったものやら…。

<補注> ウオトリギという名前は誤用だったそう(YList)で、正しい標準和名はエノキウツギでした。長くウオトリギで親しんだので認識を変えにくくても、タイトルは標準和名優先に変更します。(2021年夏)
<これ以降のエノキウツギの記事・掲載順> ☆ 花(2012年6月27日) ☆ 黄葉、実(2014年11月23日) ☆ 緑色の実、葉(2015年8月21日) ☆ 雌花、実、葉(2016年7月22日

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追加編 : オニグルミ

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さて、オニグルミとヒメグルミは本当に実を剥かなければ区別がつかないのか、もう一度じっくりとオニグルミの木を見てみました。この木は、今回の核果比較でオニグルミとわかった実がついていたものです。実のほとんどは下に落ちて、果肉はカラカラに干からびていて、あのシブに悩まされずに済みました。
まず、実が大きい分、オニグルミはその房が下に垂れています。ヒメグルミの写真を見直すと、実の房は上に向いているようです。そんな目で見ると、葉も鬼は下に垂れ、姫はなんとなく上に向かっているように見えてきました。この見方で行けば、8月に暫定とした木(今回とは別の場所)もオニグルミで良かったようです。(注)
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だがしかし、やはり決定的なのは実です。その中身はどうなのか、割ってみました。鬼の内果皮(いわゆる殻)は分厚いだけのシンプルな構造なのに、姫はまるでエンジンのアルミダイキャスト部品のように肉抜きをした複雑な作りでした。

<補注> 大々的に取り消し線を入れました。実の房や葉が、オニグルミは下垂し、ヒメグルミは上に向くと思いかけたのはどうも早とちりでした。その代わり、小葉の構成に淡い「新発見」をしたので、その確認が今後の課題です。(2018年8月3日

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10月18日(日) ヒメグルミ

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8月の中旬にオニグルミを載せたときからの念願だった比較写真が撮れました。外見では見分けにくく、判定はこの核果でするというヒメグルミとオニグルミです。
左の小さな1個だけがヒメグルミで、残りはすべてオニグルミです。大きさも違うし、色も微妙に違います。また、表面のゴツゴツ具合にも差があります。さらに、1個だけなので言い切りにくくても、鬼の形が丸々なのに比べ、姫はやや扁平です。
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さて、これが実をつけたヒメグルミの姿です。木の大きさ(高さ)は高いものなら3~4mはありそうで、木が小さいから姫ということはあり得ないようです。パッと見では、たしかにオニグルミと区別がしにくいことを実感します。

<補注> 続けてオニグルミを追加編として載せておきます。

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10月17日(土) キチジョウソウ

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06年に初めて見ることができた吉祥草の花なのに、そのときの記述にはいくらか理解不足がありました。「一気にパッと開花」というのは、自分の見た日がたまたま満開状態だっただけで、本当はこのように下の蕾から順に開くのでした。
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ただし、別の株では穂の下から上まで全部開いているものもあったので、あまりゆっくりと咲き上がるタイプではないようです。
「木陰でひっそり」というのもやや断定的すぎました。1枚目写真のように陽当たりが良い場所でも、適湿地(やや粘土質の斜面)であれば元気で育っていました。

<補注> キチジョウソウの花のしくみに迫ってみました。(2010年11月20日

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番外編 : 我が家のお宝、巻物です

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我が家のご先祖が生け花の家元からいただいた「水揚秘伝」です。明治33年の日付があるので、曾爺さんあたりがどうやら数寄者だったようです。
ウチの嫁さんが死蔵していたのに、なにを思ったか、いきなり「翻訳してくれ」と言い出しました。さほどに古いものではなくても、このようにかなりくずした仮名がつかわれ、古い言い回しですから、なかなかホネが折れます。
「切り口を火でよく焦がし、そこに煙管のヤニを塗り、冷水に入れ、花が上を向いたところを生ける(はた衛門訳)」…さてこれでなにを生けようというのでしょう。煙管(きせる)なんて手持ちはないし、そもそも煙草を吸わないのでどうしたらいいものやら。おっと、これは桜に対する処方です。また、「陽起石」とか「龍骨の粉」とか、かぐや姫も真っ青な奇怪な物質も登場してきて、なにやら謎解きクイズです。
藤については「花瓶に酒をたくさん入れる」とあり、これはもったいなくて実験はしたくありません。わかりやすくて簡単なものをそのうち確かめようと思っています。

<追録> この明治33年(1900年)というのは、「小学校令施行規則」で平仮名が現在の形に統一された年でした。つまり、いまでこそ「変体仮名」などと変態(?)扱いしている文字も、当時は一般に使われた「ふつう」の文字だったようです。

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10月16日(金) キバナノツキヌキホトトギス

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宮崎県のほぼ真んなか、尾鈴山(おすずやま)付近にだけ咲くという珍品です。都内のお寺さんの境内で思わぬ眼福にあやかれました(鉢植え品)。
ツキヌキといえばすぐに思い出すのがツキヌキニンドウです。しかし、あちらは左右の葉が合着したもの、こちらは一枚の葉が茎を抱き込んだもので、メカニズムが違います。ホトトギス類のなかでこのように茎を巻く葉はこれだけと言います。
一本の茎が長く枝垂れるのも特徴で、湿った岩場にこれが咲いている光景はさぞかし感動ものでしょう。行ってみたい場所のメモは増えるばかりです。

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10月15日(木) シロホトトギス

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きのうのヒシの花と同じく、こちらも時期がぎりぎりセーフでした。きれいに咲いた花は一つだけしか残っておらず、絵としてはいかにも淋しいものになりました。
加えて、相変わらず白が苦手です。過去にも1回、せっかくこれを見つけたのに、ボケボケすぎて掲載をあきらめたことがありました。今回、かなりムリムリとは言え、とりあえずシロホトトギスに会えた証拠写真という扱いです。
正調ホトトギスの変種(注)という位置づけで、たしかに花柄の分岐はありません。山野草の店では「白花ホトトギス」と呼ばれることが多いようです。

<補注> 記事中で「ホトトギスの変種」としているのは、標準的には品種(Tricyrtis hirta f. albescens)でした。ただし、変種とする学名もシノニムとして存在します。(2013年10月23日 シロホトトギス再掲

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10月14日(水) ヒシ

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まるでビニールコーティングしたような艶の葉に見とれました。以前、水中にあった実を写したとき(11月中旬)の葉は、かなりくたびれた姿だったようです。
おっと、その葉の付け根になにか白いゴミが…。いや、ごめんなさい、花でした。白い4弁の内側にある黄色っぽい雄シベまでは写せても、なにせ小さい(中心部は3~4㎜)し腰はふらつく(池の縁)しで、あとの写真はボツでした。
この花は一日ですぼみ、ホテイアオイと同じように花後は水中に潜ってあの実になります。夏から咲き、10月が花期の最後らしいので、ぎりぎりセーフでした。

<補注> 花と葉をもう少し見目良く写せました。(2010年9月7日

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10月13日(火) センキュウ

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草花の名としてよりも、たぶん漢方薬として耳にしやすい名前です。
川芎と書き、主にご婦人の病に用いられるとあります。

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10月12日(月) ベニバナチャ

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きょうのタイトルだけ見ると、あの紅花で作ったお茶のことかと思いそうです。和名をつけた人は赤い花に惚れたあまり、そこまで気が回らなかったのでしょう。
いつごろからあるのか不明でも、ふつうのチャノキの品種(Camellia sinensis f. rosea)という位置づけで、ある程度は流通もしているようです。

<補注> ベニバナチャと同じ位置づけ(チャノキの品種)であるトウチャを収録しました。(2019年10月17日

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10月11日(日) コンニャク

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毎年狙っているのに今年も花の撮影はかなわず、もはやまるで木のように大きく育った枝振りにあきれて、下から見上げてみました。茎の斑模様はマムシグサを思わせます。土のなかでは芋(コンニャクのもと)がすくすく育っていることでしょう。
そもそも、どの芋にも花芽がつくわけではないらしいし、花が咲くまで4~5年はかかるというので、念願が叶うのはいったいいつになることやら…。
おっと、思い切り這いつくばって撮ったのでやたら巨大に写ってはいても、茎の直径は3㎝少々、高さは膝のあたりでした。直線的な支脈がとてもきれいな葉です。

<補注> 曲がりなりにも花を写すことができました。(2010年5月14日

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10月10日(土) ハゼノキ

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このブログ(草木365日)とHP「草木365日(増補版)」(右肩にリンクあり)とでは、収録植物数はどちらが多いのか、気になって確認してみました。
ちょっとマズイことに、「増補版」の看板はウソでした。HPの掲載種数が1,333であるのに対し、ブログは1,482になっていました(重複は除外)。一日一題でも、毎日継続の力というのは恐ろしいものです(HP更新をサボりすぎという噂もあり)。
おっと、ハゼノキが「俺が主役だろ」と怒っています。じつはきょうの掲載にあたり、過去記事とかぶらないか調べたところ、ブログにはハゼくん初登場でした。意外に思い、「増補版」の方を確認したら3回も出ています。
掲載種数はブログの方が多いくせに、増補版に複数回登場していてもブログ未収録のものがまだある(らしい)…要はきちんとシンクロしていないのです。というわけで、きょうはハゼくんは脇に置いたまま、長い・長い言い訳でした。

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10月9日(金) ツルドクダミ

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垣根に絡みついて旺盛な生命力を見せていました。男の背丈ほどにのびあがっていて、絡みつく素材があればもっと高くまで行きそうです。
そして、この白い(薄緑色の)花に惑わされずに葉だけよく見ると、たしかにこれはあのドクダミとそっくりの形です。もっとも、あの妙ちきりんな臭いはしないので、あくまで形だけからドクダミの名前を借りたようです。
この草の根は何首烏(かしゅう)という漢方薬で、便秘や高脂血症に効くと言います。不老長寿の薬草という噂もあったというものの、それはどうにも眉唾でしょう。

<補注> 同じ時期なのに、ずいぶんと感じの違う育ち方のツルドクダミを見ました。(2014年10月11日

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10月8日(木) ハネミギク

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最初は終わりかけの花に会い、次は盛りの花を撮ることができ、3回目の出会いでようやく肝心の「ハネミ=羽実」をとらえました。
自然の造形に感心することはしょっちゅうであっても、この羽にはあらためて「すごいなぁ」とうなってしまいます。インカの遺物だったか、こんな三角翼の飛行機があったはずで、あれって巷間言われる宇宙人の乗り物なんかじゃなく、この実を見て発想を膨らませたのだ…、またまたいい加減な「はた衛門珍説」が生まれそうです。
ただ、残念ながらその「飛行距離」はたいしたものではありませんでした。ふつうに落ちるだけではほとんど横移動できないので、この翼の機能が生きるためには、かなりの強風が吹いてくれる必要がありそうです。

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10月7日(水) ヒメヒゴタイ

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ヒゴタイに似ていて小振りだから姫ヒゴタイなのに、その本家・ヒゴタイがレア物でまだ収録(注2)できていません。じつは、ヒゴタイには同属別種のルリタマアザミという双子の兄弟(?)がいて、その見分けがかなりむずかしいらしいのです。
そして、身近で見かける葱坊主状の花はほとんどルリタマアザミであるらしく、これぞヒゴタイというのは自生地で確認(注2)するのが最良の方法のようです。

そういう事情なので、ウチの助手1号が久住高原を旅して、「ヒゴタイっていうの、いっぱい咲いてたよォ」と帰ってきたとき、「写真は?」と尋ねるのは当然だと思うのです。そしてまた、「撮らなかったよォ」という彼女の答えもまた当然で、自分で写真を撮ることはきわめて少ない人なのでした。
頼むよぉ、そういうときはケータイでも使い捨てでもなんでもいいですから、ピンボケでも文句言わないですから、ネ、パチリと一枚、お願いしますよ!

<補注1> この記事の主役はヒメヒゴタイなのに、話はほぼヒゴタイに振ってしまい、申し訳ないことをしました。再掲したヒメヒゴタイの写真では、この種の特徴である鱗片状の苞が確認できます。(2022年11月12日
<補注2> 本当のヒゴタイをようやく写真に収めることができました。また、そこには助手1号が上の記事より2年前に牧ノ戸温泉(大分県九重町)で写した本場モノを併載しておきました。(2018年7月9日

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番外編 : メグスリノキ、効果絶大(続報)

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きょう、1年ぶりの健康診断で視力検査をしました。メガネをはずして検査機をのぞき込むと、例のEの字が妙にハッキリ見えます。7番、右、8番、下…と調子よく進んで、結局10番か11番まで正解できたんじゃないかと思います。
結果、裸眼視力は左右ともに1.0でした。もう20年以上も前、運転していて遠くの標識が見えにくくなり、危ないのでメガネをこしらえました。以来、裸眼では去年の検査までずっと0.7だったのに、いきなりの視力回復です。そう言えば、最近メガネをかけてもかけなくても視界に大差がなく、ときどきメガネなしで外出したりしていました。
これって、もしかしたらメグスリノキ効果? 辞書の見づらさが改善されただけで儲けものと思っていたら、遠くまで良く見えるようになったのですから大収穫です。いやいや、歳をとると遠くが見えるようになるなんて俗説もあるし、メガネも作り替えが必要な感じだし、手放しで喜ぶわけにはいきません。ただ、なんだかうれしい健康診断でした。

というわけで、掲載の写真は大収穫をもたらしてくれたメグスリノキのパックです。途中で一度、お気楽パックではなく本当の木片を使ってみたものの、これはいかにも難行でした。家にいるときはまだしも、何日か出張に出たとき、まさかホテルの部屋で長時間グツグツはしにくいですから…。そのため、木片の購入は1回でやめ、以来、写真のブランドを使い続けています。

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10月6日(火) ヤマボウシ

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ヤマボウシの実は04年の秋にここに登場しています。そこでは、この実が「味はほとんどない」と書いていました。これは試食した実がまだ色づいたばかりだったためで、そのあとで甘くておいしい完熟品を味わったのに、補足訂正を怠っていました。
5年ぶりにヤマボウシさんの名誉回復ですから、画像も気持ちよい色合いのものにしました(志木は雨続きなので、去年のいまごろの写真です)。
同属のハナミズキもそろそろ葉が色づいてきています。この二つ、葉だけ見ると区別はしにくくても、実の形がまったく違うのは面白いものです。
もっとも、幹を見ると木肌が全然違って(ヤマボウシに比べ、ハナミズキはゴワゴワが目立つ)いるので、四季を通じて迷う必要はありません。などと偉そうに言いながら、このことに気づいたのは去年です。まったくいつもなにを見ているんだか…。

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10月5日(月) フジカンゾウ

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倒れかかった相手に上からパンチを浴びせ続ける…バラエティ番組ではオモチャにされている具志堅用高さんも、リングでは恐ろしいほどにネチコく、まさしく野獣のような闘争心の塊でした。これでもか、これでもか、これでもかァ!!
という昔の感動を呼び起こすのがこのような豆系植物で、しっかりと実がついて、もう花の役目は十分果たしたのに、まだ、まだ、まだァ!!と咲き続けています。人間の場合、実生活であまりネチコいとまわりが迷惑するのに比べ、植物の場合は周囲が煙たがることはないようです。
いったいいつまで咲き続ける気やら、この先が楽しみになりました。

<補注> 花の咲き始めは、ちょうどひと月前にレポートしてあります。

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番外編 : e-Tax、ボロ負けの記

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e-Tax(国税電子申告)で送信し、今年は2万円弱を支払うつもりで通知を待ち構えていたのに、税務署からはなんの音沙汰もなしでした。申告から半年も過ぎて、いくらなんでもオカシイと思い、恐る恐る税務署に電話してみました。
やはり届いていませんでした。原因は、申告の経過を報告した2月7日の記事に得意げに掲げたe-taxソフト画面でした。なんと前年はこれを使うのが正解だったのに、今年はここから入るのでなく国税庁のHPから入らなくてはならないのでした。
これだけ抜本的な方法論変更をしたわりには、周知がズサンだったんじゃあ?というワタシの怒りは、「来年もいろいろ変わると思います」という担当官のあっけらかんとした答えで簡単に腰くだけです。さすが、お国はあなどりがたい存在です。

さて、気を取り直して再挑戦したものの、不動産収入の立て方(複数年の家賃の一括入金)とか、修繕費の減価償却への組み入れ方とか、いやはや、これは税理士という職業が成立するわけだなぁ、と感慨にひたるばかりです。しかたないのでPCですべて済ますという横着はスッパリあきらめ、所轄の税務署へ行ってきました。
結局、18・19年分は修正申告、20年分は更正請求をするという作業を担当官と一緒にやりました(というか、ほぼやっていただきました)。所要タイムは2.5時間、プロでもこれだけですから、あっさりPCをあきらめたのは正解でした。

さて、その結果はどうだったのかというと、多少支払うつもりでいた20年分は逆に3万円ほどの還付でした。ところが、これでホクホクと思いきや、18・19年分は延滞金(!)も合わせて約6万円も徴収されてしまいました。うーん、がっくり。
ただ、担当官の人はとても親切で、税の仕組みはもとより、e-Taxの操作までいろいろくわしく教えてくれました。ありがとうございました。これで来年はもう一回e-Taxにトライすることができそうです。ガンバルゾ!!

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10月4日(日) アキグミ

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去年はイヤシンボが過ぎてかなり早めに試食をしてしまったアキグミです。ものごとには潮どきがあるし、木の実にも食べごろがあるわけで、今年はまさに旬の完熟どきに出会うことができました。
「小さくて丸」いと評してしまった実だったのに、今年のもの(去年とは別の場所)は俵型で、長さが1㎝前後ありました。甘さがたっぷりあって、これだったら野歩きオヤツとして合格点をあげることができます。

<補注1> 花どきの姿を収録しました。(2020年5月2日
<追録> ものすごい稔り具合のアキグミがありました。時期的にはやや遅めだったものの、味は極上でした。上の写真と比べると、実の形はアキグミ本来の球形です。(撮影:2021年11月8日)Elaeagnus_umbellata211108
<補注2> コンパクトな実に似て、冬芽も小型でした。(2022年2月6日
<補注3> 稔り具合には年ごとに大きな変動があるようです。
ホソグミ(ロシアンオリーブ)も同じく裏年だったので、そこに「ついで」でアキグミも載せておきます。(2023年11月21日

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10月3日(土) サイカチ

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川から引き上げた柴にウナギがいっぱいかかって…というのは冗談としても、30㎝もある長い実がこれだけぶら下がった景色はなかなか不気味です。
来月半ばにはこれが黒(濃茶)くなって落ちてきます。その前のこんな半端な色合いは、ほかの小さな豆では味わいにくい、サイカチらしい風景でしょう。

<補注> 5月の花の様子はこちらです。

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10月2日(金) スイフヨウ

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昼酒というのは妙に効くもので、たまによんどころなくいただくと、その日はそれからなにもできなくて、とても損をした気分になります。ところが、本当に酒に強い人は飲んだあとでも平気で読み書きができて、尊敬してしまいます。
さて、その昼を少し回った頃合いに、すでに頬をくっきり紅に染めた御仁がここにいらっしゃいました。その名も酔芙蓉と粋なものです。これがもし「酔いどれ芙蓉」なんていう名だったら、イメージはグンと低下してしまいます。
一日花の咲き始めは純白で、こうして昼前後には色づき、翌日はピンクの団子になってしまいます。ふつう、草木の花の八重は一重から変化したものが多いのに、これは八重がオリジナルで、一重の方は「ヒトエスイフヨウ」と別の扱いになります。

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10月1日(木) チャノキ

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茶の木が藪のようになった場所があって、そこに緑の丸い実(直径2cm少々)がプラプラとぶらさがっていました。花はいまからが時期なので、この実はほぼ1年かけてここまで育ってきたことになります。
仲間である椿の実はピンポン球サイズにはなって赤く輝くのに、茶の木はあまり芸がなく、このまま枯れて割れるだけだったはずです。したがって、葉と紛れて見にくくはあっても、この時期の緑色が一番チャーミングに思えます。
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くすねてきた(道路端でしたので…)実を割ってみました。この種からは油(食用)が採れると聞いても、いったい何粒集めればいいことやら。おっと、割ってみた実は2室だったものの、3室で種3つというのがノーマルな茶の実です。

<補注> チャノキには変種としてトウチャベニバナチャがあります。

2008年のきょうマルバプルメリア(プルメリア)> 2007年のきょうアケボノソウ> 2006年のきょうゴンズイ> 2005年のきょうハゲイトウ> 2004年のきょうシュウメイギク

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