10月31日(土) エノキ
里程標になったり、木陰を提供したり、昔の暮らしには密着していたはずで、いまの季節、もしかしたら疲れた旅人がこの実で糖分補給をしたかと思いを巡らせます。もっとも、たかだか5㎜ほどのサイズで、なかの種は大きく、さらにパサつく食味ときては、いかに甘味に乏しい時代でも、これは鳥さん専用だったはずです。
たまたま、大枝が払われた木もありました。真っ黒な木肌とは裏腹の材の白さです。狂いやすいせいであまり高級なものには使われなかったみたいで、どうにも傑出した美点を見出しにくい木です。よく言うところの「隣のお姉さん」的な存在に思えます。
<補注1> 春の花はとてもわかりにくい姿です。(2004年4月17日)
<補注2> 意外な場所にエノキが生えていました。(2021年7月11日)
2008年のきょう<ゴマキ> 2007年のきょう<ノゲイトウ> 2006年のきょう<マルバフジバカマ> 2005年のきょう<ツワブキ> 2004年のきょう<ミゾソバ>