9月26日(土) リンボク
10mはあろうかという大きな木が花盛りでした。その白い花はまるでウワミズザクラかイヌザクラのようです。いったいこれはなんじゃろかいと不思議がるよりも、ウワァ~と見上げるしかない迫力に飲まれていた時間が長かったと思います。
さて調べると、これはリンボクでした。バラ科サクラ属(バクチノキ亜属)ですから花の印象は間違っていなかったわけです。
ただ、葉は艶めいて硬く、どう見ても樫の類にしか思えません。木肌はと言うと、桜を思わせる横縞は感じるものの、ゴツゴツ具合から樫の方を強くイメージします。ヒイラギガシという別名(若木の葉は柊に似る)を見つけ、専門の人にも樫に見えることがわかり、自分の混迷した思いも救われました。
さて調べると、これはリンボクでした。バラ科サクラ属(バクチノキ亜属)ですから花の印象は間違っていなかったわけです。
ただ、葉は艶めいて硬く、どう見ても樫の類にしか思えません。木肌はと言うと、桜を思わせる横縞は感じるものの、ゴツゴツ具合から樫の方を強くイメージします。ヒイラギガシという別名(若木の葉は柊に似る)を見つけ、専門の人にも樫に見えることがわかり、自分の混迷した思いも救われました。
さてさて、残る問題はリンボクの漢字表記で、橉木(橉は環境依存文字なので、木肌の写真に文字画像を貼付)とあてるようです。この橉の字は「しきみ」「みぎり」という意味で、しきみは門の敷居のこと、みぎりは軒下で雨滴を受ける石のことです。どちらにせよ、土に接する部材の意味が濃厚なのに、用材としてのリンボクは薪炭や器具材に使われたそうで、漢字の意味とは結びつきません。
結論としては意味不明に終わったものの、漢和辞典にあたっていたら面白い偶然がありました。橉の字の隣り(次)が木路(文字が出ないので二つ並べました。木偏に路と書いて「ろ」と読みます)で、この意味の一つに「ヒイラギ」がありました。まさか辞書に並んだこの二つの字を取り違えたわけではなかろうし、本来がこちらだったとすると、音が「ロボク」になってしまいます。たまたまの巡り合わせだったとしても、季節外れの桜に酔いしれたあとは辞書巡りでたっぷり楽しませてもらいました。
結論としては意味不明に終わったものの、漢和辞典にあたっていたら面白い偶然がありました。橉の字の隣り(次)が木路(文字が出ないので二つ並べました。木偏に路と書いて「ろ」と読みます)で、この意味の一つに「ヒイラギ」がありました。まさか辞書に並んだこの二つの字を取り違えたわけではなかろうし、本来がこちらだったとすると、音が「ロボク」になってしまいます。たまたまの巡り合わせだったとしても、季節外れの桜に酔いしれたあとは辞書巡りでたっぷり楽しませてもらいました。
<補注1> 2月には結実した状態を記録したものの、その実は5月が終わるころになってもいっこうにおいしそうにならないのでした。(2015年5月27日)
<補注2> 別の場所で、カラスがリンボクの花を食べていた(らしい)のを見ました。(2018年9月26日)
2008年のきょう<ヒメクグ> 2007年のきょう<ジャコウソウ> 2006年のきょう<ヌスビトハギ> 2005年のきょう<アレチヌスビトハギ> 2004年のきょう<コブシ>
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