« 2008年12月 | トップページ | 2009年2月 »

1月31日(土) ネズミサシ

090131j_rigida
恐ろしげな名前のおかげで、記憶には一発で焼き付きます。触ると本当に痛いこの棘は、鼠除けとして十分に実用価値があったはずです。
ヒノキの仲間で、本来は20mにもなる大きな木なのに、あえてこれを盆栽にする人もいます。手入れのたびにチクチクしてかなわないでしょうに、そんな盆栽になるとこの木の名前は杜松(としょう)といきなり上品になります。
ほかにもネズ、ムロ、モロノキなどの異名があります。名前が多いのは生活に密着していた証でしょう。鼠除けだけでなく、いろいろ役立つ木だったようです。

<これ以降のネズミサシ記事・掲載順> ☆ 大きな木、雄花(雄株)→文中リンク ☆ 雌株についた実と雌花 ☆ 実と雌花と不思議物体

2008年のきょうサネカズラ> 2007年のきょうヤマアイ> 2006年のきょうヤダケ> 2005年のきょうシナマンサク

| | コメント (0)

1月30日(金) オオイタビ

090130ooitabi_b
全体これ葉っぱだけ、なんとも色気のない写真です。手が邪魔という噂があっても、葉のサイズと枝の向き確認のためですので許してやりましょう。
花々をつけるほかの草木が賑やかな時期だと、掲載を後回しにするうちにお蔵入りする種類です。仲間のヒメイタビが登場できたのも、おととしの2月でした。そのとき、「この辺でも開花・結実があるものか」と書いていました。無知丸出しです。
暖地だと、秋にはたしかにイチジク状の実をつける(ヒメイタビもオオイタビも)ようでも、いわゆる「花」はつかないのでした。つまり、イタビはイチジク属であり、例の花嚢という、実の内部に花があるシステムなのです。もしいつか「実」をつけたイタビに会えたなら、過去の恥を思い出しつつ、シミジミと「花」を鑑賞することにします。

<補注> 花嚢を見つけました。(2011年7月31日

2008年のきょうシロミノマンリョウ> 2007年のきょうノシラン> 2006年のきょうマンサク> 2005年のきょうホトケノザ

| | コメント (2)

1月29日(木) イモカタバミ

090129imokatabami_b
こんな寒い時期にキョロキョロしたって、なにもありはしないよ…と思いながらも、懲りずに鵜の目鷹の目をしていると、路傍の草むらにごくささやかな赤みを見つけました。覆っていた枯れ草をどけてみると、うわあ、イモカタバミでした。
寒さが募ってきた11月にはムラサキカタバミを取り上げています。いかに野の草たちとは言え、もう少し華やかな姿を見せる季節もあるのに、息絶えだえとかひっそり隠れ咲きとか、わざと哀れなときを選んでいるようで気が引けます。
しかし、寒風にもめげずに花開くその姿こそ、この不況克服へのエールになるのではあるまいか、ということで、酷な扱いは勘弁してもらいましょう。

<補注> イモカタバミは花の中心が赤く、葯が黄色いのに対し、ムラサキカタバミは中心が白く、葯も白いのが特徴です。

2008年のきょうイスノキ> 2007年のきょうシキミ> 2006年のきょうニシキギ> 2005年のきょう花かんざし

| | コメント (5)

1月28日(水) タガラシ

090128tagarasi_b
春の草だと思っていた(注2)ものを、陽だまりで見つけました。田起こし前の畔でよく見かけるものなのに、これはふつうの建物の脇(あまり湿り気はない)で元気に株を広げていました。寒さと乾燥に強くなったハイパータイプでしょうか。
田んぼで出会わなかったせいか、タガラシの名前が出てきませんでした。代わりに頭に浮かんだのがキツネノボタンで、違う・違う…と思いつつ、正解の方が出てきません。どうもこの二つを混乱して覚えているようで、これがボタンの掛け違い?
この錯綜を断ち切るために、タガラシの茎をかじってみました。田枯らしではなく田芥子であることが体感できます。ただし、いくら辛いものに強くても、この味わいを飲み込んではいけません。即座にティッシュで舌を拭くのが無難(有毒)です。

<補注1> キツネノボタンのボタンは「牡丹」(葉の形から)です。上の冗談(ボタン=釦)はあくまでオヤジのそれに過ぎません。
<補注2> 正常な開花期の様子と一緒に、正常な冬の姿も記録しておきました。(2022年4月8日

2008年のきょうタンキリマメ> 2007年のきょうガガイモ> 2006年のきょうダイオウマツ> 2005年のきょうカンザキアヤメ

| | コメント (0)

1月27日(火) レモン

090127remon_z
撮ろう・撮ろうと思っているうちに日が経ってしまい、いざカメラを持って向かったら、実の数が少し減っているような気がします(涙)。
近くのお宅の塀際に植えられた木で、光線の関係上、どうしてもお窓にレンズを向けなくてはいけないので、つい撮影をためらっていました。
去年も1月に同じような住宅地のお庭に成ったレモンを撮ってはいても、あの写真の木は妙に葉が落ちて寒々としていました。今回は葉が豊かな一方で、上記の理由で実を思うさま写せません。どちらもなにやら物足りない記事ながら、二つ合わせればどうやらレモンの様子がつかめることでしょう。

<補注> 春、レモンの木が花を咲かせているのを見つけ、そのあと、レモンの花がやや変わった性質であることを学びました。

2008年のきょうアオキ> 2007年のきょうパンジー> 2006年のきょうヒノキ> 2005年のきょうオキザリス・バーシカラー

| | コメント (3)

1月26日(月) アカマツ

090126akamatu_b
しばらくは松や竹でつなぐ日々、ときのうは言ったものの、本心は「どうにか花を探してやろう」と思っていたのです。ところが、いろんな松にリンクを貼ってみたら、アカマツだけがここにはなく、「増補版」にしか入っていませんでした。
最近はあちらの更新をサボりっ放しだし、ブログはブログだけで完結したい気持ちはあるので、とりあえず新規撮影・新規収蔵のアカマツです。
父が戦時中に任地の満州から日本に戻るとき、帰港地は教えてもらえなかった(軍事機密?)そうです。で、日本らしき陸地を見たとき、初めて視野に入ったのがこの赤松だったそうで、「鳥取か島根かな」と思ったら当たっていたと自慢していました。
たしかに、北国の海岸は黒松が中心、西日本になると赤松が多いという傾向はあるようです。ただ、そんな知識が無用な日々が続くことを願いたいものです。

2008年のきょうニワウルシ> 2007年のきょうビオラ> 2006年のきょうチンゲンサイ> 2005年のきょうジャノヒゲ

| | コメント (2)

1月25日(日) シロマツ

090125siromatu_b
この二日ほどの生暖かさにもう春かと思ったら、今朝はまた逆戻りです。まだしばらくは、松や竹を鑑賞しながら花の季節を待たなければなりません。
松と言えば黒松赤松が二大勢力で、それに五葉松大王松という園芸っぽいものや唐松のように野趣あふれるものが脇を固めます。
…といういままでの認識に、この白松をどう位置づけたらいいものでしょう。仙台にはこの名を冠した最中があっても、あまり関係はなさそうです。この分ではオソマツもあるか?と調べたら、それは見当たりませんでした。少しだけ安心しました。

2008年のきょうイイギリ> 2007年のきょうコバノタツナミ> 2006年のきょうウツギ> 2005年のきょうフユザクラ

| | コメント (2)

1月24日(土) カボス

090124kabosu_b
ユズよりは実の色がオレンジを帯びていて、サイズもふたまわりほど小型です。さて、この大きさの柑橘類だとスダチとカボスを思い出すわけでも、どちらも緑色の実の姿しか、しかもテーブルの上でしか見たことがありません。
とりあえず撮影をして帰り、家で調べてみました。結果、この木はカボスで、あの緑の実も、そのままときを待てばこんなに色づくのでした。
カボスである証拠は、花の痕がリング状に少し隆起していること(右上の実でうっすらわかる)で、スダチ(同じくオレンジに色づきます)にはこれが見当たりません。妙な膨らみといえばデコポンが顕著でも、あれは萼側(枝側)です。あっちが膨らんだりこっちが膨らんだり、ミカン科同士でいろいろと違ってくれるものです。

<補注> カボスの実でポマンダーを作ったことがありました。

2008年のきょうキンシバイ> 2007年のきょうヒマラヤユキノシタ> 2006年のきょうトキリマメ> 2005年のきょうヘクソカズラ

| | コメント (0)

1月23日(金) ケヤキ・むさしの1号

090123musasino1_b
いきなり鉄チャンブログになったかのようなタイトルです。これ、冗談ではなくて、「むさしの1号」というのは府中本町を7:34に出て、乗り換えなし(埼京線経由)で大宮に8:11に着く、ちょっと便利な快速電車です(2009年1月現在)。
しかし、きょうの「むさしの1号」は電車ではなくケヤキの品種です。ここ埼玉で開発されたもので、枝が横に張らず、こうして竹箒のようにまとまります。
たしかにケヤキ本来のせいせいとのびる枝に困る場所とか街路樹とかには便利な性質です。でもねえ、そういうところに無理してケヤキを植えなくても…、と思うワタシは埼玉県民失格でしょう。おっと、「むさしの」には「2号」もあって、1号より少し遅い時間帯…ではなくて、もう少し枝が開き気味になります。

<補注> 樹形全体の様子がわかる植栽場所がありました。(2020年12月27日

2008年のきょうニワトコ> 2007年のきょうマンサク> 2006年のきょうモミジバフウ> 2005年のきょうハボタン

| | コメント (0)

1月22日(木) ヒメリュウキンカ(キクザキリュウキンカ)

090122himeryuukinka_b
<タイトル訂正> この記事掲載時にはタイトルを「リュウキンカ」としていました。しかしその後、これは園芸種でヒメリュウキンカと呼ぶべきもの(注)であることがわかったので改題します。なお、記事文面は当初のままです。(2009年2月8日)
----------------------------------------------------
ムベ(おととい)・太郎冠者(きのう)と、時期的に「遅ればせながら」のものが続いたので、きょうは季節をかなり先取りしてリュウキンカを登場させます。
崖下(つまり湿潤地)の陽だまりという、この花にはお誂えの場所ではあったものの、見つけたときは「うれしい」よりも「ホントかいな(早過ぎ!)」が先行しました。しかし、ちょっと考えると、このごろのこの辺の気温は、山の春には十分に値するはずです。
前にも誰かが捨てたらしいこれを掲載しました。家庭では育てにくくても、こうして適地に植えれば立派に春告げの役割をしてくれます。

<補注> 標準和名はキクザキリュウキンカです。(2021年1月)

2008年のきょうチョウセンゴミシ> 2007年のきょうシュロチク> 2006年のきょうサンシュユ> 2005年のきょうイヌビワ

| | コメント (0)

1月21日(水) ワビスケ(太郎冠者)

090121taroukaja_b
ワビスケはこれまでに二度、暮れの内に取り上げています。したがって、なにをいまさらと思いながらも、そこはそれ、太郎冠者の愛嬌でカバーです。
椿のなかの細かい品種名まで気にするのもどうかとは思いながら、つい覚えてしまうほどよく見かけます。狂言での太郎冠者の言動に笑えるほどの教養には恵まれないものの、ピンク色の花に男名前がついてしまうのだから、やはり彼は道化役なのだろうなあ、と妙な方向から勝手な理解をしてしまいます。
猪口型の花の奥にあるオシベを指でなぞっても、花粉はまったくつきません。太郎くんだけ生殖能力がないのではなく、これはワビスケに共通の性質です。

2008年のきょうトベラ> 2007年のきょうマルバインドゴムノキ> 2006年のきょうガマズミ> 2005年のきょうコウヤボウキ

| | コメント (0)

1月20日(火) ムベ

090120mube_b
おいしく食すには、たぶんひと月以上も時期をはずしてしまいました。ただし、晩生(おくて)の実はまだしっかりと蔓にぶらさがっています。
樹上で完熟して、ボッタリと地面に落ちた実とのツーショットにしてみました。その後はお楽しみの試食タイムです。
似ているとされるアケビは、皮を割ると芯のゼリー部分がポロッと分離するのに、ムベはそれが弱く(皮の割れ目もなし)、食べるにはスプーンがほしいところです。まさかそんなものは持っていないので、ガブッと噛みつきました。
さすがに熟し過ぎ(腐敗手前?)で苦みが発生してはいても、ほのかな甘みはとても上品です。果肉の糖分が夜の冷え込みで凝固し、蜂蜜が固くなったようにザラザラするのが珍味でした。

<これ以外のムベ記事・収録順>色づいたころの実 ☆ 若い雌花と雄花 ☆ 立派な雌花とたくさんの雄花 ☆ 豊穣の稔り

2008年のきょうシモバシラ> 2007年のきょうバコパ・コピア・ガリバーライラック> 2006年のきょうカンツバキ> 2005年のきょうチョウセンレンギョウ

| | コメント (3)

1月19日(月) シホウチク

090119sihoutiku_b
苦しいときの竹頼み、こんな冬枯れどきには救世主に見えてしまう竹類です。花漁りに忙しい季節には、いったい何度ここを素通りしたことでしょう。
そんな失礼を丁重にお詫びしつつ、じっくりと観察させていただきました。節から3本出る枝はふつうに丸い断面なのに、主幹(稈)が四角です。
残念なのは、単眼であるカメラだと画像が平面的になり、この竹の四角い立体感がわかりにくくなることです。両の目を左右開いた場所に持つという我が顔の意味を再確認できました。添えた指で、稈の四角さを示そうと企んでみました。

<追録> 最初の掲載から年月が経ち、使用機材が代わった(コンデジデジイチ)ことに加え、撮影場所も増えました。下の2枚は、1枚目が9年前と同じ場所、2枚目は別の場所で撮ったものです。(2018年2月15日)
Sihoutiku1
Sihoutiku2

2008年のきょうカリン> 2007年のきょうチョウセンマキ> 2006年のきょうニホンスイセン> 2005年のきょうオケラ

| | コメント (0)

1月18日(日) シロバナヤブツバキ(シロヤブツバキ)

090118siroyabutubaki_b
園芸種の椿と違って、粗野というか奔放というか、枝ぶりに気どりのないところがヤブツバキの魅力です。おおらかに冬の陽を照り返す葉には、いかにも「艶葉木(ツバキの語源)」と呼びたくなる風情があります。
そんなヤブツバキの花が、おやおや、白でした。いままで赤しか見たことがなかったので、自分のなかで貴重画像です。「珍しい」と開花を紹介している地方新聞の記事も見つけたので、ちょっとは喜んでもよさそうです。
三浦半島の観音崎には、これが自生しているところがあるそうです。夢…海風を頬に受け、冬の陽だまりで自生のこの椿を眺めつつのお昼…、そのときのワインは、やっぱり白でしょう。

2008年のきょうサザンカ> 2007年のきょうカクテル(つるバラ)> 2006年のきょうホトケノザ> 2005年のきょうキソケイ

| | コメント (3)

1月17日(土) トウゴマ

090117tougoma_b
ヒゲだらけの姿はそのままに、トウゴマの実が枯れてはちきれそうになっていました。なかには1室に1個、西瓜のそれを丸々と肥やしたような種が入っています。
この種をつぶして採れるのがヒマシ油です。しかしこの種そのものはかなりの危険物で、いかな物好きのはた衛門も口に運ぶことはいたしません。
秋の姿から想像したように大変なしぶとさを持った植物で、まだまだ艶々の若葉が出ている茎もありました。この実のもとになる雌花が撮れていないので、今年の夏にはヒトデのような奇妙なその姿をぜひここに載せたいものです。

<補注> 雌花は翌年の秋に撮影できました。(2010年9月17日

2008年のきょうチゴカンチク> 2007年のきょうフクジュソウ> 2006年のきょうヒメキンセンカ> 2005年のきょうカラタチ

| | コメント (0)

1月16日(金) トボシガラ

090116tobosigara_b
青々とした葉(きのう)のあとには「なんじゃ、これ~」画像です。しかし、この草、このように枯れ切ってしまった姿がオツであり、ミソなのです。
トボシとは古語「点(とぼ)す」の活用形で、ガラは茎を意味する「柄」…、つまり古い時代に火を熾(おこ)すときの助燃材だった名残の名前というわけです。
ところが、この名前には異説もあって、唐法師(とぼし)という名前の米の殻に由来するのだそうです。ウムム、夏にはたしかにイネ科特有の形の小穂をつけはしても、ほかの草の小穂と際立った違いはないので、唐法師という米の殻に似ると特定するのはかなり無理に思えます。
ことの真否を素人が断じるわけにはいかなくても、古語由来説の方がずっとゆかしくてオツなので、誠に個人的趣味ながら、こちらに賛意を点(とも)します。

2008年のきょうトウカエデ> 2007年のきょうユキワリソウ> 2006年のきょうウメ> 2005年のきょうスズカケノキ

| | コメント (0)

1月15日(木) メキシコラクウショウ

090115mexicorakuusyou_b
きのう取り上げたラクウショウは沼杉とも呼ばれ、湿地に育ちます。同じように、このメキシコラクウショウも湿潤地を好みます。
互生の葉で、垂れるような枝ぶりがラクウショウとそっくりです。ただし、1本の側枝がふつうのラクウショウの倍ほどに長く、あちらのたたずまいをサワサワとたとえるなら、こちらメキシコ版のことはワサワサと形容したくなります。
もっとも、そんな細部よりは青々とした葉をいまの時期でも落とさないことが「ふつう」との一番の違いです。落ちないのに落羽松とはこれいかに…などとからむと、この清々しい葉がせせら笑うことでしょう。

<補注> 実の姿形や付き方は、ふつうのラクウショウとよく似ていました。(2021年8月20日

2008年のきょうウメ(八重寒紅)> 2007年のきょうホウキイヌツゲ> 2006年のきょうブラキカム・マウブディライト> 2005年のきょうカリフラワー

| | コメント (3)

1月14日(水) ラクウショウ(ヌマスギ)

090114rakuusyou_b
指先ほどの鱗片状物体が足下を埋めていて、見上げたら落羽松(注)でした。名前どおり葉は落ち、青かった実は枯れて卓球ボールほどに膨らんでいます。
これが地面に落ちると衝撃でバラバラに割れ、欠片のどれもがそろって外側を上向きにしています。一つつまみあげると、内側にはベトベトの脂(やに)があり、これで地面にへばりついているのでした。
この脂で動物の毛などにくっつく作戦なのか、あるいはこれを餌にアリなどに運んでもらう作戦なのか、じっと観察したい気もします。いや、この寒空では、まずは体を大切にということで、真相究明はあきらめておきました。

<補注> ラクウショウの標準和名はヌマスギです。
<これ以降のヌマスギ記事・掲載順> ☆ まだ緑の実、枯れかけの葉 : 2009年11月23日 ☆ まだ青い雄花、雌花らしき蕾 : 2011年2月26日 ☆ 雌花 : 2011年4月20日 ☆ 豊かな稔り : 2011年8月28日 ☆ 大きくなった実 : 2013年10月20日 ☆ 気根 : 2014年9月27日

2008年のきょうニホンスイセン> 2007年のきょうチチコグサモドキ> 2006年のきょうツルウメモドキ> 2005年のきょうカンツバキ

| | コメント (0)

1月13日(火) ハアザミ(アカンサス)

090113haazami_b
きのうの無愛想な葉(針)とは正反対に、真冬にも艶やかな美しさを誇る葉です。恥ずかしながら、アカンサスが常緑だったと初めて気づきました。
夏に丈の高い花をつけると「アカンサス」という洋風の名が似合っても、いまの時期、このツヤツヤの葉だけ眺めるときは、どうしたって「葉あざみ」と呼びたくなります。
そう言えば、冬でも葉が立派なアザミにはマリアアザミもありました。マリアはキク科、アカンサスはキツネノマゴ科ですから、氏素性は違います。しかし、冬の庭を美しく飾ってくれるという意味で、まるで義姉妹のような二人です。

<補注> ちょうど1年後、葉だけでなく枯れた花茎が残っている様子をとらえ、この葉がアカンサスであったことを証明しました。(2010年1月13日

2008年のきょうヒヨドリジョウゴ> 2007年のきょうツルウメモドキ> 2006年のきょうクヌギ> 2005年のきょう房咲き水仙・ペーパーホワイト

| | コメント (4)

1月12日(月) ハリエニシダ

090112harienisida_b
きのうとハリつながりで、ハリエニシダです。ふつうのエニシダと同じく、春に黄色い花をつける(注)というのに、あえて花も葉もないこの時期にその針を鑑賞です。
おっと、「葉もない」と言ったら嘘になります。この針(2~4cm)がじつは葉で、いわゆる葉っぱらしい形のものは、ごく若いときにしかつかないそうです。
さて、たわむれにこの変態葉の鋭さを試してみました。ほとんど錐(きり)と同じです。人間のヤワな皮膚に穴を開けるなど簡単な話です。カラタチジャケツイバラと同じで、生垣には最適な素材ではあっても、風流はかなり欠いた景色を作りそうです。

<補注> 忘れずに花を写しました。(2009年4月15日

2008年のきょうロウバイ> 2007年のきょうドイツトウヒ> 2006年のきょうセンダン> 2005年のきょうツクバネガキ(ロウヤガキ)

| | コメント (0)

1月11日(日) ハリギリ

090111harigiri_b
赤い軸と黒い実の対比がきれいです。殺風景な地面も、この木の下だけは賑やかな色合いです。目を上に転じると、上空はるかな枝先には、まだ落ちずに残っている実がたくさん見えました。
花火のように放射状につく黒い実と、そしてこの赤紫色の軸は、同じウコギ科のタラノキとよく似ています。ただし、タラノキはせいぜい4~5mにしか大きくならないのに、このハリギリは天を衝くようにのびのびと育ちます。
そこでこの木は家具や建材に重宝され、そのときは「栓(せん)」と名を変えます。白くて光沢のある肌に木目が際立つ姿はとても上品です。若いときになにかの工作に使った記憶があるのに、そのときは栓とハリギリの関係など考えもしませんでした。

<補注> 開花の様子は8月9月に載せています。

2008年のきょうシマダケ> 2007年のきょうゼニゴケ> 2006年のきょうイブキ(ビャクシン)> 2005年のきょうカンザクラ

| | コメント (2)

1月10日(土) チャボタイゲキ(ナツトウダイを訂正)

<注記> ナツトウダイだと思っていた(写真下の記事は当初のまま)この草はチャボタイゲキでした。記事はそのままに、タイトルを訂正しておきます。
----------------------------------------
090110natutoudai1
きのう、江戸小唄のせっかちさを笑ってみたのに続け、きょうはせっかちな草の名前(春も来ないのに夏!)で微笑んでみます。
ただ、このネタはもう使い古し(07/5/108/2/27)なので、ナツトウダイに「しつこい!」と怒られそうです。したがって、きょうは少し学究的に、「ほーら、もう花(腺体)が開いて、実らしきものがついていたよ」という報告にします。あ、結局同じネタ?
090110natutoudai2
ではさらにアカデミックに人体実験報告です。茎を折ると白い汁が出ます。
これでかぶれるという人もいるようなのに、ワタシは異常なしでした。流行にはかぶれやすくても、植物かぶれにはめっぽう強い人です(ただ鈍いだけ・汗)。

2008年のきょうツバキ(詳細不明)> 2007年のきょうトウガラシ(ゴシキトウガラシ)> 2006年のきょうシバザクラ> 2005年のきょうダイコン

| | コメント (3)

1月9日(金) カンザクラ

090109kanzakura_b
♪梅は咲いた~かぁ、桜~はぁまだかいな♪と唄ったのはどこのどなただったのやら、ずいぶんと気ぜわしい人もいるものです。たしかに梅の花はきのう載せはしたものの、桜にはまだふた月も間があります。
…と思った尻から桜です。あの歌の桜がいったいなに桜なのか知る由はなくても、どうやら染井吉野が桜の代表と認知される以前のことのようなので、いまほど硬直的に「桜=4月」みたいな思い込みはなかったのかもしれません。
きのうの梅と同じく「寒」の字をもらった桜が、「もういいかい?」みたいに一輪ほころんでいました。「もういいよ」と言ってみても、まだほかの蕾は硬そうでした。

<早咲きの桜たち> ☆ 寒緋桜寒桜河津桜 ☆ 熱海寒桜 ☆ 大寒桜 ☆ 椿寒桜 ☆ 修善寺寒桜

2008年のきょうレモン> 2007年のきょうネメシア> 2006年のきょうタマサンゴ> 2005年のきょうロウバイ

| | コメント (2)

1月8日(木) ウメ(寒紅梅)

090108kankoubai_b
去年のいまごろは、花びらがやや多めの「八重寒紅」を取り上げました。どちらも、早いときは暮れから咲くほどにせっかちで、いかにも「寒」の字がお似合いです。
さて、今年のこの梅です。去年掲載のものと比べれば花びらの数は明らかに少ないし、その端も波打ってはいないように思います。しかし、八重とは呼びにくくても立派に二(~三)重になっています。
すっきり一重の寒紅梅というのもあるらしく、寒紅梅ひとつ知るにもまだまだ年月が必要です。三種をセットで植えてくれている奇特な場所を知りたいものです。

2008年のきょうオニドコロ> 2007年のきょうマーガレット> 2006年のきょうイヌリンゴ> 2005年のきょうマサキ

| | コメント (2)

1月7日(水) ノリウツギ

090107noriutugi_b
かなり渋めの画像が撮れました。これも僥倖と言えばそんなもので、冬の低い陽ざしがくれたプレゼントです。思いがけない幸せを三日連続で掲載できました。
白いアジサイかと思う花を、時期的にもアジサイと同じころに咲かせます。その花びらが冬になって干からびてもヒラヒラしていて、ちょっと気になっていました。
なんと、この花はこうやって年を越すのがふつうらしく、「ノリウツギの花が無くなるまで帰るな」と言って娘を嫁に出す地域があるそうです(出典: Wikipedia)。ノリウツギの花など引きちぎってもいいから、一度出て行ってくれないかしらと悩む親にとっては、しびれるようなセリフです。

2008年のきょうオオイヌノフグリ> 2007年のきょうニンジン> 2006年のきょうザボン> 2005年のきょうヒメキンセンカ

| | コメント (5)

1月6日(火) タラヨウ

090106tarayou1_b
きのうに続いて、僥倖シリーズになりました。念願だったタラヨウの赤くなった実を写せたばかりか、同じ木で、なんと花(↓)が開いているのを見つけました。
090106tarayou2_b
本来は春の花なのに、このごろの陽気を春と勘違いしてくれたようです。おかげで、3カ月前に「残りは雌花と赤熟した実」とした宿題が一気に解決(注)しました。
じつは、2日のTV「はじめてのおつかい」に塩釜神社が出てきて、昔、あそこの境内で初めてタラヨウに出会ったことを懐かしく思い出していたのでした。こういうのをきっと神様のお導きというのでしょう。

<補注> 記事では2枚目写真の花を雌花としています。しかし、いま見るとこれは雄花です。たしかに「同じ木」についていたはずなのに、時期的な狂いだけでなく、雌株に雄花が咲くという狂い方もあるのかと考えざるを得ません。本来の時期に花盛りを迎えた雄株の様子はこちら、雌株の様子はこちらです。(2015年1月6日)

2008年のきょうコナラ> 2007年のきょうスギゴケ> 2006年のきょうノイバラ> 2005年のきょうヒヨドリジョウゴ

| | コメント (0)

1月5日(月) サザンカ(白八重)

090105sazanka_b
世のなかには己が意のままにならないものがたくさんあって、いやいや、そんなものばかり…の方が正解でしょうか。だからこそ僥倖という言葉があるのでしょう。
大きなサザンカの木のなかで、たった一輪だけに陽が射していました。まるで天然のスポットライトです。しかも、すぐに汚くなりやすいサザンカの、まさにこれが全開という一輪を選ぶのだから、お陽さまもなかなかにオツなことをしてくれます。
そもそも、白の八重で大輪というのに出会えただけで大きな僥倖でした。「こいつぁ春から縁起がいいわい」とノリノリで今年も突き進むことにします。

<これまで登場のサザンカ> ☆ 白一重(縁が薄紅、五分咲き) ☆ 白一重(縁が薄紅、咲き初め) ☆ 赤一重

2008年のきょうミミズバイ> 2007年のきょうオオキバナカタバミ(オキザリス・セルヌア)> 2006年のきょうナンキンハゼ> 2005年のきょうノイバラ

| | コメント (3)

1月4日(日) アカザ(暫定)

090104akaza_b
きのうのカクレミノは、なにやら苦し紛れの紅葉だったのに比べ、こちらは草モミジの代表格と言えるアカザです。
と言ってとぼけてしまえばいいのに、じつはこれ、アカザシロザか、こんな時期なので判断できません、と白状してしまいます。夏に若葉(の付け根部分)を見ておけば、赤か白か、はたまた青(アオザ)か(注)わかったものを、うーん、いくら近所の休耕田とは言え、草の一本一本まではチェックしていませんでした。
いずれ、赤でも白でも青でも、これらはホウレンソウと同じ仲間で、若葉がおいしいそうです。そこで、そんな季節になったなら、涎をこらえて葉を摘みながら、ついでにその色もしっかりと確認しておくことにいたしましょう。

<補注> 本文中のアオザ発言は取り消しておきます。
シロザのうちで粉の青みが強いものをそう呼ぶことがあるらしくても、分類的に認められたものではないようです。(2017年12月)

2008年のきょうハマアザミ> 2007年のきょうユーカリ> 2006年のきょうソシンロウバイ> 2005年のきょうオタフクナンテン

| | コメント (2)

1月3日(土) カクレミノ

090103kakuremino_b
庭木としてとてもポピュラーな木で、ここでもすでに二度取り上げました。しかし、この季節には初登場です。
見どころは二つあって、まずは紅葉です。「常緑」樹が紅葉するとはケシカラン…と思っていた過去は忘れ、「もっと赤い葉はないか」と探し回っているのだから、いい加減なものです。そう言えば、斑入りの葉は嫌いだったのに、このごろは「きれい」と思うようになっていて、どうもこれはボケの始まりかもしれません。
そしてもう一つの注目点は黒熟した実です。夏の花と若い実を載せたままだったので、これでようやくひと巡りです。で、その古い記事を読み直したら、「雌雄異株のよう」などと馬鹿なことを書いていました。4年半前の自分にデコピン3発です。

<これ以降のカクレミノ記事・掲載順> ☆ 太枝の雪折れ : 2014年2月25日 ☆ 花・実・葉 : 2014年8月28日

2008年のきょうフウセントウワタ> 2007年のきょうギョリュウバイ> 2006年のきょうシロミナンテン> 2005年のきょうウメ

| | コメント (0)

1月2日(金) ロドレイア・ヘンリー

090102rhodoleia_b
新年二日もやはり少しはめでたさ優先です。
葉の姿がなにやらユズリハを思わせます。やや幅広の葉は、お供え餅の下に敷くには本物よりも好都合かもしれません。その葉よりもさらにうれしいのは、この花蕾です。一つひとつが大きい(小指の先ほど)だけでなく、数もこんなに賑やかです。
ただ、蕾がもうこれだけ大きいのに、咲き出しは3月中旬です。それまであと80日ほど、この蕾が次第にハチ切れそうになるのを見るのもまた楽しみです。

<補注> 単純に「ロドレイア」とだけしてきた従来の記事タイトルに「・ヘンリー」を追加します。日本には2種(チャンピオニーとヘンリー)のロドレイアが導入されているというのに、これまではその見分けがわかりませんでした。
しかし、チャンピオニーであることが明らかな株を撮影(2019年3月)でき、それを基準に2種を比較したところ、上に掲載した写真はヘンリー(から作出された園芸種?)と思うに至り、タイトルに「・ヘンリー」を追加しました。
見分けの根拠は、葉裏の白さ、葉表の色の深さ(濃さ)と艶、そして埼玉や東京北西部で露地植えされていた(ヘンリーはチャンピオニーより耐寒性が強い)ことです。(2022年3月)

2008年のきょうゴクラクチョウカ> 2007年のきょうキンセンカ> 2006年のきょうイイギリ> 2005年のきょうモウソウチク

| | コメント (4)

1月1日(木) ヒメコマツ(ゴヨウマツ)

090101var_parviflora
どうやら新しい年も無事に来てくれて、齢を一つ重ねることができました。
めでたい日なのでステレオタイプに松を出します。それも五葉の松ですから、めでたさはふつうの松の2.5倍か…などと馬鹿なことを考えながら調べていたら、ヒメコマツ(ゴヨウマツ)にはいくつか種類があることを知りました。
元日から、早くも次の宿題にのしかかられました。どうやら今年もいらぬ荷物を自分で背負いこみながら、老いの坂をヒーヒー登って(下って?)行くようです。

2008年のきょうダイダイ> 2007年のきょうハタザクラ> 2006年のきょうユズリハ> 2005年のきょうクロマツ

| | コメント (9)

« 2008年12月 | トップページ | 2009年2月 »