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補足説明編 : 蔓の巻き方

Turumaki1_b
紐を棒に斜めに巻きつけていくとき、その紐を回す方向は時計回り(緑軸)とその反対(ベージュ軸)の二通りがあります。このように巻いた状態を、一般には右巻きとか左巻きと言い表しますが、さて上の写真のどっちをどう呼ぶかが問題です。
080420turumaki2たとえばベージュの軸に巻きつけた黒ビニールテープを蔓と考え、それを上から見る(上写真左)と、蔓は左回転(反時計回り)してのびてきているように見えます。
これに対し、今度は同じ軸を下から見上げる(上写真中央)と、蔓は右へ回りながら上へのびていることになります。もちろん、蔓の巻きつき方そのものに変化はなく(同じ軸)、軸の見方を変えただけです。
さて、これを左巻きと呼ぶか右巻きとすべきか、視点によって違うことになりますが、植物界ではこの巻き方を左巻きと称するのがオーソドックスです。つまり、のびてくる蔓を上から眺め、その先端が目指す方向を「巻き」の呼称としています。
ところが、同じ方向に巻いているネジ(上写真右)のことは右ネジと呼び、特殊用途の左ネジとは区別します。どうやら、植物界以外では呼び方が左右逆のようなのです。そして、これだけなら「そういうもの」として覚えればいいのですが、問題は植物の場合には上下が分かりにくいケースがあることです。
ヤマフジの写真で[A]の箇所の蔓は両端が折損していて、先端方向を判別できません。また[B]の箇所でも、果たして蔓は右手に走っているのか左に行こうとしているのか、つまりどちらが先端かは簡単にはわかりません。
080420zsところが、ここでZ巻き・S巻きという便利な判断法があることを知りました。つまり、自分に見えている蔓が右上→左下方向なのか、または左上→右下なのかでZとSの字に見分けられることに着目した方法です。これなら下から見ようと裏から見ようと、見える字の形に変化はありません。
このZ巻き・S巻きをそれぞれ左右どっち巻きと呼ぶかは「業界」の基準に従うことですが、植物の世界ではZ巻きを「左巻き」としてきたようです。その代表が朝顔であり、今回のヤマフジというわけです。
同じフジでもノダフジは右巻き、つまりS巻きで、ほかにはヘクソカズラもこの巻き方です。植物の解説では複雑になることを恐れてか、簡単に「左巻き・右巻き」としか言わず、Z巻き・S巻きという言葉はあまり見かけません。
しかし、今回のヤマフジの写真のように悩ましいケースもあり得るので、便利な判定法として覚えておくことにしました。

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コメント

こんにちは!
この解説、わかりやすくて、とてもいいです。
いつも、思っていたんですよね・・・
自分で育てたものは、生長過程をある程度把握しているのでわかりやすいのですが、野生のものなど、すでに十分生長しているものは、どこが先端なのやら・・・
写真を撮って帰ってきても、天地がわからなくなってしまったり・・・あ、これは私だけかも知れませんね・・・
こういうコツを知っていれば、sかzかわかる部分も写真に撮っておけばあとからわかりやすくっていいですね~
ありがとうございます。

投稿: あけ | 2008/04/20 11:28

あけさんへ:
うーん、うれしーー。
いつも指をくるくる回しては途中でわからなくなって
いたんですが、悩める同士がいてくれたとは!!
ZS判定法(あ、勝手なネーミングです)ってぜったいに
便利だと思うので、これがもっとポピュラーになって
くれたらいいですよね。

投稿: はた衛門 | 2008/04/21 06:54

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