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12月31日(日) オキザリス・プルプレア(フヨウカタバミ)

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さてもまあ、来てしまった大晦日です。マジメに働いても、そうでもなくても、平等に来てしまうのだから困ったものです。
大晦日と言えば紅白…と別にNHKの宣伝をするつもりではなく、やっぱり恙(つつが)なく一年を過ごせたのはメデタイことで、さあ、きょうは呑みましょう。
ということで紅白ものを探したら、これがまた見つかるところが愉快です。オキザリス・プルプレア、3㎝ほどの大輪の花で、喉のところが黄色です。咲き分けではなく、紅白それぞれの鉢植えが並んでいました。

2005年のきょうクリハラン> 2004年のきょうマンリョウ

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12月30日(土) コガマ

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漂泊の詩人・種田山頭火の姿を思い浮かべてしまいました。もっとも、ご本人は丸刈り頭だったらしく、あくまで作句から得る勝手な印象ではあります。
「焼き捨てて日記の灰のこれだけか」などと詠みながら、渺々(びょうびょう)とした冬の原を独り、風に吹かれてゆく、そんなイメージ画像です。
おっと、これは植物写真日記だったことを思いだしました。被写体はオジイサンではなくコガマです。いかにも蒲の穂という夏の姿は以前取り上げました。

2005年のきょうコトネアスター> 2004年のきょうソシンロウバイ

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12月29日(金) サツキ(とオオムラサキツツジ)

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ツツジやサツキが咲いているのをあちこちで見かけます。田植えごろに見るべきオオムラサキ(写真左側)を年のどん詰まりに眺めるのは落ち着かないものだし、紅葉に彩られたサツキの花はややゲテモノ趣味のきらいです。
去年、同じように紅葉と花の取り合わせシーンをコブクザクラで撮影したときは「お宝画像かな」とほくそ笑んだというのに、先日はユキヤナギを撮ったし、このパターンの珍奇度はかなり低下してきました。
そう言えばロウバイも葉をつけたまま咲き出しました。しかし、散りかけの黄葉に黄色い花というのは、同じモノトーンでもこのサツキほどには引き立ちません。かわいそうでも写真はボツ(注)です。

<補注> ボツだと言ったわりに、5年後には堂々と「黄葉に黄色い花」のソシンロウバイを取り上げました。(2011年12月18日

2005年のきょうトサミズキ> 2004年のきょうキダチアロエ

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番外編 : ミニ・クロワッサン

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カラスウリの種です。洗ってワタを取り除いたあとに黒々としていたときは、よく言われるようにカマキリとか大黒様、あるいは打出の小槌とか結び文などさまざまに見えていました。ちょびママさんが詳しくレポートしてくれています。
ところが、4~5日放置していたら、こんな色と風合いになりました。これは新見解を加えなくてはいけません。おいしそ~。

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12月28日(木) サネカズラ

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実の形の奇妙さでは、きのうのムサシアブミに負けてはいないサネカズラのはずが、あれれ、これではヤマボウシと兄弟みたいです。
あの不気味なコブがすっかり落ちてしまって、こぶとり爺さんになっていました。さて、落ちたあのコブ、残ったこの球体、いったいどちらが種でしょう。
残ったこの球体をつまむとプニュプニュします。割ってみたら、なかは白いスポンジ状物質だけでした。へーえ、あのコブが真犯人、いや集合果と呼ぶ種でした。

2005年のきょうカンアオイ> 2004年のきょうブルーデージー

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12月27日(水) ムサシアブミ

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ついに奇っ怪ムサシアブミの様子をひと巡りとらえることができました。
ものの順序としてはまず花でしょう。いまにして思えば、黄金週間に合わせて開花するとは役者が違いました。そして次は花にも増して不思議な青い実です。
まるでドイツの手榴弾みたいな形もすごかったのに、ここまでみごとな朱赤色もまた秀逸です。そして自分の重さで倒れそう…。最後まで漫画みたいなヤツです。

2005年のきょうヒヨドリジョウゴ> 2004年のきょうレースラベンダー

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12月26日(火) ハナイソギク

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この花とは二度目の出会いです。最初は秋の初めで、そのときの持ち主は磯菊としか答えてくれませんでした。それにしては白い花びらが余分です。
縁とは愉快なもので、今度はまったく別の場所でバッタリと。しかも、謎の磯菊くんは名札つきでした。ハナイソギク、あっけなくそのまんまです。
調べたら、イソギクがほかの菊と交雑するとハナイソギクになりやすいのだそうです。最初の持ち主が「磯菊しか植えていないのに」と首を傾げていたわけがわかりました。教えに行ってあげなくては…。

<補注> 別のタイプのハナイソギクを収録しました。(2022年11月27日

2005年のきょうウキツリボク> 2004年のきょうセンダン

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12月25日(月) シロタエヒマワリ

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この勢いなら門松との組み合わせも十分に可能でしょうに、とりあえずサンタさんの日に登場してもらいました。
ふつうの向日葵(ひまわり)はさすがにもう枯れているのに、このシロタエヒマワリはあと1カ所でも開花を確認しています。去年は見かけなかったはずなので、やはりこの冬は暖かいのでしょう。
長生きのせいか背丈は3m近くもあって、異彩を放ちます。季節感が狂うなどと嘆くのはこちらの勝手で、あるがままに生きる命の力を讃えてあげたいと思います。

<補注> 猫も杓子も「あるがまま」と歌うようになったのはこの記事から8年後のことでした。まずい言葉を使ってしまったなという後悔はあるものの、記事の時点では素直に選択した言葉です。(2015年12月)

2005年のきょうキンメイモウソウチク> 2004年のきょうボケ

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12月24日(日) シキザキホソバアカシア

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そこだけに春が来たように、寒風のなかで黄色いボンボリが華やかでした。近づくと、さわやかな香りが淡く漂います。
葉もインパクトがあります。1㎝少々の細さなのに30~40㎝もの長さがあり、のびのびと風にそよいでいます。
アカシアの名は、ニセアカシアのおかげで混乱します。本来はこんな黄色いボンボリ型の花の一群がアカシア属です。そのグループには、ギンヨウアカシアフサアカシアムクゲアカシアなどがあります。
ところが、この黄花群は俗にミモザと呼ばれがちで混乱を深めてくれています。

<補注1> 同じ樹種と思える木が真夏にも花盛りでした。(2016年7月10日
<補注2> 記事掲載当時はシキザキホソバアカシアの名に出典があったはずなのに、あらためて調べたら、和名・流通名・学名のどれにもこれが見当たりません。
たぶん幹についていた札にこの名が書かれていたような気がしても、証拠写真を撮っていませんでした。
Acacia boormaniiをホソバアカシアとするサイトもみかけますが、これが日本で四季咲き性を持つかどうか、調べがつきません。したがって、この記事のタイトルは暫定版に格下げとしておきます。(2021年秋)

2005年のきょうシモバシラ> 2004年のきょうポインセチア

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12月23日(土) ユリオプスデージー

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いつでも咲いているような気がするユリオプスデージーでも、ちゃんと調べたらいまごろが咲き始めでした。雰囲気の似ているマーガレットコスモスの花期はやたら長いので、どうもあれと混同して見ていたようです。
デージーとはいうものの常緑小低木で、トレードマークの銀緑色の葉はいつでも元気で丈夫そうです。
ユリオプスは大きな目を意味するらしくて、デージーの語源がデイズアイでしたから二重表現になっている「お目目ちゃん」です。

<補注> 強健な質だと思っていたら、2月中旬に苦しげな様子の株を見ました。(2021年2月14日

2005年のきょうスイカズラ> 2004年のきょうニワナズナ(アリッスム)

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12月22日(金) ナガエコミカンソウ(ブラジルコミカンソウ)

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少しの間、おなじみさんの再掲載を続けてしまいました。満を持して、きょうは待望の新人の登場です。可憐な実と花のナガエコミカンソウです。
実の直径は2㎜ほど、チラホラ咲いている花も同じようなサイズです。名前は「草」でも、「低木または草本」だそうで、そう知ればたしかにどっちつかずです。
夏~秋が花期とされているのに、まだまだ元気に繁っています。ブラジルコミカンソウと呼ぶ図鑑があるものの、原産はインド洋諸島だそうで、紛らわしいことです。

<補注> あとで実を齧ってみたら、なかはカリカリの種だけで、ぜんぜん蜜柑味ではありませんでした(涙)。

2005年のきょうグリーンアイス> 2004年のきょうトベラ

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12月21日(木) ユキヤナギ

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冬桜の二度目掲載で寄り道していたら、ユキヤナギの面白い現象をレポートするのが遅くなってしまいました。すでにwaiwaiさんが17日にもっと詳細できれいな写真を紹介してくれています。
ふつうは年を越してからチラホラと咲き出す小花だというのに、今年は紅葉を従えて紅白の彩りとなっためでたい開花です。
枯れ切った枝に花がつき、それを追って新緑が芽吹くのがユキヤナギの美しさと思っていたのに、さて紅葉との組み合わせは新しいスタイルとなるのでしょうか。

2005年のきょうハンノキ> 2004年のきょうギョリュウバイ

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12月20日(水) ヒイラギ

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きのうのフユザクラに続き、きょうのヒイラギも再登場品です。しかし、あちらはお口直しだったのに対して、こちらは追補の意味で取り上げました。
たぶんヒイラギの説明としてはおととしの写真の方が適切でしょう。実際、今度の木に会ってから帰宅し、ヒイラギと信ずるまでには手間取りました。
4mもある樹高、盛大に広がった樹形、豪華過密な花つき、どれもいままで知っていたヒイラギを超えています。
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しかも葉にトゲがありませ…、いえ、まんなかで、ほら、尖ってます。

<写真追録と補注> 上の記事作成のときはヒイラギが雌雄異株であることを知らず、そこを見極められる写真を掲載していませんでした。
そこであらためて当時のファイルを調べると、たった1枚だけ、花の細部がわかるもの(↓)があり、そこには立派な雌シベが写っていました。なお、意識的に雌株の花を写したのは、この記事から11年後のことでした。(2017年12月3日
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2005年のきょうキリ> 2004年のきょうイヌホオズキ

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12月19日(火) フユザクラ

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冬桜(注)はここには二度目の登場です。前に載せたときはいかにも場違いのわびしさだったのに、今度は少しは華やいだ佇まいです。
こういう珍種でも、探せば意外に近くにあって、これは隣町で旧家の庭先を飾っていました。全体の花蕾の3割ほどが冬に開き、残りは春に咲くのだそうです。
一重の5弁で花柄が短いのが冬桜で、半八重の十月桜や、もっと花弁が込み入る子福桜もこの時期に咲いています。あとは真夏に咲く桜を見たいもの(笑)です。

<補注> 標準和名はコバザクラとされています。

2005年のきょうトコナツ> 2004年のきょうジュウガツザクラ

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12月18日(月) ムクロジ

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ムクロジの実の透明感を写したかったというのに、上空5~6mにある相手に3倍ズームではこれが精一杯でした。お寺の大きな木です。
ムクロジは昔から大好きな木だったので、このブログを始めたころ(2004年)には載せまくっていました。最初は再発見ニュース(半透明の実を採取)、続いて石鹸遊びのレポート、そして小さな数珠まで作っています。
しかし遊びに夢中で、樹上で結実している画像は春の葉まじりのものだけでした。2年半のブランクをおいて、たわわな黄金の稔りを記録できました。

2005年のきょうマリアアザミ> 2004年のきょうワビスケ

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12月17日(日) ヤブコウジ

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いよいよ出し物が手詰まりになってきました。いままでの掲載種一覧と首っ引きで、このブログにまだ登場していない草木探しです。
おお、かなりポピュラーな部類であるヤブコウジが、ここには初登場でした。先日のカラタチバナが百両で、その下の十両にあたるのがヤブコウジです。
たしかに背丈が脛ほどしかなくて渋い佇まいなので、ランク付けすれば十両は仕方ないところです。しかし、山道で枯れ草のなかにこの赤い実を見つけると、歓迎の飾り付けのようでうれしくなります。

<補注1> 夏、花はひっそりと咲きます。(2009年7月8日
<補注2> きれいな群生を見ました。(2014年1月2日
<補注3> 同属のツルコウジを収録しました。(2022年1月15日

2005年のきょうローズマリー> 2004年のきょうトウネズミモチ

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番外編 : 真白き富士の嶺

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見下ろしたらバチがあたるかも…と思いながらも、なにか心弾む景色です。
新幹線の窓から望む富士は山裾が雄大に広がって素敵であっても、空から全容を見下ろすのはまた格別の気分です。
しかし、自分の住む志木の町から遠く富士を望むことができたときこそ、本当は一番得した気分です。

<補注> 雲の上に浮かぶ遠望もまた味わいがありました。(2010年12月8日

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12月16日(土) タアツァイ

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地中から葉緑素が湧き出しているみたいで、見るからに精力絶倫系の野菜です。中華料理では炒め物に使われることが多いようです。
メニューではカタカナ表記がほとんどで、塌菜と書かれたら読めません。塌は低いという意味(by字源)なので、扁平に広がる葉の様子を言っているのでしょう。
もっとも、低く育つのは秋蒔きの特徴で、夏にはチンゲンサイのように背が高くなるそうです。ただ、味は冬のものが勝るので、この畑の主もそれを知っているようです。

<補注1> 春には背がのびて、花が咲いていました。(2007年3月22日
<補注2> 宮城県で作られた「商品」を見ました。(2012年2月3日

2005年のきょうリュウキュウマメガキ> 2004年のきょうネズミモチ

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12月15日(金) チャボヒバ

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団子三兄弟はもう懐メロでも、どっこいこんな団子を隣町で見つけました。
本当の団子は4個刺しで、三兄弟はおかしいと当時は非難されたものでした。さすが、この広いお屋敷の主は正統派の姿をきちんと守ってくれています。おっと、団子の話ではなくこの木に触れなくてはいけません。
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イブキコノテガシワと並んで、この辺では垣根に使われる代表的な品種です。チャボの足に似た葉が密に茂る(注2)のでこんなお遊びもできるとは言っても、さてここまでするには何年かかったことでしょう。

<補注1> お茶目なこの生け垣に対し、カナメモチを渋く使った生け垣の事例を見つけました。(2021年4月26日
<補注2> チャボヒバという名はカマクラヒバの別名というのがYListの見解です。したがって、タイトルは「カマクラヒバ(チャボヒバ)」とするのが正しいことになるものの、素人的には両者に若干の違いが見えるので、当面はいまのままの表記にしておきます。(2021年12月)
<補注3> チャボヒバと同じくヒノキの園芸種であるクジャクヒバを収録しました。(2024年12月3日

2005年のきょうクロガネモチ> 2004年のきょうカナムグラ

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12月14日(木) ムラサキキャベツ

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紫キャベツです。ではあっても、できれば銀キャベツと呼んであげたくなります。いやいや、キャベツをかたどった金属オブジェ…と、それは言いすぎですか。
丸い球の部分はしっかり紫色でも、外側はほとんどアルミです(色み調整なし)。
ただ、これに食欲を感じるかと言うと、それは別です。隣の畑にはおいしそうな「ふつうのキャベツ(注2)」が並んでいたというのに、きょうはめったにないこと、食い気よりも「美」に惹かれた一枚になりました。

<補注1> 同じような金属光沢を見せる観葉植物があります。( ☆ 2019年1月31日 ☆ 2019年11月17日
<補注2> キャベツには播種時期の違うタイプのものがあることを知りました。(2019年12月7日

2005年のきょうハナヒョウタンボク> 2004年のきょうホオズキ

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12月13日(水) カランコエ・ベハレンシス(センニョノマイ)

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神戸空港で出会ったもう一つの珍種はカランコエ・ベハレンシスです。これが「あの」カランコエの仲間とは俄かには信じられません。ただ、そう思って見ればたしかに葉が多肉質で、ベンケイソウ科ではあります。
英名が Elephant ear です。象の耳がこんなだったかはさて置き、Velvet leaf という別名よりはひねりが効いています。
さて気になる和名は「仙女の舞」ときました。人の感じ方はいろいろです。調べたら白い花をつける(注1)ようなのに、そこまで幸運には恵まれませんでした。

<補注1> 花を見ることができました。(2018年2月2日
<補注2> お仲間には「仙人の舞」というのもありました。(2019年2月17日

2005年のきょうワビスケ> 2004年のきょうイシミカワ

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12月12日(火) エピデンドラム・ラディカンス

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無用論などささやかれた神戸空港でも、そちら方面の仕事にはすこぶる便利、かつ、こんな珍しいお花まで空港で見られるとあっては、ファンになってしまいます。
ボタンホールオーキッドというダイレクトな別名もあるように、一つの花は2㎝ちょっとのかわいい蘭です。花色は各種あるようです。
葉をうまく写しこむことができなかったのが残念でも、セッコクを思い出す雰囲気(肉厚で、笹の葉型)でした。エピデンドラムも現地(中南米)では樹上に着生するそうで、似たような生態なのかもしれません。

2005年のきょうノゲシ> 2004年のきょうイヌリンゴ

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番外編 : 機影と日輪

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これはきょうの本編(エピデンドラム)と同じく神戸の旅土産です。搭乗機の後ろ部分が雲に映っています。しかし、それだけならあまり珍しくありません。今回、ちょっとうれしかったのは、虹のような日輪に機影が包まれた姿です。初めて見ました。
交通機関に乗ると、いつも窓の外に夢中という幼児性を恥ずかしく思っていたのに、今回はヤッタネ!の気分です。

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12月11日(月) デルフィニウム

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この花、和名だと大飛燕草で、きのうの極楽鳥花とは鳥つながりです。花屋さんではデルフィニウムで通るのに、和名はいささか立派過ぎます。
もちろん、同じく飛燕を名乗るセリバヒエンソウと比べると、たしかに「大」ではあって、向こうの燕さんが少しかわいそうです。横文字のDelphiniumはイルカにちなむようで、自分としてはそちらが適切なように思います。
花の後ろにのびた「距」が燕やイルカを連想させます。スミレに代表されるこの部分は蜜壷のはず…とカジったら、少し苦いだけで、ちっとも甘くありませんでした。

2005年のきょうトウカエデ> 2004年のきょうウキツリボク

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12月10日(日) ゴクラクチョウカ

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花束シリーズその2はゴクラクチョウカ(ストレリチア)です。
いままでに撮影したことは何度かあっても、なにやら気恥ずかしくてここには載せないで来ました。心変わりなのか、単純に冬枯れのせいなのか、本人も判然とはしないものの、ここらで登場願うことにしました。
和名でさえ舌を噛みそうなのに、ストレリチアもなかなか素直には発音できません。さらに正確な名は、そのあとにレギナエ(レギネー、レギーネ、レギネ)と続きます。脳力強化の訓練素材に最適です。

<これ以降のストレリチア記事・掲載順> ☆ 白浜空港の露地植え品 : 2008年1月2日 ☆ 志木市内の露地植え品 : 2011年12月11日 ☆ 花(萼)のアップ : 2013年11月12日 ☆ ストレリチア・ニコライ(ルリゴクラクチョウカ) : 2019年3月22日

2005年のきょうブルーベリー> 2004年のきょうフクシア

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12月9日(土) サンダーソニア

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花束をいただいたので、「しめしめ」です。なかなかここに載ることのない花屋さん系の植物を、この際に収録することができます。なによりも、この季節のつなぎに絶好なので、きょうから少し続けてみます。
サンダーソニアはたいていの花束の必須アイテムなのに、残念ながらまだ露地では見かけたことがありません。061209s_aurantiaca2
ユリ科(注)というのは不思議な花が多くて、ついスカートめくりみたいなことをしてしまいました。そんな花に比べると、葉はしっかりユリのムードを保っています。

<補注> APG IIIではイヌサフラン科に移行しています。

2005年のきょうサンシュユ> 2004年のきょうメキシカン・ブッシュ・セージ

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12月8日(金) コクサギ

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下手な鉄砲は数を撃っても当たらない…という写真を3枚並べます。コクサギには申し訳ないことで、そのうちもう少しマシな撮影ができるまで我慢してもらいます。
1枚目の写真は、ほんのり色づいた葉と割れた実が主題です。4個1セットの実が割れているのは判然としなくても、コクサギ特有の淡い黄葉は見たままの感じです。
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2枚目はその実が割れる前で、4個の殻が合着した独特の形です。
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そして3枚目は葉のつき方をとらえたつもりです。
ふつうは対生とか互生とかなのに、コクサギは右に2枚つくと左に2枚と繰り返す変わり者なのです。さらに名前になったようにこの葉は臭いといいます。しかし自分は軽いシトラスの香りを感じ、臭いとは思いませんでした。

2005年のきょうサルトリイバラ(サンキライ)> 2004年のきょうガーデンシクラメン

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12月7日(木) ヤマハゼ

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きのうのタラノキの紅葉が残念賞だったので、きょうはお口直しです。
紅葉といえば楓と櫨(はぜ)が双璧だと思っていたら、そのハゼにはハゼノキとヤマハゼがあることを知りました。となると、以前にハゼノキとして蔵に入れていたものは、あらためて見直す必要が出てきました。
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これをヤマハゼとしたのは、葉の側脈が20対以上あり、かつ葉の表裏ともザラザラだったからです。そんな細かいことなど知らない方が幸せだったような気もします。

2005年のきょうストック> 2004年のきょうイチョウ

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12月6日(水) タラノキ

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紅葉としては情けない色合いだし、葉もかなりくたびれてはいても、凶暴な棘があまりに面白くてアップで迫ってみました。
葉の付け根や軸の中間部分の棘は目立ちやすくても、葉のなか(葉脈上)にもしっかりあって、うっかり触ると痛い目に遭います。
天ぷらだけのお付き合いだったタラノキの花を知ったのがおととしで、そのあとに実の美しさに魅せられました。いま、こうして紅葉を目にしながら棘の痛さを噛みしめ、愛着が一層深まる気がします。

2005年のきょうメギ> 2004年のきょうダリア

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12月5日(火) ツルリンドウ

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先月初旬の北国の旅で出会った実です。ちょいとした里山の藪で、これ見よがしの色で輝いていたのに、その正体が皆目不明でした。
そのときは我が身の勉強不足を嘆いたものの、帰宅後の調べをすっかり忘れたままでした。ところがきのう、なにげなく開いた図鑑のページでこの真っ赤な実に遭遇です。神様が頭を小突いてくれました。
実のつけ根にまとわりついているのが花殼です。もう少し早ければ、淡い紫の花(注1)を一緒に楽しめたかもしれません。
偶然の名前判明のうれしさに、ルール違反のひと月遅れレポートでした。

<補注1> 花は3年後の夏に撮影できました。(2009年8月21日
<補注2> 実が新鮮な状態を収録しました。(2017年11月18日

2005年のきょうナンテン> 2004年のきょうネリネ

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12月4日(月) センニチコボウ

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姿よりも名前に惹かれて買ってしまった千日小坊です。ウチに来てからまだ百日もたってはいないのに、そろそろ冬篭りさせてあげる時期のようです。
室内でも生長を続けるのか見守りたいとは思っても、この秋うちはほとんど大きくなりませんでした。ゆっくり型なのでしょうか。
しかし、問題は「日が短くならないと花芽をつけない」ことです。居間に置いて、かつ日を短くしてあげるには…、うへー、ウチが灯火管制の生活になるということのようです。

<補注1> 写真の赤い物体が花であることを、記事の時点で理解していませんでした。草丈は小さくても、立派に「開花」しているセンニチコボウです。(2016年12月)
<補注2> センニチコボウはAlternanthera(ツルノゲイトウ属)であり、仲間としてアキランサスアカバセンニチコウを収録しています。

2005年のきょうフユイチゴ> 2004年のきょうカラスウリ

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12月3日(日) スギナ

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ツクシが絶滅危惧種になったと空騒ぎしたのは去年の春でした。しかし、あれは完全な早トチリで、夏には近所の土手にスギナがワサワサしていました。
ところが今度は「冬にツクシ発見!」と騒ぐことになりました。春のツクシとは違って、この胞子嚢はスギナの細い茎の先についています。
昨春はタイトルをツクシにしようかスギナにしようか悩んだというのに、きょうの場合はスギナでスンナリです。ただ、冬の胞子嚢は一般的なのか、こんな状態もツクシと呼ぶべきなのか、考えごとは毎日増えるばかりです。

2005年のきょうナンキンハゼ> 2004年のきょうキダチチョウセンアサガオ

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12月2日(土) アメリカツルマサキ

Euonymus-fortunei-cv
どうも「ツル」ものに縁が薄いようです。ツルウメモドキとは3年来の格闘中だし、ヒメツルソバの名前の元であるツルソバにもまだ出会えない(注2)でいます。
そこへ来て、今度はアメリカツルマサキ(注1)です。公園で名札がついていたので、名前については間違いないと思います。
しかし、身近に見られるマサキと違い、ツルマサキをまだ知りません(注2)。したがって、どうしてこれがアメリカ版なのか、ツルマサキとアメリカ版のどこが違うのか、またまた新たな探求課題ができました。

<補注1> アメリカツルマサキとは、日本在来のツルマサキがアメリカで園芸開発されたもので、このように黄とか白の斑入品種を言うようです。(2010年12月)
⇒浅い理解で補足するならば、アメリカツルマサキはツルマサキ( Euonymus fortunei )の園芸品という位置づけ( E. fortunei cv. )なので、園芸品種名を持たない単純なアメリカツルマサキは存在しないことになります。したがって、厳密に言えばこの記事のタイトルは不正確です。
当初の記事掲載から15年後のいま、この写真から判断する限り、これはアメリカツルマサキ・エメラルドゴールド( 'Emerald 'n' Gold'=斑が黄色)と思われます。なお、似たものにはエメラルドガイティ(白斑)があり、その白斑の割合が大きいダンズディライトとか、白斑が霜降り状のハーレクイン、黄斑が葉の中央に入り矮性のブロンディなどが国内で流通しています。(2021年12月)
<補注2> 記事の時点で出会えていなかった在来のツルマサキはこちら、ツルソバはこちらです。(2010年12月)

2005年のきょうビワ> 2004年のきょうユズ

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12月1日(金) イヌツゲ

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きのうのムクノキの実がとても美味だったのに比べると、このイヌツゲはいけません。ガシガシしているし、渋いし、中身は種だらけです。
しかし、鳥の味覚というのはどうなっているのでしょう。こんなマズイ実でも冬の間にはなくなってしまうから不思議なものです。
果実はたいがい、それを運んでもらうための作戦を持っているといいますから、イヌツゲは人間よりも鳥を選んでいることになります。空のかなた、遠くの山に行きたい…、浪漫を持った木なのかもしれません。

<補注1> 実と間違いそうな虫こぶに出会いました。(2012年2月10日
<補注2> 豪華な稔り具合の垣根がありました。(2020年11月12日

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