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10月31日(火) マルバフジバカマ

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なにやらモジャモジャとした花をよく見ると、小さな筒状の花からピラピラと雌シベがのび出しています。この構造がいかにもフジバカマ的です。
外来種で、箱根以東で広がっているのだと言います。一株がかなりダラダラと大きくなって、なんだか性格が悪そうに思えます(笑)。
そして、藤を名乗るにはちっとも紫みがなく、しかも丸葉ときました。どう見ても葉先は尖っているのに、これは本来のフジバカマ(深裂)との比較だそうです。事情を知らない人は困惑するしかない名前です。

<補注> 少し可哀想な再登場をさせてしまいました。(2023年10月15日

2005年のきょうツワブキ> 2004年のきょうミゾソバ

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10月30日(月) キチジョウソウ

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これは今年ぜひ写したかった一枚です。なにせ、これが咲いたら吉事ありというめでたい花、進路変更したばかりの身にとってまぶしい後光を放つ姿です。
大仰な名前のわりには木陰でひっそりと蕾のままの時間が長くて、これが本当にキチジョウソウなのかどうかヤキモキしました。
気をもたせたお詫びなのか、あるいはこの豪華な咲き方がめでたいというのか、一気にパッと開花(注)です。じつはキチジョウソウは毎年咲くのだとあとから知っても、そんな話は聞かなかったことにしておきます。

<補注1> キチジョウソウの花の咲き上がり方はこちらです。また、花の詳しいしくみはこちら、実ができた様子はこちらです。
<補注2> ほぼ360度、キチジョウソウの花だらけという幸運に巡り会いました。(2016年10月31日

2005年のきょうダンチク> 2004年のきょうツリバナ

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10月29日(日) アッサムニオイザクラ(ルクリア)

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秋に咲く桜と言えばジュウガツザクラコブクザクラがあるわけで、このニオイザクラをそれら(バラ科サクラ属)と比べたら混乱してしまいます。淡い桜色の5弁花からついた和名で、アカネ科ルクリア(Luculia)属、インド近辺が原産地です。
ただ、桜のそれかどうかは微妙でも、名前のとおりに淡い香りは漂います。
原産地では大きな木になるとは言っても、写真のものは鉢植えになっていて20㎝ほどの背丈でした。暑さも寒さも嫌いという贅沢な木ではあっても、うまく育てればこれからの季節を飾ってくれそうです。

<補注1> もっと寒い時期に満開になるようです。(2010年1月16日
<補注2> 園芸品種を収録しました。(2024年1月6日

2005年のきょうミセバヤ> 2004年のきょうハクモクレン

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10月28日(土) クヌギ

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ここ2週間、ずっと草ばかり載せて(注)いて、いつも俯いて歩いていたのかと自省です。しかし、久しぶりに空を仰いだ目に映ったものは…。
どうしてクヌギの葉にきのこが生えるんだ!とまでは思わなかったものの、一つの木にもいろいろな虫こぶができることに感心です。
今回見つけたこのかわいいマコロン風のものはクヌギハケタマフシのようです。画面左上方にはクヌギハナカイメンフシが古くなったらしい姿(あるいはクヌギエダイガフシらしきもの)も写っています。

<補注> いつからか、草・木・草・木の順で記事をあげるようにしたものの、このころはとりあえず目についたものを並べていたのか…と懐かしくなりました。(2023年春)

2005年のきょうクコ> 2004年のきょうニラ

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10月27日(金) タウコギ

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先日までコナギで賑わっていた休耕田にタウコギが目立ち出しました。やや無骨な太さの茎が脛の高さほどにのびて、その先にコセンダングサと感じの似た(舌状花がない)黄色い小花をつけます。
タウコギは田五加(木)と書くので、田+五加と想像できます。ところが、その五加のことがまったくわかりません。
ウコギ科の落葉低木だそうで、5枚の掌状複葉はかなり特徴的なので、ぜひ早く見つけてここに掲載(注)したいものです。

<補注> 翌月、課題のウコギを見つけることができました。(2006年11月17日

2005年のきょうミゾソバ> 2004年のきょうヤマノイモ

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10月26日(木) ヤクシソウ

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春に見つけたオニタビラコと同属だと知ったのは図鑑をひいてからで、言われてみれば花はよく似ています。しかし、オニタビラコがいくらか瑞々しいのに比べ、ヤクシソウはガサついた感じで、雰囲気が少しばかり違います。
木陰の斜面にポツポツと幾株かが控えめに花を見せていました。
薬師草という名前からして優れた薬草かと思えば、ほぼ薬効なしというから笑えます。葉の苦い味から「効きそう」と思えても、それは勝手な誤解というものでした。

<補注1> 名前の由来は葉の姿にあるらしいと知りました。(2012年10月20日
<補注2> 少しだけ美的に捉えてあげました。(2019年10月22日

2005年のきょうホンコンカポック(シェフレラ)> 2004年のきょうツワブキ

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10月25日(水) スプレー菊(イエギク)

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大輪の菊を花火の尺玉にたとえるならば、このスプレー菊という種類はスターマインにあたるでしょうか。あたかも盛大な連発花火が空を埋めるように、株元を隠す勢いで小花が咲きそろいます。
スプレーとは、多軸になった茎の先で花が展開する様子を言うようです。
きのうのオタカンサス同様、ウチの秋花壇の主役なのに、こちらは意外な伏兵にやられました。ナメクジです。この花が好物らしく、一晩で舐め尽くされてしまいました。

<補注> お洒落なスプレー菊がありました。(2024年12月10日

2005年のきょうキヅタ> 2004年のきょうコスモス

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10月24日(火) オタカンサス

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ウチの玄関脇に植えた、秋のニューフェイスです。花屋さんで苗を買いました。
いわゆる秋の定番ものと違って、今回初めて見た気がします。気むずかしいかと思ったら、なんということもなく、順調に育っています。
問題といえば唯一その名前でしょうか。ブルーキャッツアイという如何にもいかにも的な園芸名では照れくさいので、オタカンサスと本名で呼ぶことにしました。オタカンサス、オタカンサス、オタンコナス、あ、こんがらがってしまいました。

<補注> オタカンサス(Otacanthus)は属名なので、これを正確に呼ぶならオタカンサス・カエルレウス(caeruleus)です。

2005年のきょうオリーブ> 2004年のきょうニシキギ

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10月23日(月) チカラシバ

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子供たちの体力低下が取り沙汰され、やれ懸垂ができないとか、持久走が遅くなったとか、熱心に報道されています。
ところが話は子供だけではなくて、本来は道の真んなかで人馬の踏みつけに耐えていたチカラシバが、いまはこうして土手の斜面でヌクヌクと生育しています。
しかし、チカラシバにすれば、拠って立つべき往来がほぼアスファルトで覆われ尽くし、やむなくの避難ではあるわけです。発揮すべき場があればこその強健さで、いまの子供たちにもまず環境整備が必要なのでしょう。

<補注> 異国の仲間(チカラシバ属)はとてもオシャレです。
シロガネチカラシバ ☆ パープルファウンテングラス

2005年のきょうホウキギ(コキア、ホウキグサ)> 2004年のきょうマユミ

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10月22日(日) ホソバアキノノゲシ

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頭に秋をかぶせただけの名前が三日続きで、きょうは「野芥子」の秋版です。
ただし、その前に細葉というオマケがついています。写真上部に見えるように裂け目のない細い葉なので、ふつうのアキノノゲシと呼び分けるようです。二者は同じという説もある(注1)ものの、ここでは別にしておきます。
…としたおかげで自分の首を絞めることになりました。きのうと同じで、ふつうのアキノノゲシが未収録(注2)です。ボロばかり出てくる=先の楽しみ満載のブログです。

<補注1> 学問的には「ホソバ」と「ふつう」を区別せず、アキノノゲシ(Lactuca indica)の別名をホソバアキノノゲシとするようです。
<補注2> 細葉ではないアキノノゲシを収録しました。(2006年11月6日
<補注3> ホソバアキノノゲシを再掲しました。(2016年10月9日

2005年のきょうシャクチリソバ> 2004年のきょうベニバナトキワマンサク

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10月21日(土) アキノキリンソウ

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はて弱りました。アキノキリンソウを載せるにあたって、その名の元であるキリンソウをまだここ(ブログ)に収録していないことに気づきました。
今年の春に撮影はしているのに、「増補版」に収録したきり、こちらに載せ忘れていました。で、キリンソウとアキノキリンソウが似ているかと言えば、ほとんど花色しか共通点がないぞ!と思うのはワタシだけでしょうか。
加えて、キリンソウに麒麟草とあてるのは如何なものか、正しくは黄輪草なのだという説があって、なるほどと思わせます。おっと、牧野博士にタテついて(注1)しまいました。はてさて、弱りました。

<補注1> 牧野図鑑では「麒麟草」としていて、「意味は不明」とあります。
<補注2> ブログへの掲載を忘れたきりになっていたキリンソウを、ようやく収録しました。(2012年7月24日
<補注3> カナダアキノキリンソウを収録しました。(2024年9月1日
<補注4> 分類的にかなり近いシマコガネギクを収録しました。(2024年11月10日

2005年のきょうサザンカ> 2004年のきょうモッコク

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10月20日(金) アキギリ

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この紫の濃淡が、深まる日本の秋を感じさせるような気がします。紫のサルビアと見分けにくいかと心配したりしてみても、持っている雰囲気全体が「和」そのものなので、それはまるで杞憂でしょう。
と言いつつお節介に相違点を挙げるなら、まずは背丈(サルビア類の半分)、そして葉の形(鉾型)でしょうか。
それにしてもアキギリとは雑駁な名付けです。持ち出された桐の花も驚いていることでしょう。形・色・大きさ、どれも違います。なにせこの長いピロピロには、桐も開いた口がふさがらないことでしょう。

2005年のきょうキダチチョウセンアサガオ(八重)> 2004年のきょうゴールデンピラミッド

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10月19日(木) ヨモギ

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たいがいの草木は、花をつけた時期を旬と考えてここに掲載するというのに、さてこのヨモギには困ります。
開花を基準とするならばまさにいまがこの植物の盛りではあっても、ヨモギの花を愛でる人などいったいどれほどいるものでしょう。ワタシも一昨年、早春の「萌え」の姿をヨモギらしいとして取り上げていました。
蓬餅を食べ終えたら花になど目もくれない…などという恩知らずにならぬよう、ヨモギは春だけではないのです!と声を大にしてアピールしておきます。

2005年のきょうイシミカワ> 2004年のきょうギシギシ

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10月18日(水) サラシナショウマ

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オオバショウマを見つけたあと、ぜひこれもと願っていたサラシナショウマです。ショウマ類の代表種であるこちらを先に載せたかったのに、開花の時期が半月近くも遅くては仕方ありません。
2回三出の葉は、小葉1枚が3~5㎝で、オオバとは形も大きさも明らかに異なります。
もう一つの見分け点とした花柄の有無については、穂の下にある蕾に1㎝ほどのそれがしっかり見えています。ブラシのような円柱形の穂は意外にしっかりした作りで、薬草の強靭さがうかがえます。

<補注> 花穂が丈夫なので、厳寒期まで実の殻が残ります。(2020年1月22日

2005年のきょうタイワンホトトギス> 2004年のきょうハナミズキ

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10月17日(火) スズメウリ

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遅きに失したものの、10日ほど前に長靴を買いました。これがじつに凄い威力で、藪でも泥濘でも委細かまわず突撃できるのです。
このスズメウリなんぞは、その長靴の代表成果です。これまで入り込めなかった「奥地」で、キュートな姿で待っていてくれました。
直径が1.5㎝ほどで、ほぼ球体の実です。まだ緑色のものもあれば、少し萎びた白もありました。カラスウリからの連想で実はスカかと思いきや、ジューシーなお肉に黒い種がたくさん詰まっていました。

2005年のきょうクロマイ> 2004年のきょうサザンカ

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10月16日(月) ツリフネソウ

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ツリフネソウの生息地を志木の市内で見つけたのはおととしの9月でした。あれから2年、株数が殖え、生育の面積も少し広がっていました。
その勢いの原動力が、たぶんここに写っている種です。花を一緒に入れたのでまだ実は若く小さくても、早くにできたものはちょっとした枝豆くらいはありました。
ところでこの釣舟の名です。前は「花を舟に見立てる」としつつ、どうも腑に落ちませんでした。今回、「釣舟という花器に似るので」という説(山と渓谷社「野草の名前」)を見つけ、ようやく得心することができました。

<補注1> ツリフネソウとキツリフネの乱舞状態を収録しました。(2009年9月8日
<補注2> ツリフネソウの距の位置はとても意地悪であることに気づきました。(2019年9月26日

2005年のきょうシュウメイギク(ピンク)> 2004年のきょうタイワンホトトギス

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10月15日(日) クズ

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クズを漢字では葛と書くとは知っていても、もしかしたら本当は「屑」だったのではあるまいかと思うほど、野道を埋め尽くすときがあります。
それこそが風邪薬になる旺盛な生命力の証なのでしょう。もちろん、花後の種もこんなにビッシリとつきました。次々咲いた花のとおりに実がつながっています。
で、葛の語源問題です。屑説は妄想でした。古事記の時代から、奈良県吉野町の国栖(くず)でクズ粉を作って朝献していたそうで、地名が由来なのでした。

<補注> 冬まで残った実と蔓はこちら、花から実へ移行する様子はこちらです。

2005年のきょうシュウメイギク> 2004年のきょうノブドウ

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10月14日(土) ホトトギス

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タイワンホトトギスやヤマジノホトトギスから遅れること半月、ようやく正調ホトトギスの花をとらえ(注)ました。
いまや手近に見られるものはほとんどがタイワンと言ってもいい状態で、別に国粋主義ではないくせをして淋しい気持ちにはなります。そんな意味から、自分としてはこの写真はちょいとしたお宝画像です。
花びらの開き方はタイワンと同じ杯状でも、花柄が分岐しないのが正調ホトトギスの特徴です。写真のように、葉腋1カ所に幾つかの花を次々と咲かせます。

<補注> 自分の見つけるのが遅かっただけで、ホトトギスは7月の末には咲き始め、夏の間が盛りです。

2005年のきょうポポー> 2004年のきょうキツネノマゴ

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10月13日(金) ナワシログミ

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グミは漢字が厄介なのに、種類にもなかなかてこずります。漢字の方は茱萸または胡頽子、漢検を受ける気などないので、苦笑いして見なかったふりです。
しかし、一応は草木漁りを趣味としてしまった以上、種類の方は逃げるわけに行きません。ナツ、アキ、ツル、トウなど、グミはいろいろです。
ナツアキを押さえたのに次いで、ナワシロの花を初めてとらえました。咲いてすぐ実になるナツアキと違い、来年の苗代どきまでじっくり熟す苦労人型のグミです。

<補注1> 文中にあるツルグミはこちら、トウグミはこちらです。
<補注2> 文中5種以外にダイオウグミマルバアキグミマルバグミを収録しました。

2005年のきょうイヌサフラン> 2004年のきょうガマズミ

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10月12日(木) ヤブタバコ

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江戸初期までの名前は猪尻草(いのしりぐさ)だったそうで、そう言えば花の様子が猪のウリ坊のお尻に見えなくもありません。
そんなかわいい名前が、タバコの普及に伴って煙たいものに変わってしまったのだから迷惑な話です。
しかし言われてみれば、花のつき方(茎との関係)が煙管(きせる)のあの曲がった部分に似ています。藪に生えるのも本当です。ただし、葉までタバコのそれに似ている(そんな説明をときに見かける)というのは贔屓の引き倒しに思えます。まさか、乾燥させたら吸えるということは…、ないはずです。

<補注1> 姿も似ているし、名前も煙草にちなむ同士にガンクビソウがあります。(2008年9月9日
<補注2> ヤブタバコに冬の楽しみを見つけました。(2012年12月12日

2005年のきょうダンギク> 2004年のきょうコムラサキ

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10月11日(水) サンショウ

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「山椒は小粒でもピリリと辛い」というフレーズは有名でも、その小粒のサンショウが結実して色づく様子を自分は初めて見ました。
実が青いときはあまり目立たなくても、こう色が上がるとじつにきれいなものです。それが完熟して割れると、さらに注目の色合いです。
…で、前述の「小粒」を思い起こすと、この黒い種こそがあの「ピリリ」の元と誤解しがちなのに、これはヒリともしません。あのパンチの正体はこの赤い皮でした。

<補注1> 開花の様子はこちら、花から実への変化過程はこちら、割れる前の実の様子はこちらです。
<補注2> 8月のうちから実が赤く色づき、黒い種が露出することもあるようです。(2020年8月26日

2005年のきょうワタ> 2004年のきょうケープヒルムシロ

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10月10日(火) リンドウ

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リンドウというと、自分はまず太い茎に派手な青紫の花をビッシリつけた姿を思い出してしまうのです。しかしそれは花屋でいう「リンドウ」を見慣れてしまったからで、野路で出会うものはかなり控えめな佇まいです。
花屋のものはたぶんエゾリンドウの系統(園芸品種)だと思います。リンドウと称しても嘘ではないということでしょう。
晴れた日にだけ咲くので、この花を見た野歩きの記憶はいい天気と重なります。この写真も、陽射しが強すぎて色が飛び気味なのはそういう理由です。

<これ以降のリンドウ記事・掲載順> ☆ 花、葉、茎(2007年9月30日) ☆ 落ち葉のなかで開いた花(2010年12月18日) ☆ 枯れきった花殻、種(2011年3月11日)☆ 花、葉(2012年11月7日) ☆ 雌性期・雄性期の花、枯れかけの葉(2013年11月2日)☆ 庭いっぱいの花(2020年11月21日

2005年のきょうソバ> 2004年のきょうシャリンバイ

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10月9日(月) アロニア

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「アロニア」で検索をかけたら、47,000件もヒットしてしまいました。そのほとんどは健康食品の関連ページなので、かなり流行中ということでしょう。よくまあ、次から次といろんな食品が出てくるものです。
カマツカザイフリボクに似ていると言われていても、全体つかみどころのない風体で、見分けの手がかりは得にくそう(注)です。
実が秋には黒く熟すらしいのに、この株はそんな気配すらありません。アロニアのなかには赤い実の種類もあるというので、どうやらそれかもしれません。

<補注> 花屋の店先で名札がついていて助かりました。

2005年のきょうギンモクセイ> 2004年のきょうハナミズキ

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10月8日(日) ユウゼンギク

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十五夜を過ぎると、さすがに秋色が深まる気がします。友禅菊の紫が目に鮮やかで、日本の秋を美しく染めてくれます。
ナァ~ンて気障っぽく決めようと思ったら、じつはこの菊、北米原産というではありませんか。なのにどうしてこんな和風の名前なんじゃ??、と突っ込んだら、命名は牧野博士だそうで、あらま、失礼しました。
マァ、デモォ、エ~と、きれいなものはきれい、ですよね。別名がニューヨークアスターですか。もう、勝手にしてください。世界は一つ、植物もみな兄弟です。

<補注> 同じく米北東部産の近い仲間(Symphyotrichum属)であるネバリノギクを収録しました。(2024年8月26日

2005年のきょうカリガネソウ> 2004年のきょうギンモクセイ

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10月7日(土) ヤマジノホトトギス

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10日も経ずに同じ種類を載せてしまいます。一つの名前の植物でも、これだけ見かけが違うという見本みたいに思いました。
先日のものは、花弁の折れ曲がり部分だけが紫色という色白型だったのに対し、きょうのものはいわゆるホトトギス模様がたっぷりです。
ただし、ヤマジノホトトギスである証拠に、花弁がほぼ水平に開いています。そしてもう一つの見分けポイントが花柱です。雌シベと雄シベからなる柱が真っ白です。ここに一切模様が入らないのが「ヤマジノ」の最大特徴なのでした。

<補注> 花びらの色タイプを比べてみました。(2008年9月15日

2005年のきょうオギ> 2004年のきょうハス

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10月6日(金) シラハギ

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シラハギはニシキハギ(錦萩)変種(注)だということでも、「白萩」という名は人口に膾炙していることから、一応別物としておきたいと思います
しかし、おもしろいのはときどき「血が騒ぐ」らしいことで、このように元の色を出してしまう花があります。この辺がまだ変種扱いされてしまう一因でしょうか。
去年、この先祖返りの程度がささやかなものを見て喜んでいたら、今年はこんな「二色萩」とでも呼びたい枝を見つけました。遺伝子の楽しい悪戯を見る思いです。

<補注> この記事掲載当時、どんな資料を見てこういう記述をしたものか、汗顔の至りです。シラハギの学名には後半に「f. alba」とあり、変種ではなく「品種」であり、「一応別物」ではなく、明らかに別種です。
さらには「まだ変種扱い」などとわけのわからないことを書いてもいます。
いっそのこと、この記事は全削除しようか悩みながら、とりあえずこのままにしておきます。(2018年10月6日)

2005年のきょうコブシ> 2004年のきょうザクロ

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10月5日(木) オオバショウマ

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涼しくなっても蚊はしつこいとは言え、その痒みも吹き飛ぶようなうれしい一枚です。薄暗い林のなかに、純白のアーチが揺れていました。
最初これを見つけたとき、升麻類の代表である晒菜升麻(サラシナショウマ)かと思いました。しかし、よく調べたらどうやらオオバショウマのようです。
見分けの一番の根拠は名前のとおりの葉で、晒菜とは形が違うし大型です。また、晒菜と違って花に柄がない(蕾を見るとはっきり)ので、花穂が少し細めです。さあて、ご本尊の晒菜にはいつ出会えること(注1)でしょう。

<補注1> サラシナショウマは2週間後に収録できました。(2006年10月18日
<補注2> オオバショウマの変種・キケンショウマを収録しました。(2024年9月27日

2005年のきょうワラベノカンザシ> 2004年のきょうキンモクセイ

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10月4日(水) シラヤマギク

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このシラヤマギクという植物にはずっと苦労させられ通しです。毎年写してみては、そのできの悪さにため息をつくばかりでした。
まずは林内の薄暗がりに育つので、周囲の光が不足がちです。そしてヒョロヒョロと背が高くて揺れやすいとくれば、ボケ写真は必定です。加えてこの見目の悪さです。咲いた先から花びらが不ぞろいなのです。
と、冷たく眺めがちでも、春先の若菜は食べることができ、嫁菜に対して婿菜という別名を持つほどです。どうにか撮影できた途端、次は試食が課題になりました。

<補注1> 撮影に再挑戦してみました。(2011年9月8日
<補注2> 冬の姿を確認しました。(2017年12月16日

2005年のきょうウスギモクセイ> 2004年のきょうメキシカンセージ

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10月3日(火) マルバハギ

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先日、ヤマハギを載せたときに名前だけ登場したマルバハギです。あと先にはなってしまったものの、この季節のうちにうまい写真が撮れてひと安心です。
あらためて言うまでもなく、花びらだけや葉だけを見る限り、ほとんどヤマハギと区別はできない気がします。
そこで大切なポイントが花の柄になります。葉の付け根から花柄がピーンと長く飛び出すヤマハギに対し、マルバハギは花の房がそこに固まってのび出しません。枝もやや枝垂れ気味なので、全体的におとなしい感じがします。

<補注> 久しぶりにマルバハギを載せました。(2019年9月11日

2005年のきょうタケノコイモ> 2004年のきょうクサギ

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10月2日(月) ステルンベルギア(キバナタマスダレ)

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どう見ても、この花の色と形はクロッカス、でもいまは秋だし…とつくづく見ると、おや~、この葉っぱがなんだか妙ではありませんか。
ステルンベルギアと名乗られると、その高貴さに怯(ひる)んでしまいます。だからと言ってキバナタマスダレという和名では、今度は舌を噛んでしまいます。
たしかに、分類を見るとあの純白のタマスダレと同じヒガンバナ科(属違い)ではありました。町なかで見かけることはまだ少ないとは言え、これが流行り出したらクロッカスと勘違いする人が増えそうです。

<補注> 13年後の再掲は反省事項ばかりでした。(2019年10月4日

2005年のきょうガマズミ> 2004年のきょうクジャクソウ

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番外編 : アールデコランプシリーズ(3)

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アールデコランプというにはかなり気がひける「侘び」の風情です。せっかくシリーズ-2を先日載せたので、無理やり続けてしまうことにしました。
逆光に透かしてみたり、バッタを写しこんでみたり、ススキはいろいろ楽しんできたつもりだったのに、冠毛に迫ってみるのは初めてでした。

<補注> ススキの冠毛は変な作りであることに気づきました。(2017年12月18日)

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10月1日(日) ゴンズイ

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地味路線が続いた反省と、10月に入ったことでもあるし、などというこじつけで、ゴンズイの実をパッと持ち出します。
前に載せたときは、まだこの実が割れていない絵だったので、まるきりの繰り返しにはならないでしょう。撮影中にワタシの後ろを通ったご夫婦は、これが花か花じゃないかでずいぶん揉めていたし…。
問題の花は、実と比べると悲しいくらいに控えめです。女学生時代はまるで目立たなかったジミコが、いまはテレビのお笑い芸人…なんていう図を思い出します。

2005年のきょうハゲイトウ> 2004年のきょうシュウメイギク

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