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12月31日(土) クリハラン

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裏側から光を透かして眺めるクリハランです。物事を裏読みする知性には欠けるので、せめて葉っぱだけでも裏から…と今年も最終日までアホな考えです。
一本の茎に葉が一枚だけであとはなにもなしというやや変わった性質です。海中でゆらめく昆布に見えなくもありません。
もっとも、これだけクッキリと胞子嚢があってはシダ以外のなにものでもないのに、名前はランです。たしかにハラン(葉蘭)を小さくした感じです。そして、葉脈の強い葉は、一枚の形がクリ(栗)の葉に似ています。

<補注> 胞子嚢が片側1列の場合もあります。(2012年2月13日

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12月30日(金) コトネアスター

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やはり今年もコトネアスターは落葉してしまいました。常緑に分類される木のくせに、少なくてもこの個体は志木の寒さをこらえきれないようです。
しかし、絵としては邪魔な葉がない方がきれいです。これで雪でも降ってくれるとサイコーなのに、この乾燥天気、いったいいつまで続くことやら。
振り返ってみたら、コトネアスターはブログ初登場でした。去年の暮れ、突然の雪を背景にした一枚、あるいは花の時期の一枚などは「増補版」に収録しています。

<このあと収録したコトネアスター・掲載順> ☆ 白花種の開花(2008年5月16日) ☆ 実が赤くなっても残ったままの葉(2015年11月19日) ☆ 真っ赤な実に飾られたコリアケウス(2024年1月14日

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12月29日(木) トサミズキ

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きのう登場した「穴」は花だったのに、きょうの穴は実です…などという解説がものすごく無粋で、これはもう笑うしかありません。
インベーダーゲームなどにこういうキャラクターがいたような気がしても、どうもそちら方面は疎いのが残念です。
これはトサミズキの実の殻が割れた状態です。春の花はスカートの下からはみ出したような赤いシベがかわいらしいのに、冬にもこんな愛嬌を振りまくとは、なかなかサービス精神旺盛な木です。

<補注> この記事から13年後、ようやくトサミズキの実(そして殻と種)が持つしかけをとらえることができました。(2018年10月24日

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12月28日(水) カンアオイ

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カンアオイの花です。花ではなくて「鼻」かと思わないこともありません。
鼻穴のなかにはしっかり鼻毛、いえ、花びらの奥にはしっかりシベが見えています。それを確認してからつくづく見直すと、木の実の殻みたいに見えていたものが花びらと思えなくもありません。(実際は萼・萼片です)
名前の由来である心形の葉は、残念ながら枯れ色でした。去年、山道で出会ったものは、葉はきれいなのに花に恵まれませんでした。完璧ショットは越年課題です。

<補注> 「花びらの奥にシベ」と表現したパーツは雌シベであることがわかりました。(2018年1月30日
<収録済みカンアオイ類>カンアオイ(再掲) ☆ ヒメカンアオイ ☆ コシノカンアオイ(補注リンク) ☆ タマノカンアオイ ☆ センカクアオイ

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12月27日(火) ヒヨドリジョウゴ

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ひとシーズンに二度登場というのはズルかなぁ、と思いつつ、いやあ、きれいなんだからいいのです!(苦し紛れという噂もあり)
ヒヨドリジョウゴが葉っぱをすっかり落としました。この辺にはヒヨドリがいないのか、おかげでこんな珊瑚細工みたいな姿を堪能することができます。
図鑑では「毒マーク」つきです。人間には毒でもヒヨドリには餌のようです。見張りをしていたい気は十分でも、なにせ世のなか師走でして、慙愧!

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12月26日(月) ウキツリボク(アブチロン、チロリアンランプ)

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好きで育てている人には怒られそうでも、色といい、形といい、うーん、もうチョイどうにかならんのか、キミは…。
と、見るたびいつも思いながらも、枯れ色ばかりの時期、この道化ぶりには年々畏敬の念が深まってきます。憐憫が愛情に変わるというパターンでしょう。
和名のウキツリボクはやや無粋で、チロリアンランプという園芸名が似合います。ただし、素性はアルプス(チロリアン)とは無縁で、熱帯・亜熱帯の原産と言います。姿だけでなく、名前までトボケたヤツです。

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12月25日(日) キンメイモウソウチク

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東京・青山の梅窓院というお寺の金明孟宗竹の植え込みです。外苑前のお洒落ゾーンにある異次元スポットです。
どうしてワダエミ(注)展がここなのか不思議でした。へえ、会葬に使うお堂をイベント会場にしてしまうとは…。
いや、話は金明孟宗竹です。孟宗竹の変異種だそうで、金と緑の格子柄以外はサイズも雰囲気も孟宗竹そのままです。この格子柄、金色の方が地で、緑部分が模様だと言うのです。うーん、不可解…シマウマはどっちがどっちだったでしょう。

<補注> 2021年11月13日・没。合掌。

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12月24日(土) シモバシラ

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思いがけず、暮れのうちからシモバシラを見つけました。
もっと寒が極まってからが見ごろと思って油断していたので、ほぼ昼近くになってかなり融けかかったところの撮影になってしまいました。それでも15㎝ほどの高さの旗状結氷が残っていたのは幸運でした。

<補注1> 秋の花の様子はこちらです。
<補注2> もう少し純白に輝いている結氷状態はこちら、割れる前の枯れた茎の様子はこちらです。

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12月23日(金) スイカズラ

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10日ほど前、ハナヒョウタンボクに出会ったときからずっと気になっていたスイカズラの実を撮影することができました。
恥ずかしながら、いままでこの実に気づかずにいました。ハナヒョウタンボクの美しい実に出会い、それがスイカズラと同属だと知って、ノコノコと確認に出かけました。
なるほど、たしかに2個セットです。派手なハナヒョウタンボクの実と違ってこんなに無愛想ではあっても、通年で考えると、花が金銀で実が漆黒…と、それはそれで桃山調の美を感じさせる…というのはかなりのコジツケです。

<補注> 上の写真より1カ月早い実の様子を収録しました。(2023年11月23日

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12月22日(木) グリーンアイス

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この夏、園芸店で処分品として1株100円で買ったミニバラです。
元手が元手なので、植えたままほぼ放置状態だったのに、こんな寒さのなかでこれだけ花を見せ続けてくれています。哀れな扱いだった前歴は忘れて大事にしてあげなくては…と反省です。
矮性でまとまりがいいし、花が緑色というのが気に入っています。どうやら「緑→ピンク→白」と花色が変化するようです。ミニバラとしかわからず(注)に育てていても、固有名称があれば知りたいものです。

<補注> いただいたコメントを元に、このミニバラの名前は「グリーンアイス」(ミニチュア系・四季咲き)であることが確認できたので、これまで単に「ミニバラ」としていたタイトルや索引を訂正します。(2021年5月16日)
この品種の解説には「花色は蕾のときは紅がさし、咲くと白から緑に変化する」とあるのに、自分の写真では開花後半にピンクになっていることがじつは気がかりでした。
しかし、説明をよく読むと、「気温が低くなると花が赤くなる」とあるし、テリハノイバラの系統だということも、寒くなっても葉の艶が衰えないことで納得がいきました。

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12月21日(水) ハンノキ

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新しい節目の初日にあたり、今後の繁栄の「ハン」に通じればいいなと、ささやかな語呂合わせでハンノキです。
すっかり殺風景になった野原で、カンザシのようにプラプラする花芽(雄花序)は春の賑わいの先触れです。
水辺が好きなハンノキは、根に特殊な仕掛けを持っていて、原野に植生を広げるパイオニアとなれる丈夫な性質だそうです。なんだか地味系の絵にはなったものの、じつはなかなか縁起のいいハンノキでした。

<これ以降のハンノキ記事・掲載順> ☆ 枯れた実、雄花の蕾、枯れかけの葉 : 2007年12月4日 ☆ 雄花・雌花 : 2008年2月18日 ☆ 雄花・雌花・枯れた実 : 2011年2月15日 ☆ 水面に浮かぶ種、枯れた実からこぼれた種、雄花 : 2013年1月18日 ☆ 雄花・葉 : 2017年10月18日 ☆ 雌花と雄花の開花 : 2018年1月29日

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12月20日(火) キリ

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きょうは自分にとっての区切りの日なので、語呂合わせで桐です。
桐であることがわかればいいか…くらいの気持ちで撮影に行った日曜日、思わぬ収穫がありました。いまは実が割れる時期で、折からの強風でときどき飛び散らかされる種が吹雪のようだったのです。
そんな、種を覗かせたりすでに空になったりの実の上方には花芽もしっかりそろっていました。まだまだ硬くて小さな蕾ではあっても、初夏にはあの大きな花になる核、希望につながるク「ギリ」です。

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12月19日(月) トコナツ

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ナデシコ属(Dianthus)の一員でトコナツ(常夏)です。まさに名前どおり、こんなに寒くなってもウチの玄関脇を飾ってくれています。
ハワイの宣伝文句みたいな名前は現代風でも、意外に古くから愛好されてきたものです。江戸時代には朝顔や菊の変化型を作るのが流行していて、この常夏も当時の愛玩趣味の対象になったようで、一説には300種以上もあると言います。
仲間にはもっと古く中国から渡来したセキチク(石竹)もあって(注1)、比べると常夏は花びらのフリルがやや短めのようです。

<補注1> ☆ セキチク : Dianthus chinensis ☆ トコナツ : Dianthus chinensis var. semperflorens(変種名・センパフローレンスは四季咲きの意)
<補注2> 掲載当時は無頓着だったものの、この写真はナデシコ属の一般性質=雄性先熟を示していて、雄シベが儚くなったあと、雌しべが逞しく生長しています。また稀に混じる雌花(雌性だけの花)も一つだけ写っています。(2022年冬)

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12月18日(日) マリアアザミ(オオアザミ)

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秋口に花をつけたところを載せたいと思いつつ、今年もその時期には撮影しそこなってしまいました。しかし、葉だけでも十分に存在感のあるマリアアザミです。
葉一枚が前腕ほどの長さがあり、白い斑が不気味です。これ、聖母の乳なんだそうで、ワインになったり薊になったり、マリアさんも大変です。
別名をオオアザミ(注2)と言います。しかし、漢字で大薊と書くとそれはタイアザミと読めて混乱してしまいます。マリアさんも案外に罪作りです。

<補注1> 花をつけた様子は翌年初夏に撮りました。(2006年6月20日
<補注2> 本文中に別名としてあげたオオアザミのほうが標準和名でした。ただこれはやや凡庸な呼び名だし、上述のように紛らわしいので、個人的に当面はマリアアザミと呼び続けます。(2021年12月)

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12月17日(土) ローズマリー(マンネンロウ)

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本来の花期は春から夏のはずなのに、どこのローズマリー(注)もじつにしつこく開花をあきらめません。寒風にめげもせず、元気なものです。
いかにもシソ科らしい形の花で、じっくり見ると味わいがあります。しかし、花の強さに負けずに枝が旺盛にはびこるので、全体イメージはいつもだらしない感じです。
せっせと摘んで、ハーブとしてお肉料理に使えばいいとは言え、この枝の生育ペースでお肉を食べていたら、高脂血症か金欠症か、どちらかになりそうです。

<補注1> ローズマリーの標準和名はマンネンロウ(万年朗)です。
<補注2> 姿も性格も、よく似た樹種を見つけました。(2022年3月12日
<補注3> もう少しきれいに撮ってあげました。(2023年10月20日
<補注4> ローズマリーの白花種を収録しました。(2024年4月13日

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12月16日(金) リュウキュウマメガキ

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柿と一口にはいうものの、食物としての歴史の深さに比例して種類はいろいろ、見分けはむずかしく感じます。
いっそ、こういう突飛な形(かサイズ?)なら、覚えやすくて助かります。琉球という名前のわりには関東でも育つ(注2)のだそうです。
この柿は、豆柿というくらいで鬼灯を少し大きくしたくらいです。ほかにも、前の冬にもう少し大きな(長い)ツクバネガキを知りました。こんな変り種ばかり面白がっていては、肝心の代表的な柿がさっぱり覚えられません。

<補注1> もう少しいい天気の画像を載せ直しました。(2012年12月23日
<補注2> リュウキュウマメガキの別名に言及しました。(2022年1月1日

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12月15日(木) クロガネモチ

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きのうの花瓢箪木に比べるとフツーすぎるクロガネモチとは言いながら、面白い助っ人に恵まれての登場です。
池袋の公園での一枚です。都会の鳩ならもっと食べ物はいろいろあるでしょうに、至近距離からのフラッシュにもメゲずに必死についばんでいました。
このクロガネモチ、寒い時期にはこうやって目立つ実をつけるのに対し、春の花はよほど気にしていないと見逃します。木や葉の硬さに由来した名前だそうで、花までもかなりな質実剛健さです。

<補注> 雌株と雄株、両方の花を同時掲載しました。(2016年5月29日

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12月14日(水) ハナヒョウタンボク

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いまの時期はいろいろな赤い実が目立って、鳥でもないくせにキョロキョロです。おっと、ここにも、と思ったら、あれれ、これは初めてお目にかかる木です。
葉腋のところに実が二つずつ、木は3mほどは十分にあって、木全体にこの真っ赤なペアが展開しています。
ははあ、ハナヒョウタンボク、2個セットになった実が瓢箪という訳でした。スイカズラの仲間と知れば、実が2個セットであることにもうなずけます。

<補注> とても大きなハナヒョウタンボクの木が真っ赤に彩られていました。(2018年11月23日

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12月13日(火) ワビスケ(白侘助)

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木枯らしが吹いてこの花が咲くと、さてもいよいよ冬来たる…という感じがします。名前からして少しさみしげなワビスケです。
サザンカがあちこちで賑やかなので、いっそう慎ましげに見えます。
ハラハラとしどけなく花びらを散らすサザンカに対し、椿の一種である侘助の花はポトリと落ちます。加えて、あくまで猪口型で大きくは開花しないところなど、まさに「侘び」を感じさせてくれます。

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12月12日(月) ノゲシ

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ノゲシは本来は春夏の花なのに、その時期にはほかに目立つものがたくさんあるので、ほとんど振り返られることがありません。
そんな道端の「ただの草」も、周囲がさみしくなれば一気にスターです。これぞ需要と供給の法則、あるいはしぶとい奴こそ勝利するという啓示でしょうか。
中空の茎から出る白い液は、子供のときの遊びでは塗り薬でした。逆に白い冠毛は耳に入ると聞こえなくなるという噂の危険物でした。

<補注> 似て非なるノゲシにオニノゲシがあります。(2017年1月13日

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12月11日(日) トウカエデ

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植物写真というよりは単なる色模様のような一枚ではあっても、撮った本人は口をあけて感動していたわけです。
赤・黄・緑の色がうねって続くさまは、まさに唐錦です。モミジのように「真っ赤ですぅ」とか、イチョウのように「ほぉら、黄色ォ」というのもいいと思う一方で、こんなビミョーな色合いこそが大人の味わいに思えます。
加えて、ハラハラ落ちてくる葉は浅く三裂した変わった形です。なにか動物の足跡みたいで愛らしく感じます。

<補注> もう少し理科的な視点でトウカエデを見てみました。(2014年12月9日

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12月10日(土) ブルーベリー

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枝振りや葉の形は違うものの、ニシキギと競るような色合い(ピンク系赤)の紅葉を見つけました。さてここにあった木は、そうそうブルーベリーです。
果実はブルーでも、紅葉はとても鮮やかなレッドでした・笑。近所で実をつけているのを見つけたときも虚をつかれたのに、紅葉もまた思わぬ発見でした。
そう言えば、これもやや意外だったのは、ブルーベリーがツツジ科であることです。ツツジの仲間なら、紅葉がきれいでもなんら不思議ではありません。

<補注1> 翌春、ドウダンに似た白い花が咲きました。(2006年4月22日
<補注2> 花がピンク色のブルーベリーもありました。(2021年3月19日

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12月9日(金) サンシュユ

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きのうは実のつきがやや質素なサンキライを載せたので、きょうはサンシュユで一気に景気回復といきます。
先日のマユミの豪華さと比べても、なかなか引けを取りません。光沢のある細長い実はまるで宝飾品のようです。
山茱萸というのも不思議な響きの名前なのに、ハルコガネバナとアキサンゴというそれぞれの季節ごとの別名を持っているのも珍しいパターンです。たしかに、早春の黄金色の花も秋の実も、どちらも人の心に強く残る力を持っています。

<この記事以降登場のサンシュユの実・暦日順> ☆ 木全体についた真っ赤な実 : 2012年1月7日 ☆ やや干からびた実 : 2006年1月22日 ☆ 干からびたのに鈴なりのままの実(ナツハゼと併載) : 2012年2月8日 ☆ 前年の実と当年の実の同居 : 2008年7月8日 ☆ 色づき始めた実とアカスジキンカメムシの幼虫 : 2011年9月19日

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12月8日(木) サルトリイバラ(サンキライ)

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この時期、花材として店先で目立つサンキライ(の実)です。
ただ、ああやって売られているほとんどは中国で栽培した輸入品みたい(注1)です。実のつきは少し寂しくても、やはり自然の姿が一番です。
さて、タイトルをサンキライ(山帰来)とはした(注2)ものの、この植物はサルトリイバラが本名です。たしかに怖いトゲはあっても、動物虐待そのものの名前で抵抗があります。私的なサイトの特権として、語感のきれいなサンキライを掲題することにしました。

<補注1> 「花屋さんのサンキライのほとんどは中国産」としたところ、伊豆大島で自然のものを採取している方からコメント(↓)をいただきました。自分の認識を改め、軽率な記述をしたことをお詫びいたします。(2008年7月3日)
<補注2> この記事のタイトルは当初「サンキライ」でした。しかし、本来のサンキライ(ケナシサルトリイバラ)のことがわかったので、改題しました。(2012年1月10日

<これ以降のサルトリイバラ記事・掲載順> ☆ 雄花 : 2007年4月29日 ☆ 真っ赤な実、葉 (シオデの実と比較) : 2009年11月16日 ☆ 雌花 : 2010年4月14日 ☆ 赤い実、黄変した葉、蔓 <追録> 豊穣の稔り : 2010年12月28日 ☆ 実、葉、蔓 (タチシオデと比較) : 2011年11月5日 ☆ 青い実、葉、ルリタテハの幼虫 : 2013年6月2日 ☆ 葉、蔓、蔓からのびたヒゲ : 2013年9月14日

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12月7日(水) ストック(アラセイトウ)

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「寒いね」と話しかければ「寒いね」と答える人のいる暖かさ…という俵万智の歌を思い出す季節です。
その歌の背景になりそうに、少しだけロマンチックにストックを写してみました。パンジーやストックは、ほかの花が少ないこの時期、どうしても見飽きてしまうとは言え、冬の彩りとして大事にしたい花です。
アラセイトウというストックの和名は、上の歌にも合う雰囲気で大好きです。逆にStockという英語は「在庫品」と同じ綴り(注)で、一気に興ざめしてしまいます。

<補注> この花の名前(ストックとアラセイトウ)についての正しい理解を書き留めておきました。(2015年12月10日

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12月6日(火) メギ

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きのう掲載したナンテンは分類的にはメギ科になります。そこできょうは、そのメギ科の主(名前的に)であるメギです。
メギは目木と書くように、枝や葉を煎じて目薬にしたそうです。同じ薬効を持つものにはズバリ「メグスリノキ」もあるので、いったいどちらの薬効が高いことでしょう。
そんな競合する名前よりも、コトリトマラズとかヨロイドオシという別名の方がちょっと危なっかしくて楽しいと思います。ただ、紅葉だけに気をとられて、そんな別名の由来である鋭い針があまりきれいに写っていないのが涙です。

<補注> 実や枝の棘を見やすいように撮ってみました。(2013年11月27日

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12月5日(月) ナンテン

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彩りはまさにX'masカラーそのものなのに、なんとなく和風を感じてしまいます。冬が来たなあ、という感慨を誘うナンテンです。
ナンテンを見て厠を思い浮かべる人と赤飯を連想する人と、いったいどちらが多いのか、ちょいとした疑問です。
どちらもナンテンの殺菌効果に基づいた慣習とは想像できても、こんな両極端な使い方をするなんて、いかにも日本人的な柔軟性を見る思いです。

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12月4日(日) フユイチゴ

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奈良は談山神社の上での一枚です。薄暗がりの山道でルビーのように輝いていました。図鑑で知るだけだったので、とてもうれしい出会いでした。
円心形で革質の葉は、ピカピカときれいで、実の赤い輝きにひけをとりません。低く這うので草のように思えても、つる性の常緑低木です。
しかし、いつものことながら学習不足を反省です。この実が食べられることを知ったのは帰宅後でした。山頂で明日香三山を眺望したときにこれをつまんだら、いい思い出になったことでしょうに。

<このあとに収録したフユイチゴ・掲載順> ☆ 咲き残りの花の様子(2008年9月14日) ☆ 実が豊富についた様子(2016年12月25日) ☆ 花が盛りの様子(2017年7月26日

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12月3日(土) ナンキンハゼ

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去年は見事にこの時期をはずしてしまい、紅葉を撮れなかったナンキンハゼです。
今年は、一番期待していたこの木が夏に剪定され、やや悲しい枝振りです。さらに天気にも恵まれず、こんな変な写真になってしまいました。
それでも、菱形の葉が深紅に染まるのはやはり感動でした。このあとに吹いた強風で、いまはもう白い実だけです。紅葉に心ときめく理由は、その華麗さに惹かれることはもちろん、一瞬のはかなさに美学を感じる要素が大きい気がします。

<補注> 決定版と思えるナンキンハゼの紅葉を載せました。(2021年11月16日

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12月2日(金) ビワ

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最近は皮をむく果物が敬遠されがちだそうで、特にビワは果実の表皮がザラザラすると嫌う子供が多いと言います。
しかし、夏の盛りを彩るあの橙色の実は、こんな寒いときに産声をあげるのです。半年以上かけて大地の恵みを我々に分け与えてくれる実を無下(むげ)に扱うなんて、とんでもないことです。
とは言え、たしかにあのザラザラ感は花のときからで、花穂はこんなに異風です。微妙なエグ味と大人の甘さを持つ実のイメージそのままに思えます。

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12月1日(木) マユミ

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これこれ、この色を探していました。マユミの木はこうでなくてはいけません。
マユミを最初に知ったのが、まさしくこのように殻のピンクと実の朱赤が綯い交ぜになったあでやかな姿でした。しかし、近所には殻が妙に白かったり赤かったりのものばかり、さみしい思いをしていました。
この株もそうだったように、陽当たりと滋養が十分な場所がこのあでやかさの共通条件に思えます。市街地の狭い庭には向かないかと思い始めました。

<補注1> 花はややクセモノです。(2009年5月26日
<補注2> もっとほんのりピンクの実もありました。(2013年12月25日
<補注3> 若葉の萌え出しをとらえました。(2023年3月22日

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