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3月31日(木) ヤマモモ

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念願のヤマモモの花をとらえることができました。毎年この時期、キョロキョロしていたわりには、見つけるのに時間がかかりました。
去年はヤマモモが不作で、実を見つけるのに苦労しました。どうも不定周期の結実らしくて、当然ながら花にもその傾向がありそうです。
果たしてこの花が実になってくれる(注1)のか、夏が楽しみです。

<補注1> この花(↑)は雄花であることがわかりました。したがってこの木(雄株)には実がつきません。大きな間違い記事を書いてしまいました。きょうの段階で雌花(雌株)がまだ見つかりません。(2005年4月19日)
<補注2> 雌株を見つけ、雌花を撮影できました。(2008年4月5日

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番外編 : おいしかった

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自分のブログのカテゴリーに「酒もの」がある(このあとに廃止)ことをとんと忘れていました。しかし、昨晩開けたこれ、「長珍」! 名前は変でも、じつにいい味でした。そこで久しぶりに酒ものアップです。
愛知県津島市の蔵です。去年の6月に取り上げた埼玉の「花菱」もマイナーな蔵だったし、今度もまだゼンゼン有名ではない銘柄だと思います。(この新聞紙はこんなパッケージングなのです)
ワタシのコレクションのなかで、開封番号1,807、蔵数としては1,176番目になります。一昔前には全国に2,000ほどあった蔵も、いまでは1,500程度と言われるようになりました。未踏の350くらいの蔵のチェック、あと何年かかるものやら…。

<補注1> この記事のあとでブログカテゴリーの編制替えをしたので、現在は「酒もの」ではなく、「その他のもの」に分類しています。
<補注2> 2020年、ものすごい酒に出会いました。(2020年10月2日

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3月30日(水) ベニバナトキワマンサク

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ベニバナトキワマンサクの花が開き始めました。来月中旬にはもっと豪華に満開になるはずで、きょうはまずハシリ状態の掲載です。
ふつうのマンサクにも赤い花のものがあっても、マンサクは落葉性ですから、春にいきなり花が咲きます。一方、ベニバナトキワマンサクの方は「常磐」という名前どおり常緑なので、このように葉が落ちないままに花が咲きます。
さて、名前的にベニバナトキワマンサクとマンサクの間で抜けているトキワマンサク(花は白)を探している(注)のに、これがなかなか見つかりません。

<補注> トキワマンサクの開花状態はこちら、ベニバナトキワマンサクがほぼ満開の様子はこちらです。

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3月29日(火) キブシ

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キブシの開花にぴったり出会いました。近所にあるのに、毎年このタイミングを逃して無念の涙でした。今年は縁起が良さそうです。
見上げる高さに薄黄緑の簾が揺れる感じですから、ため息の出る美しさです。
ところが名前はやや不気味です。漢字では木五倍子または木付子と当てます。古語ではブシとかブスは毒のことです。ただ、この実をお歯黒の材料にしたともいうので、有用植物だったのかもしれません。

<補注> 上の写真は雌花(雌株)です。後年、雌雄の花を比較しました。

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3月28日(月) モモ(ハナモモ)

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桃の花が、まさにはちきれそうです。縮緬でこしらえたお手玉みたいな蕾は、梅や桜とはひと味違うボリウムを感じさせます。
去年は、同じこの木が24日に満開でした。今年はいろんな花がゆうに1週間は遅れています。温暖化の問題からすれば、これはいい傾向でしょうか。旧暦で雛の節句を考えるなら、今年の桃の開花がかなり正常ということになります。
梅と桜の間にはさまれて、出番がかなり短いというか少ない桃ではあっても、ピンとのびた枝にビッシリと花をつけた姿をたっぷり楽しみたいものです。

<補注1> この木は花桃で、結実しても小さく、途中で落ちてしまいます。これに対し、実桃は夏を迎えて実を大きく膨らませます。(2015年6月30日
<補注2> ハナモモの満開状態を収録しました。(2020年4月6日

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3月27日(日) ヒュウガミズキ

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どうせブレブレだろうと思って気軽に撮ってみたら、ミツバチさん、一応きれいに写ってくれました。ものすごくあわただしく花から花へ移動するので、ホントに蜜を集めているのか疑うくらいでも、脚にはしっかり花粉玉がついています。
ヒュウガミズキの蜜はどんな味がするのでしょう。レンゲだけとかミカンだけの蜂蜜は見かけても、ヒュウガミズキだけのものにはまだお目にかかっていません。
17日にトサミズキを掲載したのに続き、少し遅れてヒュウガの開花です。

<補注> ヒュウガミズキとトサミズキの開花時期については、後年、見解を新たにしました。(2009年3月16日

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3月26日(土) チューリップ

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冷え込みがずいぶん厳しい朝でした。しかし、霜柱を踏みながらの徘徊は大収穫で、うれしい朝です。
ベニバナトキワマンサクの花が開き始めていました。シモクレンも割れ始め、アカシデがランタンみたいな花をぶら下げていました。さらに、満開のキブシまで見つけてしまいました。写真を一日一枚に自主規制(注1)しているため、ここに並べられないのが残念です。ブログに載せ漏らしたのは、あとで「増補版」の方に収録します。
と、なにやら言い訳ばかり並べた上での本日の出し物はチューリップです。こんなに霜を受けていて、果たして大丈夫なんでしょうか。

<旗桜情報> 今年は桜が遅れています。志木市の「ハタザクラまつり」は4月3日の予定なのに、いまの蕾の状態からして、主役不在の祭りになる虞(おそれ)大です。
<補注1> このころはココログの容量がまだ少なく、写真の枚数やサイズを自分で制限(ココログプラスにしてからは方針変更中)していました。(2016年12月11日
<補注2> この記事のチューリップが比較的ノーマルな開花時期なのに対し、2月初めとか、もっとすごいのは12月初旬に咲き出すものも見ました。

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3月25日(金) フッキソウ

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光沢のある厚手の葉がいつも青々してリッチに見えるので「富貴」草、縁起のいい名前です。そして、「草」とはいうけれどツゲ科の木本です。
冬のうちは白い実をまれに見ることがありました。春になり、その花の開き始めです。花びらがないので地味な見かけで、花からは富貴さは感じられません。
雄花と雌花が一つの花穂につきます。写真では先端が茶色の雄花(雄シベ)だけが目立っています。雌花は二つだけ、穂の一番下で雌シベを開いています。

<補注1> 雌花がもう少し見やすい株を収録しました。(2006年3月10日
<補注2> 雌花が4輪もついた写真が撮れました。(2009年3月26日

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3月24日(木) ヒアシンス

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この花を見ると、小学生のときの水栽培を思い出します。勉強の一環で見覚えた花のせいか、出会うといまだに教科書の匂いが蘇るのはワタシだけでしょうか。
しかし改めて見ると、花弁の艶や形、葉の風合いなど、しっかりした味があります。小学生に鑑賞させるにはもったいない(?)くらいです。
錦百合という和名があるものの、これは花色が豊富な特徴(白はこちら)とユリ科(注)であることを無理に合わせた感じです。小学生のときから呼び慣れたヒアシンスという名が、この花にはいかにもぴったりです。

<補注> クロンキストとエングラー体系ではユリ科だったものが、APGではAsparagaceae(キジカクシ科またはクサスギカズラ科)に分類されています。

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3月23日(水) ヤハズエンドウ(カラスノエンドウ)

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春の野ではわりと大きな顔をしてのさばっている草です。巻きひげのある羽状複葉が特徴で、先週までは「葉っぱばっかり」でした。
それが、日曜日にようやく開花しました。マメ科独特の蝶型の花がこれからどんどん開いて賑やかになります。
これより花も豆も小さいスズメノエンドウというのがあって、それより大きいからカラスだと言います。あるいは、舟型の莢が秋に真っ黒に熟すので、カラスの名前(注1)はそこから来ている気もします。

<補注1> ふつうはこれをカラスノエンドウと呼ぶものの、標準和名はヤハズエンドウでした。なお、カラスノエンドウと呼ぶ場合も、「ノ」は助詞「の」ではなく、野原の「野」なので、「カラス・ノエンドウ」という区切りで発音します。(2012年1月24日
<補注2> 姿がよく似たものにホソバヤハズエンドウがあります。(2021年5月1日

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3月22日(火) ダンコウバイ

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遠目ではサンシュユかと思ったのに、枝の肌に艶があり、少し雰囲気が違います。小さな花の集合具合は同じでも、こちらの方がモチャッと固まっています。
檀香梅とは書いても梅とは関係なく、クスノキ科です。檀香は栴檀や白檀のことなのでいい香りがするはずでも、花の下では感じませんでした。調べたら、枝を折ると香るそうで、ちょっとチェック不能(近所の団地の植え込み)です。
秋には、これもサンシュユと同じく赤い(そのあと、黒)実がつくそうです。しかし、色は同じでもサンシュユのグミ型に対してこちらはほぼ球形です。いろいろ似ているようで、それぞれ微妙に異なっています。

<補注1> ダンコウバイは雌雄異株で、この木は雄株でした。この記事の翌年は別の場所で花を撮影したものの、それも雄株でした。(2009年11月19日
<補注2> ようやく雌株の開花を収録しました。(2017年3月26日

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3月21日(月) ツクシ(スギナ)

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きのう、半日かけてようやく探した土筆です。この2本の脇にあと1本、大捜索の成果がたったそれだけです。
昔は醤油で炒めてお酒のあてにするほどあったのに…。と思って振り返ったら、それはもう20年も前のことで、植生は大きく変わったようです。志木の近辺では、土筆はもはや絶滅危惧種(注1)です。
ところで、今朝のタイトルです。スギナとすべきか迷いました。3月1日のフキノトウと同じ悩み(注2)です。あのときはこの手の出世魚みたいな植物を思い出せなかったわけで、探せばまだあるかもしれません。

<補注1> このあと、暖かくなって、市内のあちこちでスギナを見つけました。そこで、上記の勝手な「絶滅危惧種」指定は解除することにします。(2005年4月7日
<補注2> 「出世魚みたいな植物」の名前問題は、自分の理解不足でした。スギナの胞子茎がツクシ、フキの花茎がフキノトウ…つまりツクシとフキノトウは1植物のパーツ名であり、植物自体の名称はスギナとフキでいいのでした。(2016年3月)

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3月20日(日) ハクモクレン

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きのう予告した手前、今朝はハクモクレンではあっても、悩みました。さすが似たもの同士、絵として大差ないものになってしまいます。
これまで、できるだけ前日とは違う雰囲気の画面になるように配慮してきたのに、これでは更新していないように見えてしまいます。しかし、きのうのコメントであんさんがこの二つを「見分けにくい」とおっしゃっているのに力を得て、ここは似たもの同士を続けて掲載し、学術的(?)な解説を付すことにしました。
葉っぱの有無(モクレン:なし)、花の向き(モクレン:上向き)、開花の仕方、花びらの質感・量感(モクレン:分厚い&萼3枚も白)などが見分けポイントです。

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3月19日(土) コブシ

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久しぶりの朝採れ(撮れ)写真です。お出かけ中、気になって仕方なかったコブシとモクレンの開花を確かめに、朝から近所を走り回って撮影しました。
どちらもすでに開いていて、どっちが先だったのか判定できません。ただ、開き具合から判断すると、どうやらコブシの方が少し早かったようです。そこで今朝はコブシを載せ、モクレンはあすに回すことにします。
コブシとモクレンは花が紛らしい個体もあって、見分けの決め手は花の付け根にある葉っぱです。花びらがどんなに大振りで厚め(モクレンっぽい)でも、コブシには一枚だけかわいい葉っぱがくっついています。

<補注> この1枚の葉は、花と同じ芽鱗のなかから出ることに気づきました。(2022年3月20日

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3月18日(金) バイカオウレン

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仕事でホームグランドを離れても、つい植物が気になります。大阪のとある駅で、清楚可憐な白い花が写ったポスターを見つけました。六甲高山植物園の宣伝で、バイカオウレンと説明がありました。
あ、あの花は最近どこかでお目にかかったぞ。PCのなかを探ると、ありました。今月6日に近所の公園で展示販売されているのを激写?していました。
2月19日に掲載したふつうのオウレン(注)と、たしかに雰囲気が似ています。梅花という分、こちらはさらに園芸的に洗練された感じです。

<補注> 「ふつうのオウレン」とはなんのことか、この記事掲載時点ではまったくわかっていませんでした。
さらに「園芸的に洗練された感じ」というのは単純に見かけのことを言っていて、このバイカオウレンが天然自然の日本固有種(写真のものは栽培品)であることを理解していなかったようです。(2022年3月)

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3月17日(木) トサミズキ

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チラリと花の裾から見える赤いシベがチャームポイントだし、トサミズキの特徴です。咲き出しのいまはややクリオネ風でも、これからもっと花房が長くなり、花の感じが近いヒユウガミズキとの差が出てきます。
マンサク科だと言われても、どこがどうマンサクと似ているのやら、尋常ではない花の姿だけが共通でしょうか。
前述したヒユウガミズキよりは開花が少し早くても、両方咲き出したら見分けポイントが必要で、上記の二つの相違点が頼りになります。
江戸時代の本に「土佐ノ山中ヨリ出ヅ」とあるそうで、牧野博士も「高知に自生している」としています。

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3月16日(水) オオタチツボスミレ

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あ、スミレだ!と写したときにはナニ菫か見当もつきませんでした。ただ、「図鑑には菫がたくさん並んでいたし」と安心していました。
ところが、こんな丸い葉の菫は、手元の小さな図鑑では見当たりません。少し丸くても先が尖ったり、どうも違います。こういうときはネットがありがたいものです。
どうやらオオタチツボスミレのようで、「白い距が見分けポイントになる」とあるのに、知らない悲しさで横からの撮影がありません。この写真で花びらの間に距らしい白いところがかすかに見えるので、暫定OKとしておきます。

<ふつうのタチツボスミレ・掲載順>2009年2月9日 ☆ 2012年4月25日 ☆ 2016年12月12日

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3月15日(火) ヒイラギナンテン

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葉には柊(ひいらぎ)みたいなトゲがあるのに枝振りは南天のよう、それで両方くっつけてヒイラギナンテン…シンプルな発想です。
ただ、柊も南天もどちらも花は白いのに、二つの名前が合体すると花が黄色というのは愉快です。また、柊よりも鋭く尖った葉が、寒さに遭うと南天のようにやや色づくことがあって、名前と同じく、性格もよく混じっています。
そんな名前は安直な合体でも、歴史的には江戸時代から栽培されているそうで、これはこれで立派にメギ科ヒイラギナンテン属という属の主(ぬし)なのでした。

<補注> 本文中にリンクした紅葉(2007年3月)のほか、1月(2015年)/a>には苞のかわいらしさを取り上げ、6月(2020年)には実の味見をしています。

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3月14日(月) ユキツバキ

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日本の椿には三大原種と言われるものがあって、ヤブツバキとサザンカ、そしてもう一つがこのユキツバキです。
ただ、そういう堅い話よりも、この花の色、かなりの迫力です。あの小林幸子の熱唱、♪雪ィ~♪椿ィ~とイメージ完全合致です。ピンクの種類もあるとは言っても、雪椿といえばこの鮮紅色でトドメでしょう。
横に広がる樹形が雪に耐える姿に見えます。葉はやや大ぶりで細長く、花色を引き立てる濃い緑です。

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3月13日(日) シキミ

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きのう、「暖か」なんて書いたら、午後からのあの天気はいったいなに? 一天にわかにかき曇り…と講談調になってしまいます。今朝も寒いこと、もぉ。まだまだ、「春は名のみ」のようです。
しかし、植物はそんな小さな天気のブレは気にしない(大局的?)のでしょう。宝幢寺の墓地のシキミがいい具合に咲いていました。
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お墓に囲まれての花見物は不気味ではあっても、お寺には案外楽しい草木が多いものです。上品な色合いの花で、数が多くつくので遠くからでも目立ちます。

<補注> シキミの詳しい特性は、去年9月の18日19日に述べました。

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3月12日(土) オランダミミナグサ

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差し渡しが7~8㎜の小さな花もかわいいし、その蕾や葉がびっしりと毛で覆われているのも愛嬌があります。オランダミミナグサです。
葉の形がネズミの耳に似ているので「耳菜」草で、たしかにとんがり具合がそんな感じです。欧州から帰化したという意味で頭にオランダが載ります。対して在来のミミナグサもあるのに、そちらはまだ確認できないでいます。
ところで、今朝の暖かさ、すごいです。しかも5時半にはもう散歩が不審ではない明るさになりました。ハクモクレンの蕾が割れ出しています。さあ、春です。

<補注1> 花芽の立ち上がりをとらえました。(2012年3月2日
<補注2> 在来のミミナグサを収録しました。(2022年4月18日

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3月11日(金) シバザクラ(ハナツメクサ)

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トチノキ並木のちょいとした空き地をシバザクラの絨毯にしたいようで、去年の春に植え付けがされていました。1年経って、初めての開花が始まりました。
絨毯と言っても、長さが30~40mに幅は4~5mですから、よく紹介される北海道・藻琴あたり(注1)を思うと話にもなりません。一度行ってみたいとは思うものの、遠いですよ、藻琴…。あ、秩父でもいいか(笑)。
ところでシバザクラ、花爪草というのが本来の和名、芝桜は観光用?(注2)でしょうか。モスフロックスというのが英名で北米原産、寒さには強い草なのでした。

<補注1> 夢が叶って、北海道の雄大な芝桜山に行ってきました。ただし、芝桜祭りが終わって3カ月もたったころ、藻琴よりは1haだけ狭い滝上、という半欠けの念願達成ではありました。(2015年9月7日
<補注2> この場所のシバザクラは、残念ながらうまく定着してくれませんでした。なお、本文中、「花爪草が本来の和名」としたのは間違いで、標準和名はシバザクラです。(2021年3月14日

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3月10日(木) ハナニラ

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わりと頻繁に通る道の端に、急にハナニラが開いていて驚きました。葉だけの状態だとほとんど雑草なので、存在をまったく意識していませんでした。
白から薄紫までの狭い範囲(注2)ではあっても、色の濃度は個別にかなり違っていて、この花は紫がとても強い方だと思います。もう少し青いものもあります。あるいは白ベースに青い筋の入ったものもネットで見かけました。
1株に1輪しかつかないので、咲き始めのいま(注1)は複数の花を写しこむのが大変です。写真の右の花には傷があるのに、2輪寄り添っていたのでやむなく採用です。

<補注1> 満開状態を載せました。(2010年4月4日
<補注2> 黄色い種類(ややキワモノ)もありました。(2021年3月18日

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3月9日(水) オウバイモドキ(ウンナンオウバイ)

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遠くからでも大きな黄色の花が目立ちます。ふつうのオウバイよりふた周りほど大きな花で、色がややソフトなウンナンオウバイ(注)です。
ハタザクラに似て旗弁を持つことがあり、このように豪華な姿も見せてくれます。また、落葉するオウバイと違い常緑性なので、黄と緑の対比も楽しめます。
ここは民家の間に挟まるような場所で、あまり陽当たりは良くなさそうなのに、けっこう大きく育っていました。背景がゴチャついていたので撮影の向きに苦労してしまい、葉をうまく写し込めませんでした。

<補注> 当初は「ウンナンオウバイ」とだけしていたタイトルを、標準和名・オウバイモドキ優先に変更しました。(2011年3月24日

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3月8日(火) クリスマスローズ(オリエンタリス)

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きのうの節分草は名前と開花が旧暦で合う(注1)というのに、X'masに旧暦はないよなぁ…とこの花を見るたびに呟きます。どうして開花の盛りがいまごろなのにクリスマスローズ(注2・3)なのでしょう。
いや、たしかにもっと早くに、1月の下旬に咲き出した種類も見かけてはいます。しかし、それでもひと月は遅れた勘定です。
さらにうつむいて咲く花が多く、これを撮るときには四つんばいを強いられます。まったく困った花です。…とボヤきながらもやっぱりかわいい、まったく困った花です。

<補注1> 節分草について旧暦云々しているのはまったく誤解だったことは、きのうの記事の補注に書きました。
<補注2> この記事のあとで、クリスマスローズには冬咲きのニゲル系と春咲きのオリエンタリス系があることを知りました。
<補注3> このクリスマスローズ(Helleborus orientalis)は、英語圏ではレンテンローズと呼ばれ、かつ、標準和名は「ハルザキクリスマスローズ」とされ(別名ヒメフユボタン)ています。(2021年12月)

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3月7日(月) セツブンソウ

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10㎝ほどの丈の可憐な花、セツブンソウです。節分のころに咲くのが名前の由来でしょうから、旧暦なら勘定が合いそうです(注1)。
夏には木立に遮られて光が届かないような場所に、いまの時期、大慌てで咲く植物は意外に多いようです。カタクリがその代表でしょうし、イチリンソウとかイチゲ類とか、はかなそうなものばかりです。
このセツブンソウの花びら(じつは萼)も、透き通る天女の羽衣を思わせます。しかし、それよりもっと味があるのは葉の方で、深く切れ込んだ形やくすんだ緑に映える白い葉脈がとても印象的です。

<補注1> 節分は新暦・旧暦とは関係なく太陽の動き基準なので、「名前よりは1カ月遅れ」が正しい評価になるようです(リンクは↓)。
<補注2> 節分草の大きな群落を見ました。(2013年3月4日

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3月6日(日) ヨモギ

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きのうの写真は青空が爽快だったのに、今朝はガックリです。ヨモギなので、空が背景にはなり得ません。この時期、地べたは枯葉や枯れ草ばかりです。
しかし、これから土手でヨモギ摘みができるようになると、空にはヒバリの声が満ちて、うーん幸せ! さらに蓬餅なぞ食すことができると、幸せ倍増です。
蓬の門(かど)とか蓬の宿とか、古い言葉だとヨモギは「荒れ果てた」状態を示す負の修飾です。それがいまやヨモギを見つけてうれしがる時代(注2)になりました。

<補注1> 秋の花の様子はこちらです。(2006年10月19日)
<補注2> 当時はヨモギを見つける目がなかっただけのようで、いま現在、このあたりでは決して珍しい存在ではありません。(2021年2月26日

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3月5日(土) ネコヤナギ

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銀色フワフワの、春らし~い気持ち良さにあふれています。ネコヤナギです。
この時期はきれいでかわいいのです。ただ、問題はこのあとで、たまに花屋さんで見つけて部屋に置いておくと、花粉の掃除に泣くハメに…。捨て際が肝心です。
子供のころは、川岸に生えたものを失敬できたのに、そんな岸辺が減ってしまいました。写真の木は池の淵にありました。流れのない水辺でも育つようです。

<この記事以降のネコヤナギ・掲載順> ☆ わずかに芽燐が残る枝 : 2006年2月13日 ☆ 芽燐が剥けた枝とまだの枝 : 2011年2月17日 ☆ 芽燐を脱ぎ捨て中の花芽 : 2012年3月1日 ☆ 色づいた葉・冬芽・枝 : 2013年1月17日 ☆ 雄花(雄株)と雌花(雌株) : 2017年4月5日

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3月4日(金) スノードロップ(ジャイアント・スノードロップ)

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樹脂製の造花みたいに見えて仕方のないのが、このスノードロップです。スイセンとよく似た葉です。同じヒガンバナ科なので従姉妹くらいの関係でしょう。
しかし、スイセンと違って背丈は10cmあるかないかです。株数が少ないこともあって、淋しい絵になりました。
待雪草とか雪の花という和名があって、(注)これは花色からの連想に思えます。英名のドロップには、飴玉ではなく耳飾りとかペンダント(雫状のもの)の意味もあって、この名前の方が含みがあってうなずけます。

<補注> スノードロップ(Galanthus)属には二つの代表的な系統があり、内花被片の斑紋が先端に一つのものがふつうに言うスノードロップ(Galanthus nivalis、和名:マツユキソウ )、斑紋が上下二つとかそれが繋がって長いのがジャイアント・スノードロップ(Galanthus elwesii、和名: オオユキノハナ )とわかってきました。
上の写真だと、左下隅の花に明らかにelwesiiの特徴が見えています。つまり、本文で「待雪草とか雪の花という和名」としたのはnivalisのことで、いまとなっては不適切な内容だったわけです。(2021年2月6日

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3月3日(木) ヤエカンヒザクラ

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雛祭りの日に桃の花? いえ、残念ながらこれは桜です。露地ではまだ桃は咲かないので、色だけ桃の節句です。
カンヒザクラ(寒緋桜)の八重ですから、もう少し開くと豪華なはずです。残念ながら撮影が少し早すぎました。
緋寒桜という呼び方もあるのに、彼岸桜と紛らわしいせいでしょうか、最近は「寒緋桜」が一般的のようです。十月桜寒桜冬桜河津桜と来て寒緋桜、いよいよ旗桜の出番も近くなってきました。開花まで、あとひと月くらいです。

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3月2日(水) ギンヨウアカシア

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見上げるほど大きな木で、それがマッ黄色で揺れているのでとても目立ちます。通称ミモザ、本名ギンヨウ(銀葉)アカシアです。
ミモザというとオレンジジュース&シャンパンのカクテルを思い出すわけで、あの泡立ちとこの花のイメージは似ていなくもありません。
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ミモザを「通称」としたのは、本来のミモザはフサアカシア(08年収録)のことをいうからです。フサの方が小葉の数が多いという違いはあっても、細かいことはナシにして、この揺れる黄色を楽しみたいものです。

<ギンヨウアカシアの諸相>満開状態 ☆ 雪折れした枝の割れ目 ☆ 豆果 ☆ 花芽と葉芽

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3月1日(火) フキ(ふきのとう)

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3月になりました。春を迎えて「生き延びた」気持ちがするようになりました。体が老人域に入った証でしょう。
嫌な話はさておいて、フキノトウです。春をいっぱいに感じます。
植物名としてはただ「フキ」でいいのか、やはりこの時期は別名なのか、出世魚じゃあるまいし、草花でほかにこういうのがあったかな、と考えてしまいます。蕗の爺や蕗の姑という呼び名もあるそうで、芽生えたばかりなのに年寄り扱いされるのは、花が白髪のように見えるからと言います。

<補注> フキノトウの雌雄について書き留めておきました。(2017年3月18日)

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