3月27日(木) アカシア・コベニー

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アカシア属というのは世界に1,350種はあるのだそうで、えーと、なにを言いたいかというと、これをコベニーと断じるのにとても尻込みしているわけです。
たぶんこの木のオーナーもそこに苦慮したらしく、幹に巻かれた名札には「アカシヤ」としか書かれていませんでした。ん、Acaciaの語尾を「ヤ」にしたあたり、あまり頼りになるお人ではないかしれなくても、要は植えた人もわからないようです。
そこで自分が判別の拠りどころとしたのはこの薙刀状の葉です。形はもちろん、粉白を帯びた色合いとかやや厚手の質感がかなりコベニーっぽいのです。
ただ、コベニー(種小名・covenyi)ってなによと思ったら、オーストラリアの植物研究家さんのお名前でした。つまり、種小名にはこのアカシアの特徴や情報はなにも込められていなくて、この木は継続観察対象(まだ植栽直後)としておきます。

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3月25日(火) サネカズラ

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サネカズラの印象が変わりました。最初の出会いで藪のなかにあの素っ頓狂な実を見つけたときは全体がブッシュ状だったし、以後もせいぜいそこらの灌木に絡みついている程度を見てきたのです。こんなジャックと豆の木状態は初めて見ます。
しかも、蔓の途中には葉の繁りがないので、まるでヤドリギみたいです。これで真っ赤な実がブラブラついていたら、一人で笑ってしまったことでしょう。
たしかに、これは葛(かずら)です。これで吊り橋を作るという記述がどこにも見つからないのが残念なほどで、なんならワタシがこの場所で試してみましょうか。

<サネカズラの過去記事・暦日順> ☆ 完熟の実、腎形の種 : 2013年1月10日 ☆ 色づいた葉 : 2008年1月31日 ☆ 若葉(芽吹き) : 2010年4月20日 ☆ 雄花 : 2005年8月14日 ☆ 熟しかけの実 : 2013年10月14日 ☆ 実(鮮紅色) : 2005年11月4日 ☆ 実(真紅) : 2004年11月25日(本文中リンク) ☆ 実(残存株と花床だけの株) : 2014年12月25日 ☆ 花床だけになった実 : 2006年12月28日

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3月22日(土) クヌギ

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怪獣かな? アニメキャラかな? なんだかユーモラスに刈られたクヌギです。5~6mまで高くなっていた並木なのに、近ごろかなり強い剪定を受けました。
この強引な処置について、かつてシラカシがかわいそうで、植木職人さんを疑ったことがあります。ところがさすがプロのやることで、あのシラカシたちは2年後には立派な枝振りに復活したのでした。したがって、今回もブーイングはありません。
ただ、わからないのは各枝の端に1本ずつ残されたツノです。まさかおちゃらけではあるまいし、これがどんな効能を持つ技か、2年後を楽しみに待ちます。

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3月19日(水) リキュウバイ

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きのうのヒメシャラと比べ、季節への反応が木ごとにずいぶんと違うことをしみじみ反芻している図です。ボンヤリ見ると似て見える実も、リキュウバイは紙鉄砲モドキのつくりを残したままで、まったくカラッポだったヒメシャラとはまるで別です。
もちろん、こちらは展開し始めた若葉の柔らかさがうれしいし、それに包まれていた総状の花穂が立ち上がってきたことに心が弾みます。いかにも春です。
そう言えば、リキュウバイにはその呼び方でオロオロさせられたり、そもそもこの特徴的な実の正体が知れるまでなかなかの年月を要したりしたものでした。わりと見かけやすい木なのに、それを見てもなにかむず痒いビミョーな木です。

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3月18日(火) ヒメシャラ

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別にヒメシャラを実生で育てたいとは思わないのに、空になった実を見かけて落胆するのだから欲張りなヤツです。いえ、どんな種が入っていたか気になるのです。
ほぉ、わりと豊満な三日月形で、ひとつの莢(殻)に5~6個が入っていたのでした。ネットにはこの種がずいぶんと出品されていて、需要があるのでしょう。
初夏に結実し、秋遅くには殻が割れて種がこぼれると言います。それが春には芽吹く段取りで、カラになった実を眺めて残念がるよりは下の地面に芽吹きがないか捜すべきなのでした。もっとも、小さな芽でヒメシャラとわかる眼力は必要です。

<ヒメシャラ掲載記事・暦日順> ☆ 黄葉(2015年1月3日) ☆ 葉を落とした木立、赤銅色の樹皮(2012年2月22日) ☆ 花、蕾、葉(2005年6月7日) ☆ 上向きに咲く花、蕾、葉(2012年6月23日

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3月14日(金) フブキバナ

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前回登場時とあまり変わらない写真かなと思いつつ眺めてみると、いやいや、まずは株立ちの様子がわかります。かつては枝の末端しか見ていませんでした。
もう一つ、実らしきものの穂が垂れ下がっています。海外ページで食用に適さないとされているのでどうでもいいやと思いつつ、花穂がそのまま果穂になるのでした。
残念なのは今回も白花種だったことです。和名をフブキバナとされたせいで、各温室での花色はこれ一択であっても、本来は藤色とかピンクとか幅があるのです。色つきの吹雪が好きな臍曲がりの学芸員さん、どこかにいませんかねえ。

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3月13日(木) レイシ(ライチ)

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あと10日もすれば蕾が割れそうです。自分の間の悪さを資料画像で補えば、花はまるで旧ソ連のスプートニク1号みたい(雄シベだけ目立つ)です。
それが稔ると、楊貴妃さんが大好きだったライチになるわけで、産地の華南からそれを早馬で長安の都まで運ばせたと伝わります。しかし、大の大人が自分の食嗜好だけでそんな馬鹿をさせるものか、たぶん後世のイジメ話と思いたいところです。
中国語ではこの木も実もどちらも茘枝(Lìzhī)で、日本でこれをライチと呼んだりレイシとしたりするのは根が一緒です。英語でもlycheeだし、学名(属名)までLitchi…名前的にはもう徹底的に中国の専制品です。

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3月12日(水) レースラベンダー

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暦が春になった途端、冬に戻ったような凍える日々で、思い出したように雨が降り、ドン曇りの冴えない日が続き、地球もだいぶ頭に来ているのでしょう。
とは言いながら、瀕死状態だったレースラベンダーがここまで調子を戻しました。1月の下旬に灌水管理不良のホムセンから連れ帰ったメンバーの一人です。水遣りさえ気をつければ、いずれジワッと土は温まり、蕾はほぐれてくるのでした。
ただ、開いた花びらをジト見して項垂れました。紫色の筋がハッキリと認められて、これがない(らしい)L. pinnataではないことが判明です。そんな難度高めの捜し物がありきたりのホムセンにあるかもと思ったお気楽さに照れてしまいます。

<レースラベンダー(Lavandula multifida)の過去記事・掲載順>2004年12月27日 ☆ 2020年5月12日

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3月11日(火) ボタン・獅子頭

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牡丹の葉が展開し始める姿はこれが二度目の収録ですから、自分的に好きなタイミングのようです。かわいい裏に不気味さが潜むところに惹かれるのでしょう。今回はさらに水玉の煌めきを加えることができて、幸運という要素で味付けできました。
さらに、獅子頭(シシガシラ)というネーミングもまたツボです。寒椿の獅子頭はこの牡丹の獅子頭が咲いた様子(多弁咲き)を前もって知らせてくれるし、羊歯の獅子頭だとその胞子葉の展開ぶりが今回の牡丹の若葉と似たイメージです。
もっとも、展葉の段階で牡丹の種類がわかるはずもなく、こういう展示植栽には概ね名札がついていることもまた手抜き人間にはとても好ましいポイントです。

過去のきょう 2024 コマツヨイグサとマツヨイグサ 2023 アガベ・アッテヌアタ 2022 ウチワサボテン 2021 ダイダイ 2020 コノテガシワ 2019 ヒゼンマユミ 2018 バビアナ・セダルベルゲンシス 2017 アカタコノキ(ビヨウタコノキ) 2016 クリスマスローズ・ピンクフロスト 2015 カラクサケマン 2014 バンペイユ(晩白柚) 2013 ヒスイカズラ 2012 オウバイ 2011 リンドウ 2010 ハチジョウキブシ(雄花) 2009 クリスマスローズ(フォエチダス) 2008 アセビ 2007 シラー・シベリカ・アルバ 2006 ネモフィラ・ペニーブラック 2005 シバザクラ

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3月8日(土) コエビソウ・イエロークイーン

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もはや海老には見えなくなってもこれをコ海老ソウと呼ぶかという哲学的命題…などではなく、単純に「オモシロソウ」という目で眺めました。
ただ、自分で植えたいか?という尺度で見直すと、ふつうのコエビソウが色褪せてしまったように思えなくもありません。栄養不足? 日照不足?
いえいえ、これはYellow Queenという園芸品種名を持つ逸品です。ほかにはFruit Cocktailというお洒落なもの(苞が上向き&花が濃いピンク)も作出されているし、葉に白い斑が入るVariegataも売り出されているようです。
どれか一つだけ植えると、見る人に上記のような誤解を与えかねないので、これらの変異種を植えたい場合はすべてを並べてくださる太っ腹が求められます。

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