10月2日(月) コーヒーノキ

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初回の掲載が2月、次が12月、そして今回が10月初め…。とても計画的に季節を遡りながら収録しているように見えます。ところが行き当たりばったりがモットーのはた衛門ですから、まるっきりのたまたま、「ア、お臍かわいい」それだけです。
それだけだったのに、狙ってみたら別の学習ポイントがありました。葉の外縁の波打ち具合です。もちろん、いかにもコーヒーノキらしいこの形態は前から承知の助でも、意図的にそこを際立たせて撮ったのは今回が初めてです。
そして、若葉(画面左上部)には波打ちが皆無で、サイズが増して葉色が深まるとともにそのウエイブが深くなり細かくなるという経過も掴めました。
あとは雌シベが受粉したあとで子房が膨らんでいく過程を記録したいもので、偶然の幸運を威張ってなどいないで、8月・6月と継続観察してみますかねぇ。

過去のきょう 2022 プラティケリウム・ホルタミー(ビカクシダ・ホルタミー) 2021 オオバナオケラ 2020 ツユクサ 2019 サワギキョウ 2018 ハイビスカス・アーノッテアヌス 2017 ウバメガシ 2016 コウヤボウキ 2015 ナンテン 2014 ムクゲ(ルーシー) 2013 サザンカ 2012 オオケタデ 2011 ソリダスター 2010 ヤブマメ 2009 スイフヨウ 2008 ハナヅルソウ 2007 タマシロオニタケ 2006 ステルンベルギア 2005 ガマズミ 2004 クジャクソウ

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9月30日(土) カウリマツ

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ニュージーランドの北端部に自生する…と聞くと、北半球しか知らない身としては、つい寒いところが好みかと考えてしまいます。そして、地図を見直し、ああ、赤道を挟んで反対側なのだから、北=暖かいところね、と認識し直しです。
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赤道からの距離で言うなら、日本の九州や四国と同じあたりのようです。その現地では40~50mまで育つそうで、幹の直径(幹回りではなく)で5mとか8mという数字が現れるので、それが森林を成していたら、さぞかしの壮観なのでしょう。
カウリとは、現地先住民マオリがこの木を呼ぶときの名前です。牧野博士はこの木をナギモドキとしていて、葉だけ見るとたしかにナギに似ています。ただ、なににしても「モドキ」はかわいそうだし、古代からの名前を大切にすべきと思います。

過去のきょう 2022 アカバセンニチコウ(アルテルナンテラ・レッドフラッシュ) 2021 ステルンベルギア(キバナタマスダレ) 2020 オヤリハグマ 2019 ミヤマダイモンジソウ 2018 カシワバゴムノキ(フィカス・リラタ) 2017 アエスクルス・パルビフローラ(ボトルブラッシュバックアイ) 2016 ツピダンサス(インドヤツデ)・斑入り 2015 クサボタン 2014 ナナコバナ 2013 コブシ 2012 トウガラシ(八ツ房) 2011 ヨシ(アシ) 2010 ヒメムカシヨモギ 2009 シモバシラ 2008 ホソバヒイラギナンテン 2007 リンドウ 2006 ミドリマイ 2005 コスモス 2004 オオオナモミ

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9月28日(木) ヨレスギ

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去年の夏、カワイスギという木の名前でひと笑いさせてもらいました。そして、今度はヨレスギです。うーん、可愛過ぎに比べると、少しパンチに欠けますか。
そのつまらなさの主因は、「縒れる」という語を使う機会の少なさにありそうです。「縒れた服」「縒れた化粧」「縒れたヤツ」…けなし言葉でしかありません。
もっとも、「縒れ」あるいは「撚れ」という言葉自体に否定的な意味はなくて、このスギの葉の状態を「ねじれ」と言ったらツヨスギになるので、ヨレスギなのでしょう。
学名の最後にcv. Spiralisとあって、立派な園芸作出品です。別名の鳳凰杉はやや持ち上げスギだし、鎖杉は硬スギて、やはりこれはヨレで良さそうです。

過去のきょう 2022 トウオオバコ 2021 ムラサキクンシラン(アガパンサス) 2020 エゾリンドウ 2019 ルリマツリモドキ 2018 シクンシ 2017 アカガシワ 2016 ヤマボウシ 2015 クレロデンドルム・ウガンデンセ(ブルーエルフィン) 2014 ナンテンハギ 2013 ヒッコリー 2012 ツルマメ 2011 メヒシバとオヒシバ 2010 セイヨウカラハナソウ(ホップ) 2009 シオン 2008 チョウジタデ 2007 カンボク 2006 ヤマジノホトトギス 2005 ケイトウ 2004 セイタカアワダチソウ

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9月26日(火) シクンシ(八重)

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アーチの上からこれ見よがしに花が垂れ下がるのはまさにシクンシです。ただし、この株は花数が多い上に、一つひとつの花もまたずいぶんと賑やかです。
やれやれ、シクンシにも園芸種か…と面倒がりつつ調べると、あら、どの解説も「シクンシには一重と八重がある」と素っ気ない書き方で、特に作出品ということではないようです。同じように白い花が時間経過で赤くなるものにスイフヨウがあって、あれは八重がオリジナルでした。色も変われば花弁数も自由、お気楽な人たちです。
かつ、参考サイトで見る八重シクンシは「一重×2」くらいの花弁数なのに、今回の被写体は明らかに枚数が飛び抜けています。いつもは地味好みを衒うはた衛門さんなのに、「シクンシは八重の勝ちでしょう」と宗旨替えです。

過去のきょう 2022 ユウスゲ 2021 ゲンノショウコとタチフウロ 2020 ヨツバハギ 2019 ツリフネソウ 2018 リンボク 2017 ヤブニッケイ 2016 ウラジロノキ 2015 イヌシデ 2014 ツノナス(フォックスフェイス) 2013 ホオノキ 2012 ショクヨウギク(料理菊・もってのほか) 2011 キャットミント 2010 フウトウカズラ 2009 リンボク 2008 ヒメクグ 2007 ジャコウソウ 2006 ヌスビトハギ 2005 アレチヌスビトハギ 2004 コブシ

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9月24日(日) カギカズラ

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去年(カギカズラを初めて掲載)は少し悪く言い過ぎたかなと心苦しい思いです。鈎(かぎ)の曲がり具合がとても深くて、これならこの蔓に衣服が触っても、そうそう「釣られる」ことはなさそう(実験を思いつかなくて無念ながら)に見えます。
もちろん、カギカズラの立場で考えても、通りすがりの動物に蔓を絡めたところで、種を運んでもらうわけでなし、自分が千切られるだけで得はありません。この鈎はもっぱらそこらのほかの木々に我が身を絡ませる役割なのでしょう。
もう一つ、前と違う気づきがあって、葉腋に発生すると思っていた鈎が葉を伴わずに並んでいました。写真手前の2本の蔓は、今年の炎暑で葉が脱落してしまったものか、あるいは葉に隠れるように育つことは鈎の必須条件ではないのか…素人の追っかけ観察にはなかなかむずかしい課題を背負ってしまいました。

過去のきょう 2022 ビクトリアアスター・キエト 2021 キクイモモドキ 2020 アカザカズラ(オカワカメ) 2019 シマスズメノヒエ 2018 ハイビスカス・レモンフラミンゴ 2017 ヒュウガミズキ 2016 アメリカニワトコ 2015 ハナミズキ(アメリカヤマボウシ) 2014 オトコエシ 2013 ナンキンハゼ 2012 シュロソウ 2011 オカボ(イネ) 2010 ヌルデ 2009 ミズワラビ 2008 ダンドボロギク 2007 サンゴジュ 2006 カラスノゴマ 2005 アスパラガス 2004 シュウカイドウ

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9月22日(金) タヒチアンハット(カロミア・テッテンシス)

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この花(鼻)の形には見覚えがあります。平たい萼から飛び出した花筒を天狗の鼻に見立て、その名もテングバナ、かなり記憶しやすいものでした。
しかし、あれは秋遅くの出会いだったし、花色もオレンジ系でした。対するに今回は真夏の開花、しかも花色がガラッと異なります。薄いピンクの萼に青紫の花というのがけっこうオシャレだし、そこから突き出すシベもヤンチャです。
かつてはテングバナと同じHolmskioldia属だったのに、いま、その属にはテングバナだけが残り、このタヒチアンハットはKaromia属となっています。上述したように花の構造が微妙に違うし、なにせこちらは葉が肉厚・艶有りで3裂気味です。
さらに、ヒマラヤ産だった天狗さんに対し、こちらは熱帯アフリカがお里です。パッと見は同じ木の花色違いのようでも、けっこう根っこのところから違う存在でした。

<補注> 両種はどちらもチャイニーズハット(英名起源)の名を持っていて、当然ながら混乱を招きがちなので、このブログでは採用を控えます。

過去のきょう 2022 アカソ 2021 オオケタデ 2020 テンジクスゲ 2019 カイトウメン 2018 カイコウズ(アメリカデイゴ) 2017 ダンコウバイ 2016 シェフレラ・アルボリコラ・スターシャイン 2015 ホオノキ 2014 トレニア(ハナウリクサ) 2013 イタビカズラ 2012 ハブソウ 2011 アレチヌスビトハギ 2010 ノチドメ 2009 アカネ 2008 ツユクサ 2007 カワラケツメイ 2006 チヂミザサ 2005 オトコヨウゾメ 2004 ミヤギノハギ

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9月20日(水) ミミズバイ

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久しぶりにミミズバイに出会いました。分布域は千葉以西とされていても、千葉ではまだ見かけていないし、もちろん埼玉の野歩きで見たことはありません。前の撮影は南紀、今回は九州の地で、なかなか近しい観察対象にはなりません。
かつ、前回も今回も、雑木林というべき自然度の高い環境に、比較的だらしない風体で生育していました。同属のハイノキにも同じことを感じたように、そんじょそこらの小綺麗なお庭には納まりにくい姿と生態でしょう。
南紀とは違って枝にすぐ手が届いたので、ミミズの頭を二ついただき、一つをカリカリ剥いてみました。意外に硬くて剥きにくく、途中であきらめたものの、実の容積の8~9割を占めるほどに大きな種であることがわかりました。
花は7月だそうで、実の頭に雌シベの痕跡が残っていました。次はその花を狙おうか、いやぁ、ハイノキと似たり寄ったりだし…と気合いがやや不足です。

過去のきょう 2022 マルバハッカ(アップルミント) 2021 キョウガノコ 2020 ヒャクニチソウ 2019 ツノゴマ 2018 ヤブニッケイ 2017 クサギ 2016 クロモジ 2015 オオアブラギリ(シナアブラギリ) 2014 カラムシ 2013 ムラサキナツフジ(サッコウフジ) 2012 オトコエシ 2011 マコモ 2010 キセワタ 2009 マルバハッカ(アップルミント) 2008 ギンリョウソウモドキ(アキノギンリョウソウ) 2007 ソテツ(雄株) 2006 アシタバ 2005 シロミノコムラサキ 2004 フジバカマ

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9月18日(月) フイリタコノキ

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せっかくの斑が光線に邪魔され…というより、そもそも斑の出具合が弱めの被写体でした。リベンジできる1本に会える機会を待つことにします。
もっとも、この撮影時は「タコノキにも園芸品かぁ」と、やや投げやりでした。あとで調べたら、これはタコノキ(Pandanus boninensis)とは別種のP. veitchiiでした。ポリネシアの海沿いに自生するそうで、乳白や黄の斑が鮮やかに入ります。
上にリンクしたのは海外の無料写真ページで、苗の販売サイトがやたら多いことがわかります。日本でこんなに販売されたら、さぞ鬱陶しいことでしょう。

<補注> 日本での呼び名には、フイリタコノキ以外にシマタコノキもあります。ただ、シマとすると縞だけでなく島を想起する向きもありそうで、フイリを採りました。

過去のきょう 2022 キンエノコロ 2021 イヌキクイモ 2020 チョロギ 2019 ヒガンバナ 2018 カラタチ 2017 イタビカズラ 2016 アワブキ 2015 アワブキ 2014 オジギソウ 2013 シロバナヤマハギ 2012 センニンソウ 2011 オオバコ 2010 キレハノブドウ 2009 ボントクタデ 2008 ノダケ 2007 ヒトエスイフヨウ 2006 タカサブロウ 2005 ヒガンバナ 2004 シキミ

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9月16日(土) アカサヤネムノキ

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名前前段のアカサヤは赤莢で、まさに真っ赤です。それがまるでシラキの実の皮みたいに捩れて開き、それに真っ黒の種がついている…適切な名付けです。
ただ、後半のネムノキはやや無理線で、マメ科同士ではあっても属違いです。この木が属すのはCojobaという初めて知るグループです。
原産地の中南米では15mオーバーまで育つ高木で、鉢植えにされたこの木はややご機嫌斜めに見えました。流通名・エバーフレッシュを詐称とまでは言わないとしても、常緑の木はこれに限らないのに、強引な名付けをしたものです。
気持ち良く育つ環境を確保するのはむずかしいのか、花や実のサンプル写真は国内サイトでは稀少です。仕方なく、冒頭のリンクはWikiに頼りました。

過去のきょう 2022 オリヅルラン 2021 オオカナダモ 2020 クロバナタシロイモ 2019 クズ 2018 シロモジ 2017 ヤマグワ 2016 インドソケイ 2015 スネイルフラワー 2014 シュウブンソウ 2013 ミケリア・マウダイエ 2012 ママコノシリヌグイ 2011 マルバアメリカアサガオ 2010 ミズアオイ 2009 カンレンボク 2008 モミジガサ 2007 アオツヅラフジ 2006 サルスベリ 2005 ベニゴウカン(ヒネム) 2004 ツルボ

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9月14日(木) プレイガール

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つけもつけたりPlaygirl(品種名)ですと。邦訳すれば女遊び人、すげえ!
1986年・アメリカで作出された一品で、はいはい、雑誌PLAYBOYの勢いはもはや下火になっていたはずでも、向こうを張るには十分に価値ある名前でした。
もっとも、本来のPlaygirlの語義には多趣味・多才・才色兼備みたいな褒めのニュアンスもあるそうで、この花のイメージにはピッタリに思えます。
四季咲き・中輪・フロリバンダという黄金タイプ(単にはた衛門の趣味)で、ものみな焼け焦げたような庭園で異彩を放っていました。女遊び人、バンザイ!

過去のきょう 2022 シロガネヨシ(パンパスグラス) 2021 オオボウシバナ 2020 ウツボカズラ(ネペンテス) 2019 ユウガギク 2018 ミソナオシ 2017 ヤマブキ(一重) 2016 ウスギコンロンカ 2015 エビヅル 2014 ツリガネニンジン 2013 サルトリイバラ(サンキライ) 2012 アキノエノコログサ 2011 アメリカアサガオ 2010 トウテイラン 2009 コヤブラン 2008 フユイチゴ 2007 ノアサガオ 2006 ガマズミ 2005 ニラ 2004 ハナゾノツクバネウツギ

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