5月13日(火) ソアリング・スピリッツ(つるバラ)

250513soaring_spirits
白地に濃いピンクの絞りが和風で、グイッと心をつかまれました。一重であっても差し渡しが10cm前後あり、しかも花数豊富です。イケてます。
ということで、花にだけ注目しつつ撮影してあとで調べたら、これ、つるバラでした。それらしい蔓が画面中央に写っていたのは救いでしたが、意識していないものだからつるバラっぽい風情で撮れていないのは無念な反省事項です。
名前のソアリング(Soaring)で思い出すのは、かつて直列6気筒2ドアクーペで鳴らしたソアラ(SOARER)です。トヨタは「最上級グライダー」の意だと言っていたので、このバラも天高くまで駆け上がるのでしょう。名前からして花よりも蔓がウリになっているわけで、花にしか目が行かなかった爺さまの頬には濃いピンクの絞りが入ります。

過去のきょう 2024 つるアイスバーグ 2023 ヤマボウシ(シナヤマボウシ)・ウルフアイ 2022 ムラサキフトモモ 2021 スイートピー 2020 ノースポールギク(クリサンセマム・パルドサム) 2019 オッタチカタバミ 2018 ヒヨクヒバ(イトヒバ) 2017 シナユリノキ(とユリノキ)  2016 ウンシュウミカン  2015 マロニエ(セイヨウトチノキ)  2014 マツバトウダイ(ユーフォルビア・キパリッシアス)  2013 ムレスズメ  2012 カイジンドウ  2011 キンラン  2010 ミツデカエデ  2009 スイバ  2008 アマドコロ  2007 サワフタギ  2006 ミヤコワスレ  2005 セイヨウオダマキ  2004 ソラマメ

| | コメント (0)

5月12日(月) ビスナガ・ダウコイデス

250512vis_daucoides
畑の隅が盛大に白い花笠で飾られていました。1mほどの高さまで咲き上がり、こんもりした半球状の花穂が次々と開いていきます。
最初はドクゼリモドキ(ホワイトレースフラワー)だろうと思いました。ところが、見るほどに「なんとなく」違う気がしてきます。一つは花、もう一つは葉です。
ドクゼリモドキ(Ammi majus)の花穂はやや平たく散開し、小穂ごとの距離は空き気味なのに対し、こちらはまとまりがいいのです。葉もA. majusは披針形で多少なりと葉幅が見られるのに、こちらは完全に線形でツンツンしています。
さて、こんな特徴から調べていくと、まずAmmi属のうちのvisnagaに行き着きます。ところがYListはA. visnagaはA. majusのシノニムだとしています。そんなはずは?とWFOにあたるとA. visnagaはVisnaga daucoidesのシノニムでした。
書いていて頭がワヤになりますが、Ammi属からVisnaga属が切り離され、その一員としてdaucoides(意味不明)の種小名を与えられたのがこれになります。
ということで、これは「白花笠背高糸葉芹」だろうというはた衛門の命名が世界的に認められるまで(笑)は、仕方ないのでこれはビスナガ・ダウコイデスです。

過去のきょう 2024 カーボロネロ(黒キャベツ) 2023 クゲヌマラン 2022 コアニチドリ 2021 トネリコバノカエデ 2020 レースラベンダー 2019 ミヤマガマズミ 2018 ツメクサ 2017 キエビネ  2016 コウヤワラビ  2015 ヘラオオバコ  2014 マルバウツギ  2013 セイヨウジュウニヒトエ(アジュガ・レプタンス)  2012 チャンチン  2011 ハクウンボク  2010 オオカワヂシャ  2009 タラヨウ(雌花)  2008 オトコヨウゾメ  2007 アメリカフウロ  2006 カラマツ  2005 ヤマボウシ  2004 カナメモチ

| | コメント (0)

5月11日(日) エレモフィラ・ラケモサ

250511ere_racemosa
ルアー釣りをする人が喜びそうな花です。形もそうだし、緑から黄色、オレンジ、そしてピンクへと変化してゆく色合いも、かなり疑似餌を思わせます。
そしてまた、開いた花の形やつくりが笑えます。パチクリまつげと白く輝くオヒゲ(細毛)におびき寄せられる虫さんがたくさんいそうです。
お店ではレインボースターとされていても、本名はエレモフィラ・ラケモサ(racemosa=総状花序の意)です。長い柄を持った花がツリー状に咲いていきます。
ただ、ラケモサでは覚えにくいだろうと考えた業界人が、「いかにも」な呼び名を考え出したせいで、こちらはずいぶん悩みました。いろいろ捜したのに、レインボースターの英字表記とか、園芸種だという記述を見つけることはできませんでした。これはいわゆる「流通名」なのだろうと判断し、頭の隅にだけ入れておくことにします。

過去のきょう 2024 キミノコーヒー 2023 ビルベリー 2022 カナクギノキ 2021 タチカメバソウ 2020 ルリヂシャ(ボリジ) 2019 アキタブキ 2018 ナツミカン(ナツダイダイ、ナツカン) 2017 レモン  2016 カシグルミ  2015 タラヨウ(雌株)  2014 ニガナ  2013 サンショウ  2012 クサソテツ  2011 カマヤマショウブ  2010 ハナイバナ  2009 ネコノメソウ  2008 クマガイソウ  2007 ナニワイバラ  2006 セリバヒエンソウ  2005 ポポー  2004 スイカズラ

| | コメント (0)

5月10日(土) ツルキジムシロ

250510pot_stolonifera
ふつうのキジムシロなら、もしかして本当にそこに雉が座るのかと思うくらい、黄色い座布団みたいに見えます。対してこちらは「蔓」という冠がつくくらいで、匍匐枝がビュービューと広がって、雉も人間も、あまり腰を下ろす気分にはなりません。
同属(Potentilla)とは言え、キジムシロの品種とか変種ではなく、別物です。種小名のStoloniferaは「匍匐枝を持つ」意味で、上述の特徴を言っています。
近場の野歩きで出会えるキジムシロに比べ、やや標高とか緯度が高い場所に分布するので、今回が初の撮影でした。それでも、奇数羽状複葉の先端3枚に比べ、それより元側の小葉が急に小さいという特徴までうまく写っていたのは幸運でした。

過去のきょう 2024 オルラヤ(オルラヤ・グランディフロラ、ハナカザリゼリ) 2023 ヒゴクサとエナシヒゴクサ 2022 イヌノフグリ 2021 マチルダ 2020 カシワ 2019 キバナウツギ 2018 ヤガミスゲ 2017 ヤマドリゼンマイ  2016 シラー・ペルビアナ(オオツルボ)  2015 トコナツ  2014 ジングウツツジ  2013 アレナリア・モンタナ  2012 トラフクロマツ  2011 マメヅタ  2010 モッコウバラ(白八重)  2009 エゾネギ(チャイブ)  2008 シャリンバイ  2007 ウスバサイシン  2006 セッコク  2005 ヤエコデマリ  2004 オオムラサキ

| | コメント (0)

5月9日(金) フイリヒナスミレ

250509vio_tokubuchiana_v_takedana_f_vari
無茎種のスミレなので背丈がありません。そして花色が可憐で、葉は引き締まって装飾的な様子です。ヒナスミレのヒナは、雛だろうか、それとも鄙かしらんと生意気に考えたことが恥ずかしくなります。牧野博士があっさりと「花容が愛らしいから」と雛をあてているのを確認するまでもなく、一目瞭然、雛菫です。
その牧野図鑑には、「(葉)脈に沿って白斑のあるもの」はフイリヒナスミレという品種だとあります。さて自分が見たこの葉の白い模様をそれと断じるべきか迷いつつ、Wikiの参考写真の比較検討によって、これは明らかにフイリと判断できました。

過去のきょう 2024 ハイイヌガヤ 2023 フジ(ノダフジ) 2022 キバナフジ(キングサリ) 2021 サルオガセモドキ 2020 ホソノゲムギ 2019 ハナウド 2018 ウグイスカグラ 2017 ドクウツギ  2016 シャクナゲ  2015 ハンカチノキ  2014 ヤナギトラノオ  2013 ボタン  2012 ヤエムグラ  2011 スイバ  2010 オニグルミ  2009 コエンドロ(コリアンダー、パクチー)  2008 クレマチス・モンタナ  2007 オオアブラギリ(シナアブラギリ)  2006 イチゴ(優香)  2005 オオデマリ  2004 ミズキ

| | コメント (0)

«5月8日(木) シナノタンポポ