番外編 : 分蘖

分蘖(ぶんげつ・ぶんけつ)という現象はイネに特有だと思っていました。なんの、こうしてパクチーも根もとでたくさん「茎分かれ」していました。調べると、トウモロコシやミント類、シソ、モロヘイヤとか、おっとゲンノショウコまで茎分かれ仲間でした。
蘖(げつ)の字はふだん使わなくて、自分でも「ひこばえ」は仮名書きしますが、本来はこの漢字をあてます。つまり、地際から生じる新芽を蘖と称するわけです。
もう一点、この漢字の読みは「げつ」なので、分蘖という単語は「ぶんげつ」と発音するのが本来です。ただ、米農家さんもふつうは「ぶんけつ」と言うし、多くの資料は「分けつ」と表記して、この表外字と発音のむずかしさから逃げます。
さあて、自分はこれから上の写真のような状態を見たときになんと発音しどう表記するか、悩むほどの問題ではなくとも心は迷います。